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陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

はつ冬の宇治を歩す 平等院鳳凰堂

2023年11月12日 | slow journey

宇治と言えば、もうひとつ。そう平等院ですね。これを忘れてはいけません。言わずと知れた十円玉の舞台です。

極楽浄土の宮殿をモデルにしたのが鳳凰堂ということです。昔はお宮さんかなと思ってました。阿弥陀如来像や雲中菩薩像が安置されているのでれっきとした寺院なのですね。

話は逸れますが、京都勤務時代、よく一緒に仕事をしていた某テレビ局の人と私が同じ大学のOBで(彼は一学年下でした)、そのTVマンの大学の友人が鉄道マンでしたがこの平等院の息子でした。出身大学が同じというよしみもあって、三人で京都で食べ歩いた思い出があります。

しかしここを訪れるのはもう小学生以来ではないかな?その時の記憶は残ってませんが、また新たな気持ちで水面に映る静かな鳳凰堂をしばし眺めておりました。今年は紅葉がことのほか色づきが悪いのか、ここ宇治でもまだ三分か四分といった色づき。見頃はやはり11月下旬でしょうか?

やはりここにも外人さんたちが沢山拝観しておりました。

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はつ冬の宇治を歩す 宇治川畔

2023年11月11日 | slow journey

俳句の吟行会で宇治を歩きました。久しぶりの宇治です。久しぶりと言っても数十年振りという位久しぶりでした。

初日はJR宇治駅で下車して宇治橋通り商店街を抜けて宇治橋へ。商店街には宇治は京都の茶舗の名店が軒を連ねています。

橋の中ほどにせり出した“三の間”からしばし全景を眺めておりました。宇治川は意外と迅い流れなんですね。橋の袂には紫式部像と夢浮橋の石碑が。ここは宇治橋を背景にした撮影スポット。みんな記念写真を撮っていました。

やはりここでもインバウンドの外国の方たちを沢山見かけました。

宇治と言えば、源氏物語宇治十帖の舞台であり、そして茶処。と言えばこの時季の花は“茶の花”。至るところに咲いておりました。他所でみる茶の花と比べてとてもふくよかなのにはちょっと驚き。さすが茶の町ですね。

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聖地巡礼

2023年11月08日 | slow journey

映画やアニメの撮影場所を巡る旅が人気である。「聖地巡礼」と言うそうな。最近は住まいのすぐ近くでもドラマの撮影が行われて、今それが放映されている。カメラを通して我が街を見るとまた違った印象になるから不思議である。それはつまり、人間は身近なものを如何に客観的に見ることが難しいかを物語っている。俳句なんかでも自分の作品を客観的に見て自選をすることが如何に難しいかと同じ理屈だ。

さて、芒の名所である砥峰高原はまた映画のロケ地としても有名である。メイン写真の石碑は「ノルウェイの森」の撮影地点に記念に建てられたものだ。交流館の目の前の木製デッキには、映画「ノルウェイの森」(2010年)、大河ドラマ「平清盛」(2012年)、大河ドラマ「軍師官兵衛」(2013年)、映画「燃えよ剣」(2019年)のバナーが設置されていて記念撮影場所になっている。ちょうど結婚する二人の撮影が行われていた。最近はこういうマリッジ撮影がブームである。

砥峰高原は芒もあるが「ノルウェイの森」の撮影場所でもあったのでぜひ訪れてみたかった。あの小説はベストセラーではあるが私にとってもとても鮮烈であった。同窓の先輩という村上春樹さんだから作品はほとんど読んでいるが、そんな作品群でもやはり「ノルウェイの森」が私のベスト作品である。映画が封切りされたときはすぐに観たが正直よく解らなかった。小説からの期待値が高過ぎたのかもしれない。いつも思うのだが、ベストセラー作品は小説を読んでから映画を見るより、映画を見てから小説を読んだ方がうまくソフトランディングできるのかなと思う。

映画ではないがドラマの「大地の子」なんかは小説とドラマでは印象が全然違ったし、どだい小説を映画にすべて求めるのはナンセンスというもの。それは解ってはいるのだが。村上作品で言えば、「ドライブマイカー」はダントツに映画の方がよかったと思う。小説は短編だしもっと淡泊だったように思う。松本清張の「砂の器」はどちらも最高であった。好きな作家トーマス・ハーディの「テス」も忘れらない映画だ。

小説も好きだし映画も好きだ。ということは両者をつなぐものは脚本ということになる。いい脚本の映画はやはりいいということだ。これからも積極的にはいかないが、時間と機会があれば聖地巡礼をふらっとときどき行ってみたい。ふらっと思いついていくのがいいのである。

 

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銀の馬車道

2023年11月03日 | slow journey

銀の馬車道…と言ったらどういうイメージを思い浮かべるでしょうか?お伽の国のお話?シンデレラ物語?知らない人はそんなメルヘンチックな道なのかとわくわくするかもしれません。

いえいえ。銀の馬車道は名前から想像するほど、そんなメルヘンチックな道ではありません。むしろ正反対の現実の厳しい道なのです。名前と実態がこれほど解離している史跡も珍しいなと思います。

「現存する銀の馬車道」と題した案内板にはこう書かれておりました。

“神河町には全長49キロにわたる「銀の馬車道」の約10キロが通っています。中でも吉冨畑川原にはマカダム式舗装が確認され、馬車道が現存し、往時の様子を想い起こすことができます。馬車道は、古くからの播磨と但馬を結ぶ主要ルートにあり…”云々とありました。

つまり銀の馬車道とは、生野鉱山から姫路港までの約49キロを鉱物や機材などの物資を運搬するために造られた馬車専用道路で、日本初の高速産業道路なのです。

銀の馬車道の舗装されていない道路の二本の轍(わだち)に往時を偲ぶことができます。きっと厳しい労働環境だったのではないでしょうか?しかしこの道がにっぽんの近代化を支えたのですね。そう思うと思わず、近寄って馬の首筋を撫でてやりたくなりました。

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砥峰高原 芒野に佇つ

2023年11月01日 | slow journey

兵庫県・砥峰高原へ行って来ました。コロナもあって三年越しにやっと訪れることができました。芒も穂を靡かせてちょうど見頃となっておりました。

3.1キロの散策コースをぐるっと一周しました。登りも多く、崖沿いの細い道もあり足を踏み外すと斜面に転げ落ちそうになります。まあ斜面はアルプスの山と違って芒野ですから命に係わる滑落はないでしょう笑 それよりも熊に出会わないかそれが心配でした。

展望台からの景色は手前に一面の芒原、向うには日の当たりたる遠山。久しぶりに風と光が織りな芒の一景を心ゆくまで楽しむことができました。

日に金糸風に銀糸を織る芒

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さらば 南ぬ島 石垣

2023年04月27日 | slow journey

三泊四日の石垣島の旅をいよいよ発つ日がやって来た。ホテルから空港までお迎えのタクシーに乗る。

石垣島ではタクシーが安い。何と言っても初乗り運賃が安いので安いのだ。数回タクシーに乗ったが、空港まで乗ったタクシーの運転手さんが一番饒舌であった。石垣島のタクシー運転手さんは寡黙である。初めは愛想がなくて怖いなと思ったがどうやらシャイなのだとか。で、この運転手さんは結構話しかけてくれた。ところがしばらくして無線が入る。どうやら客を乗せ間違えたらしい。「ちょっとエアコンきつくしていいですか?」と言ってたから、大丈夫ですよと言いながら内心は相当焦っていたのではないか?でも本来の乗る予定のタクシーが持て余しているだろうからうまくチェンジできているとは思うのだが。きっとこの方は後から会社から叱られるだろうなあなんて思いながら空港に着く。

空港敷地に入る道路の植込みに「南ぬ島 石垣空港」との石碑があった。「ん!なんて読むのかな?」どうやれこれは「ぱいぬしま」と読むらしい。八重山言葉で南の島という意味である。

オンラインチェックインを済ませて、五分遅れで帰還機は離陸した。良い天気である。沖縄辺りまで眼下には珊瑚礁の島々が見える。このエメラルドグリーンの海ももう何年かは見ることはないだろうな。いや、ひょっとしたらもう見る機会は無いかもしれない。そう思うとなんだか愛おしい景色である。

関空まで機上三時間ほどの旅。沖縄本島を見て、四国の足摺岬を見て、やがて機影は神戸空港を捉える。山並みは摩耶六甲山系。懐かしい我が街神戸の景だ。しかし海の色が八重山とは全然違う。

神戸を通過して機影は大阪湾を湾外沿いに南へ。やがて関空への離陸体制に入った。堺あたりのコンビナートの景が見える。都会の景である。さて、心を切り替えないといけない。と思ううちに関空に無事茶着陸。関空にはLCCのピーチ機が目についた。

 

関空からまた海を渡って神戸空港ターミナルへ。人生で初めての八重山諸島、石垣島への旅。しっかり私の記憶とこのブログに綴っておきましょう。完

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石垣サンセットクルーズ

2023年04月25日 | slow journey

ハワイをはじめアイランドリゾートの定番と言えば、やはりサンセットクルーズだろう。

川平湾のグラスボートで少し船酔いしたのでこれが気になり、また船に乗るのはあまり気が進まなかったが、一人旅ではない故自分の勝手気儘という訳にはいかない。ホテルまで迎えに来てくれた送迎車で数人と石垣港へ向かう。

船長とお姉ちゃんと言うにはちょっとしんどいおばさまガイドが乗船。その日の日の入りに合わせていざ石垣港を出発。といっても遥か彼方まで行くわけではない。港内の波止を抜けて少し停泊しながら沈む夕日を眺めるのである。

西表島(いりおもてじま)に沈む夕日が絶景なのであるが、ガイドさんによると、西表島は熱帯雨林気候なのだそうだ。ということは島の空には大概薄い雲が架かっていて、絶景の夕日が常に見れる訳ではないらしい。そんな日は稀なのかな?「もっと早く言ってよ」とは思うが、そんなこと事前に言ったら商売に差し支えるから言わないわな。で、やはり薄雲が架かっていてご覧の通りのサンセットでありました。まあ致し方ございません。これも自然なのであります。

パラセイリングをしている人がいました。

またこの港には海上保安庁の巡視船などが数隻停泊しておりました。やはりこの海域の緊張を見た思いがいたしました。領海を守る艦長のサングラス という海上保安の日に投句した句を思い出しました。日本のためにこの海域を日夜守ってくれている人たちに、感謝の気持ちを改めて抱きました。

またいつか来たら、今度は最高のサンセットを見たいな。何とか船酔いはせずに済んだのでほっとしたのでした。

大夕焼戦艦大和眠る海

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エレラルドの伝説 KABIRA BAY

2023年04月23日 | slow journey

大そうなタイトルを付けてしまった笑

石垣島随一の景勝地“川平(かびら)湾”へ。全国で八か所しかない国指定の名勝地に選ばれいるという。青い海と湾内に浮かぶ島々の景が景勝地に選ばれているのである。

エメラルドグリーンの海の色は白砂の反射によって醸し出されるのだと言う。その白い砂は珊瑚の欠片が砂となったものらしい。なるほど。南の島がエメラルドグリーンなのはそういうことなのだ。

ところでその珊瑚礁であるが、近年の地球温暖化の影響で珊瑚が海水温の上昇で死んだりするという。それを解決してくれるのが台風なのだと、別の湾内クルーズの船長さんが教えてくれた。台風が来て海水が混ざることで珊瑚も再生するのだという。南の島で台風は避けられないもので、どちらかというと忌避したいものだと思っていたが、こういう効用もあるんだなと知った。やはり自然の循環は大事なのである。

さて、ここの観光の目玉はやはりグラスボートである。という訳で乗り込むことにした。

珊瑚礁を棲家とするおさかな君たちをボートの底から眺める。やはり人気はクマノミのようで、船頭さんが「イソギンチャクの辺りにクマノミが居ますから探して見て下さい」と言う。目を凝らしてみているとクマノミを見つけることができた。しかしちょっと珊瑚礁の外に出たら波に揺られて船酔いを覚えてしまった。底を眺めながらの波の揺れは三半規管を刺激したようだ。

川平湾の海の色は確かに美しかったが、グラスボートは正直そんなに感動的ではなかった。生の生態が見られるとは言え、やはり都会の人たちは素晴らしい演出の水族館で見慣れている。ちょっと傷がかったやや曇ったボートの底の硝子では正直物足りない。でも若者たちはスキューバダイビングで堪能できるが、高齢者はそうはいくまい。だから旧き良き昭和の観光であってもこのグラスボートは存在価値があるのだ。

大手のリゾート会社がセンス良く開発すればまた違うのだろうが、それには私も反対である。たとえ昭和な運営であっても、島の人たちが自らすることで愛情を持ってこの自然を守ってくれると思うのだ。地元経営ではそんなに設備投資もできないだろうけれど。やはり観光客が訪れないと維持も難しいかな。だから本土からどんどん観光に来てお金を落とすことが支援になるのだ。ったく、偉そうにそんなことを考えながらグラスボートを下船した。そんなマーケティングのことなど余計なお世話だろう。帰りはここに棲んでいるらしい孕み猫ちゃんに癒されたのであった。

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ヤエヤマヤシ群落へ

2023年04月21日 | slow journey

石垣島最北端の平久保崎から一路県道206号線を南下

東シナ海に面する米原ビーチを経て石垣島と西表島だけに自生する国指定の天然記念物ヤエヤマヤシ群落へ。鬱蒼と茂るヤシ群落は南国のジャングルのような雰囲気。屋久島のようにそんな先まで歩かずに見られたのが良かった。

帰りは入口にある売店でサトウキビジュースを一杯。これが甘くて何とも美味。石垣島で印象に残った食べ物はと問われれば、間違いなくこれも一つに挙げる。どんな御馳走よりも印象に残った旨さであった。たかだか一杯三百円なのだが。

サトウキビが束で水に晒されていた。

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岬めぐり 玉取崎から平久保崎へ

2023年04月19日 | slow journey

ひねもすホテルのプールやプライべービーチで過ごすのもなんか勿体ない(こういう所が日本人気質なのだ)。で、レンタカーを借りて島内を巡ることにした。石垣島は車があれば一日あれば十分周遊できるという。予定があって一日は使えないので六時間だけを使い左廻りに島内巡りへいざ出発!搭載のナビには、過去に利用した人の行先が履歴で残っているので、それを検索していけばほぼ一本道なので迷うことはない。

まず目指したのは玉取崎展望台。車もあまり見かけない快適なドライブ。展望台からは島の山並みや牧野、自然の海岸線、エメラルドのリーフが一望できた。

海紅豆(かいこうず)つまり梯梧(デイゴ)の花が咲いていた。デイゴは沖縄県の県花である。そしてハイビスカスも。やはり南国には紅い花がよく似合う。

 

ヘブンリーブルーの朝顔に夏薊(あざみ)も。

 

玉取崎を後にして、石垣島最北端の平久保灯台へ。エメラルドグリーンと真青の海を借景に万緑が雪崩れる景、そこに交わらず建つ白亜の灯台。この景がたまらんのだな。私のような灯台フリークには癒される景だ。

 

さて、あまりゆっくりしていると時間がなくなってしまう。北端の平久保崎灯台を後にして、一路川平(かびら)湾を目指すことに。途中でヤシの群落があるとあった。そこも寄ってみよう。

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