この花、年々あちらこちらで
よく見かけるようになった気がする。
和名は紫君子蘭という。夏の花だ。
アフリカ原産。寒さにはやや弱いとある。
やはり見栄えがするから植栽に適している?
それとも育てやすいからなのだろうか?
今回から草花は、新たなカテゴリー
“nonoka”にいたします。
晩夏へと灯すむらさきアガパンサス
久しぶりに温泉街に泊り懇親会に参加。
懇親会と銘打っているが、しかしこれが
昔懐かしい大宴会形式であった。
上座があり、縦に数列卓が並ぶあの形式。
違うのは座敷に胡坐ではなく、テーブルに
椅子という点だけであったが、舞台での
余興もありの、懐かしい昭和の宴会であった。
昭和55年から60年くらいまで私の会社でも
毎年社員旅行が行われていた。そして新人は
その夜の宴会で芸を披露することが恒例となっていた。
しかしその社員旅行も、時代が変わり、こういう
団体行動を嫌う者も増えていつしか廃れていった。
懐かしかったなあ。こんな宴会に出会うとは。
思わず30数年前にタイムトリップしたような
気分になってしまった。もうあんな時代は
やってこないだろうか?日本の会社を
取り巻く環境も大きく変わってしまった。
榛名山麓の大花野を吟行する。
この日は台風の影響もあって
雨の花野となった。榛名山麓の
長い一直線の道路の果が花野であった。
木道に沿って花野を歩く。
やはり芒が目につくが、それでも
女郎花、藤袴、萩といった秋の七草。
そしてついと突き出た吾亦紅など
花野らしい景が広がっていた。そんな中で
ひときわ目立つっていたのはこの花
松虫草である。ひょろっと長い
茎の先につけた薄紫のは花が可憐である。
松虫草の倒れさうなる細き首
榛名湖を愛した竹久夢二。
これは榛名湖を望む高台にある
竹久夢二のアトリエである。
再現されたのか、移築されたのか
定かではないが、レトロな木造の
アトリエである。霧の日だったから
まるで今にも夢二が絵筆を取っている
ような錯覚を覚えた。榛名湖は
深い霧に沈んだままであった。
霧と云ふ深さに沈みゆく山湖
とある機会を得て群馬は伊香保温泉へゆく。
朝一番の飛行機で羽田へ。京急品川経由で
代々木駅へ。そこから高速バスに乗り
約二時間半で伊香保に着いた。伊香保温泉は
日本で最初の都市計画で整備された温泉街と云う。
この温泉街の名物は三百六十五段の石段である。
そしてこの石段の両脇に土産物屋などの店が並ぶ。
石段街がそのまま温泉街になっている感じである。
射的場なんかがあって、昔懐かしい温泉街の景だ。
石段の天辺には伊香保神社がある。振り向けば
霧の中に小野子山が見えた。石段の脇には
引湯が十分な湯量で流れていた。泉質は硫酸塩泉。
元は無色透明らしいが鉄分があるため、空気に
触れると茶褐色になるとあった。ちなみに
旅館の手ぬぐいの発祥地もこの伊香保らしい。
伊香保の湯、楽しみだな。
早紅葉の迎ふ石段伊香保の湯
大街道は松山三番町で、美味しい焼き鳥を
堪能した後、やはり妖しく光るネオンの
盛り場に紛れ込みたくなるというのが
これ人情というものである。そして
そんなひとときの放蕩の後は、勿論、道後の湯。
気持ちよい酔いを醒ましつつ、しばし湯に体を
預ける。そのまま寝てしまってはいけない。
そうすると永遠に眠ったままになってしまう。
城下の夜をゆっくりとハイボールで過ごそう。
二番町にある老舗バーの扉を開ける。
昭和の雰囲気が柱の隅までしみているバー。
松山で初めてのサントリーバーと聞いた。
名物は角のハイボールだ。確かに
マスターが作るハイボールは絶品。
尖りがないのだ。古酒を飲んでいるような。
角でも高級ウィスキーの味わい。といったら
ちょっと大袈裟か?長いカウンターもいい。
そして二人の間合いも…。これもまた
歳月が熟成したようなテイストである。
短夜の昭和を偲ぶハイボール
■バー露口
愛媛県松山市二番町2-1-4
松山の夜は楽しい。
一番町、二番町、三番町…どこも
行きたい店がたくさんある。
はてさて今宵は焼き鳥といこうかな。
ここはあまり目立たない店構えである。
ともすれば通り過ぎてしまう。
もとより店が並ぶ通りでもない処だ。
しかし、こういう処にいい店がある。
小ぶりな焼き鳥だが、味はいい。
もうがっつり系でもないから
こういう焼き鳥の方がいいのだ。
やはり焼き鳥屋はあまりに安い店は敬遠だ。
値段は少々高めでも、国産の信頼できる
仕入先を持っている店がいい。
少しシャイな若い大将が黙々と焼いてくれる。
ここはお任せでいこう。腹が膨れたら
そこでストップすればいいのだから。
静かな店である。店内も好きな感じ。
やかましい焼き鳥屋もいいが、やはり
ゆっくり食べたい時にはこういう店がいい。
松山は三番町、大人の焼き鳥屋である。
■鳥匠
愛媛県松山市三番町3-2-5
ご当地ラーメン 中四国篇。
わたくしヘビーなラーメン党ではありませんが
麺好きは確か。かつて広島、尾道、徳島では
印象深いラーメンに出会いました。しかし
海軍さんの街、呉のラーメンは未経験。
という訳で、大和ミュージアムを観て
松山への船の時間もあるので、呉港に
近いところでと探しこの店へ入る。
なんか麺の固さや種類やらその他いろいろ
リクエストをオーダー用紙に書くシステムに
なっているようだ。これは面倒くさいな
と思ったが、郷に入れば郷に従えなのだ。
麺は固め。それに増量所望と書く。
煮干しベースのラーメンである。
素直に美味しかったです。
ラーメンってやっぱり旨い。
けれど、熟年はあまり食べると
塩分とカロリーが気になる年頃なのだ。
■くれ星製麺屋
広島県呉市中央1-9-4