ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『僕の、世界の中心は、君だ。』

2006-05-22 23:58:38 | 新作映画
----どこかで聞いたようなタイトルだね?
「ん、やっぱり気づいたか(笑)。
これはあの『セカチュー』」

----えっ、でも韓国映画だよ。
チャ・テヒョンも出ているし。
あれっ、……ということはラブコメ?
「そうだね。その要素はあるね。
先日の『君に捧げる初恋』と同じく、
前半はノー天気なまでのラブコメ。
で、途中から号泣路線に持って行く。
考えてみたら、韓流と呼ばれる
一連の恋愛映画は<難病>がつきものだし、
この映画がリメイクされたのもうなずけるね」

----でも日本のオリジナルにはほとんど
笑いの要素はなかったよね。
「うん。そこが一番の違いだろうね。
ただ、この映画を観て再認識したけど、
『セカチュー」というのはきわめてシンプルなストーリー。
若い恋人が島に行って、そこで女性が発病して倒れ、
ふたりで約束の地へ行こうとするけど、
夢果たせないまま……と言うお話。
逆に言えば、それだけに演出力が必要とされるよね。
いわゆる<余白>の部分で、
どれだけ情感を出せるかが勝負となる」

----となると、感情ストレート勝負の
韓国映画は厳しいかもね。
「いくつかの<試み>はあったけどね。
たとえば<自転車>の使い方。
自動車と違って自力で漕ぐ自転車は
それだけで、乗る人の感情を表せる。
怒りで漕ぐ、嬉しくて漕ぐ、悲しみで漕ぐ……。
それを意識的にやったトリュフォーはやはり偉大だったね」

----ちょっと話がズレていない?
「ごめんごめん。
後は今井正監督の名作『また逢う日まで』を
彷彿とさせるシーンが出てくる。
○○○越しのキスが、
ここでは形を変えて使われる。
そこは必然性があるだけによかったな。
後はヒロインの息の絶え方、
そして一見、散骨に見えたある仕草が、
ラストで意味を持って明かされるところかな」

----あれっ?見どころあるみたいじゃない?
「ただ、やはり全体的に笑いの演出がオーバーすぎる。
チャ・テヒョンも、そろそろ違うタイプを演じなければと、
気になってしょうがなかったね」


                   (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「僕の、世界の中心は、ここだ。」フォーン、ぐう~ぐう~


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