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三月の読書 五十七歳で婚活したらすごかった

2023年03月15日 | slow culture

私は別に婚活をしている訳ではないのだが、絶対悲観主義の著者が文中で紹介されていたので面白そうだし、何より好奇心もあったので読んでみた。

婚活の三大手段は“婚活アプリ”、”結婚相談所“、“婚活パーティ”が王道なのだそうだ。その他婚活イベントとして、婚活バスツアー、婚活ハイキング、婚活ゴルフコンペ、婚活クルージング、婚活料理教室、婚活BBQ、寺社婚活などもあるそうだ。婚活と言えば以前は社内恋愛、学校の同級生や先輩後輩、友人の紹介やお見合いが主な手段であった。しかし今はそんな機会もあまりないようである。

著者はフリーライターである。五十七歳バツイチ。フリーで年収不安定。圧倒的に不利なその年齢と条件で婚活したその生々しいレポートが赤裸々に記されている。

特に最初の婚活アプリでは事前に登録したプロフィールでスクリーニングされるという。第一段階では女性が求めるものは経済力が第一で、男性の第一は容姿なのだという。これは今も昔も変わらないらしい。

見出しにあった通り、「クソ老人」と罵倒されたり、セクシーな写真を送りつけてくる女性、有名レストランで食事を奢らせる女性らが登場する。コロナ以降は詐欺やパパ活の類も明らかに増えたという。またプロフィールの写真はほぼレタッチされている前提で会うことだと言う。そんな中から生涯の伴侶を見つける訳だ。

昔は婚活で知り合ったことは内緒という雰囲気だったが、今は堂々と婚活で知り合ったというカップルも多くなった。のぞき見趣味的に読んでしまった本であったが、それにしても男女の最前線は凄まじい。著者は何人かともベッドを共にしている。この相性も大事なのか?そういえば万葉の時代は“歌垣”などが婚活イベントであった。婚活は今も昔も不変なのである。ただツールが時代時代で変わるだけなのである。いやはや。勉強になりました。今更勉強しても仕方ないけれど。

◆五十七歳で婚活したらすごかった 石神賢介      新潮社 新調新書 2021年5月20日発行

 

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