大街道は松山三番町で、美味しい焼き鳥を
堪能した後、やはり妖しく光るネオンの
盛り場に紛れ込みたくなるというのが
これ人情というものである。そして
そんなひとときの放蕩の後は、勿論、道後の湯。
気持ちよい酔いを醒ましつつ、しばし湯に体を
預ける。そのまま寝てしまってはいけない。
そうすると永遠に眠ったままになってしまう。
城下の夜をゆっくりとハイボールで過ごそう。
二番町にある老舗バーの扉を開ける。
昭和の雰囲気が柱の隅までしみているバー。
松山で初めてのサントリーバーと聞いた。
名物は角のハイボールだ。確かに
マスターが作るハイボールは絶品。
尖りがないのだ。古酒を飲んでいるような。
角でも高級ウィスキーの味わい。といったら
ちょっと大袈裟か?長いカウンターもいい。
そして二人の間合いも…。これもまた
歳月が熟成したようなテイストである。
短夜の昭和を偲ぶハイボール
■バー露口
愛媛県松山市二番町2-1-4