(原題:LITTLE MISS SUNSHINE)
----この映画って、東京国際映画祭で三冠を受賞したんだよね。
監督が夫婦ってことでも話題になっていなかった?
「そう。
その最優秀監督賞に加えて
最優秀主演女優賞、そして観客賞。
もっともすでにサンダンス映画祭で上映され、
配給権をめぐる争奪戦の上、
その契約金は同映画祭史上最高額にまで
跳ね上がったと言う<伝説>を持っているだけに、
それから約10ヶ月遅れての
東京国際映画祭での受賞は、
そう驚くことでもないのかもしれないね」
----そうだよね。
アメリカではすでにサマーシーズンに
スマッシュヒットを飛ばしていたわけだし…。
でも、主演女優賞ってだれ?
もしかして、この眼鏡の女の子なの?
「そう。アビゲイル・ブレスリン。
日本でも最近、子役が巧くなってきたなと言う気がするけど、
彼女を観ると、まだまだということを思い知らされる」
----どういうところが違うんだろう?
「このアビゲイルは、
撮影当時まだ5歳。
でも映画のテーマを熟知している」
----テーマって?
「アビゲイルいわく
『映画のテーマは、
不完全な家族だって完璧な家族と同じくらい
愛し合えるってことなのよ』」
----それはスゴいや。
子供の言葉とは思えない。
でもどんなお話ニャの?
「<不完全な家族>=フーヴァー一家は
“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに
繰り上げ参加することになった娘オリーヴを連れて
カリフォルニアへ向かうことに。
その家族構成はと言えば、
独自の成功論を振りかざす家長リチャード(グレッグ・キニア)、
バラバラな家族を必死にまとめようとする母シェリル(トニ・コレット)、
家族を嫌って沈黙を続ける長男ドウェーン(ポール・ダノ)、
ヘロイン常用者でエロじじいの祖父(アラン・アーキン)、
男性への失恋が原因で自殺をはかった
プルースト研究者の叔父(スティーヴ・カレル)、
そしてビューティー・クイーンを夢見るオリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)だ」
----ニャるほど。
キャラ設定を聞いただけでも、
いくつもの楽しいエピソードが生まれそうだ。
「いやあ。最近こんなに笑った映画はほかになかったね。
よく、<現実の悩みをコメディで忘れる>…という話を聞くけど、
そういうことってほんとうにあるんだなと、
この年にして初めて思ったね」
----それはまた大胆な!?
「うん。
彼らは、日本で言うところの負け組。
でも、この映画は、人生は勝ち負けじゃないと言うことを
ブラックな笑いに包んでたっぷり見せてくれる。
だからと言って、
彼らは、最初から自分たちを負け組と開き直っているわけじゃない。
それぞれに自分の置かれている立場を意識過剰なほどに自覚し、
そこから抜け出すべく
自分に折り合いを付けながら生きている。
でも似た者同士でもあるだけに、
些細なことでぶつかり合いもする。
しかし、みんな家族であることは間違いない。
だから各自が窮地に直面すると、
何はさておきお互いを守り抜こうとする。
たとえ外から見たら、
それがどんなに不器用であろうと、
あるいは異常であろうとかまいはしない。
根っこの部分が同じであるところから生まれる家族の絆とやさしさ、
それがこの映画の魅力だ」
----へぇ~っ。ニャるほどね。
よく、えいも<猫バカ>と言われるもんね。
「そう言うこと。
いや、ちょっと違うな(笑)」
----フォルクスワーゲンだっけ?
このミニバスもかわいいね?
「うん。このミニバスが、もうひとりの主人公。
クラッチがバカになって
みんなでエンジンを押しがけしたり、
クラクションが止まらなくなって
警察に捕まったり…と、
さまざまな場面で笑いを提供し、
同時に家族の絆が深まるきっかけを作ってくれる。
これまでにも
あまたのロードムービーが生まれたけど、
ここまで乗り物が大きなウェイトを占めた映画は、
そんなには多くはないのじゃないかな」
----ところでコンテストはどうなるの?
「さすがに結果までは言えないけど、
オリーヴの周りはレベルが違う。
大人顔負けの表情や仕草、
そしてパフォーマンスを見せるライバルたちに対して、
彼女は、何で勝負するのか?
よく、知った人が舞台に上がって芝居すると、
見ている方が恥ずかしくなるってことあるけど、
この映画ではそれと同じ感覚を抱いてしまう。
『ちょ、ちょっとヤバいんじゃない。止めた方が…』ってね」
----それだけ入り込んでしまったわけだ。
「まあ、そう言わないでよ。
観たら分かるって。
ラストも、やたらと余韻を持たせようとはせずに、
潔くスパっと終わる。
今年のお正月映画は本命不在と言われるけど、
ぼくはこの映画がNo.1だね」
----でも、この映画はそういうコンテスト的な観方を
否定していると言うか、おちょくっているんでしょ?
「いいの。
監督夫妻もコンテストに参加しているわけだし。
東京国際映画祭のコンぺティションにね。
あっ、音楽もいいよ。早くサントラ出ないかな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「よさそうだニャ」
※いやなことみんな忘れる度
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----この映画って、東京国際映画祭で三冠を受賞したんだよね。
監督が夫婦ってことでも話題になっていなかった?
「そう。
その最優秀監督賞に加えて
最優秀主演女優賞、そして観客賞。
もっともすでにサンダンス映画祭で上映され、
配給権をめぐる争奪戦の上、
その契約金は同映画祭史上最高額にまで
跳ね上がったと言う<伝説>を持っているだけに、
それから約10ヶ月遅れての
東京国際映画祭での受賞は、
そう驚くことでもないのかもしれないね」
----そうだよね。
アメリカではすでにサマーシーズンに
スマッシュヒットを飛ばしていたわけだし…。
でも、主演女優賞ってだれ?
もしかして、この眼鏡の女の子なの?
「そう。アビゲイル・ブレスリン。
日本でも最近、子役が巧くなってきたなと言う気がするけど、
彼女を観ると、まだまだということを思い知らされる」
----どういうところが違うんだろう?
「このアビゲイルは、
撮影当時まだ5歳。
でも映画のテーマを熟知している」
----テーマって?
「アビゲイルいわく
『映画のテーマは、
不完全な家族だって完璧な家族と同じくらい
愛し合えるってことなのよ』」
----それはスゴいや。
子供の言葉とは思えない。
でもどんなお話ニャの?
「<不完全な家族>=フーヴァー一家は
“リトル・ミス・サンシャイン”コンテストに
繰り上げ参加することになった娘オリーヴを連れて
カリフォルニアへ向かうことに。
その家族構成はと言えば、
独自の成功論を振りかざす家長リチャード(グレッグ・キニア)、
バラバラな家族を必死にまとめようとする母シェリル(トニ・コレット)、
家族を嫌って沈黙を続ける長男ドウェーン(ポール・ダノ)、
ヘロイン常用者でエロじじいの祖父(アラン・アーキン)、
男性への失恋が原因で自殺をはかった
プルースト研究者の叔父(スティーヴ・カレル)、
そしてビューティー・クイーンを夢見るオリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)だ」
----ニャるほど。
キャラ設定を聞いただけでも、
いくつもの楽しいエピソードが生まれそうだ。
「いやあ。最近こんなに笑った映画はほかになかったね。
よく、<現実の悩みをコメディで忘れる>…という話を聞くけど、
そういうことってほんとうにあるんだなと、
この年にして初めて思ったね」
----それはまた大胆な!?
「うん。
彼らは、日本で言うところの負け組。
でも、この映画は、人生は勝ち負けじゃないと言うことを
ブラックな笑いに包んでたっぷり見せてくれる。
だからと言って、
彼らは、最初から自分たちを負け組と開き直っているわけじゃない。
それぞれに自分の置かれている立場を意識過剰なほどに自覚し、
そこから抜け出すべく
自分に折り合いを付けながら生きている。
でも似た者同士でもあるだけに、
些細なことでぶつかり合いもする。
しかし、みんな家族であることは間違いない。
だから各自が窮地に直面すると、
何はさておきお互いを守り抜こうとする。
たとえ外から見たら、
それがどんなに不器用であろうと、
あるいは異常であろうとかまいはしない。
根っこの部分が同じであるところから生まれる家族の絆とやさしさ、
それがこの映画の魅力だ」
----へぇ~っ。ニャるほどね。
よく、えいも<猫バカ>と言われるもんね。
「そう言うこと。
いや、ちょっと違うな(笑)」
----フォルクスワーゲンだっけ?
このミニバスもかわいいね?
「うん。このミニバスが、もうひとりの主人公。
クラッチがバカになって
みんなでエンジンを押しがけしたり、
クラクションが止まらなくなって
警察に捕まったり…と、
さまざまな場面で笑いを提供し、
同時に家族の絆が深まるきっかけを作ってくれる。
これまでにも
あまたのロードムービーが生まれたけど、
ここまで乗り物が大きなウェイトを占めた映画は、
そんなには多くはないのじゃないかな」
----ところでコンテストはどうなるの?
「さすがに結果までは言えないけど、
オリーヴの周りはレベルが違う。
大人顔負けの表情や仕草、
そしてパフォーマンスを見せるライバルたちに対して、
彼女は、何で勝負するのか?
よく、知った人が舞台に上がって芝居すると、
見ている方が恥ずかしくなるってことあるけど、
この映画ではそれと同じ感覚を抱いてしまう。
『ちょ、ちょっとヤバいんじゃない。止めた方が…』ってね」
----それだけ入り込んでしまったわけだ。
「まあ、そう言わないでよ。
観たら分かるって。
ラストも、やたらと余韻を持たせようとはせずに、
潔くスパっと終わる。
今年のお正月映画は本命不在と言われるけど、
ぼくはこの映画がNo.1だね」
----でも、この映画はそういうコンテスト的な観方を
否定していると言うか、おちょくっているんでしょ?
「いいの。
監督夫妻もコンテストに参加しているわけだし。
東京国際映画祭のコンぺティションにね。
あっ、音楽もいいよ。早くサントラ出ないかな」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「よさそうだニャ」
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