ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『NANA2』

2006-12-06 00:16:21 | 新作映画
※公開間近。※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


----おおっ。この映画、今週公開だよね。
キャストが大胆に変わったけど、
どうだった?
「前作『NANAーナナー』は、
映画の後にコミックを読んで
あまりにも同じシーンが出ていたことに
驚いたものだけど、
『2』は実に大胆に刈り込んであった」

----刈り込む?
「うん。
原作だと、ブラスト、トラネスのメンバー、
それぞれの男と女が
複雑に入り組んだ関係を見せる。
たとえばシンとレイラ、
レイラとレン、
ヤスとナナというようにね。
でも、映画では奈々(ハチ)とタクミ、
そしてノブの三角関係が軸となり、
ナナとレンの恋模様でさえほとんど描かれない。
まず松田龍平に替わって
姜愓雄が演じるレンのセリフがほとんどないし、
シンがおばさまたちを相手にしてお金をもらっているという
エピソードもカットされている。
まあ、あれだけ長い話を2時間10分にまとめるには
致し方なかったのかもしれないね」

----でも、それだと市川由衣の比重が大きくなるね。
宮崎あおいの後だけに、プレッシャーもスゴそうだけど…。
「うん。宮崎あおいが
ハチのイメージを徹底的に作りあげていたからね。
物語としても、この三角関係に妊娠が絡むわけだから、
前作にあったような
夢に向かうはちきれんばかりの青春のエネルギーは影を潜め、
替わって恋することの苦渋が描かれる」

----う~ん。大人の映画になったわけだ。
「そういうことだね。
いま話しながら気づいたけど、
青春の終焉を描いた映画は
それこそ山のようにあるけど、
それは常に男の立場からものだった。
今回のように女性映画として
“大人になることの寂しさ”を描いた映画は珍しい」

----ブラストもインディーズから
メジャーに移行するわけでしょ。
それでも明るさはないの?
「うん。音楽映画のはずなのに、はじけない。
人生の重みが前面に出ているんだね。
前作のノリを期待して観にきた
ファンがどういう反応を示すか、
これは少し興味深い。
例えて言えば『ハリポタ』の1と4ほど違うわけだから」

----でもあちらと違って、
こっちは同じ監督だからね。
「そうなんだよね……」

                  
    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ニャんと申しましょうか」ご不満

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