ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ハイジ』

2006-05-14 22:12:59 | 新作映画
----これって『アルプスの少女ハイジ』のことだよね?
「うん。日本では
場面設定・画面構成を宮崎駿、
演出を高畑勲が担当したアニメ版が有名だね。
でも、ぼく個人としてはこの物語に、
特別思い入れがある方じゃない。
よくギャグ(?)に使われている
『クララが立った!』の意味も、
今回、初めて分かったくらいだから(笑)」

----じゃあ、あんまり楽しめなかったの?
「いやいや、そんなことはないよ。
逆に児童向け映画の特徴がよく分かって
『なるほど』と思ったね」

----児童向け映画って?
「うん。どう言ったらいいかな。
この物語の他のヴァージョンの映画を観ていない自分としては、
それらとの比較はできないということを前提にして聞いてほしいんだけど、
この映画は、とにかく余韻も何もなく、
あっという間に物語が展開していく。
孤児のハイジが叔母デーデに連れられ、
おじいさんの住むアルプスの山へ。
ふたり仲良くなって間もないのにすぐに引き離されて
今度はクララの話し相手としてフランクフルトへ。
クララのお父さんの留守を仕切るロッテンマイヤー夫人からは冷たくされるけど、
彼女の明るいキャラクターは他のみんなに愛されていく。
ここにヤギ飼いの少年ペーターや、
そのおばあさんのエピソードを加えれば
この映画はでき上がる。
しかし、その一つひとつが掘り下げて描かれていないんだ。
でも、対象年齢の幅が広い児童向け映画で
それぞれの細かい心理描写を望むのは酷。
起伏に富んだ物語のオモシロさ、
そしてジュリア・アルプスに位置するスロベニアのリゾート地、
クランスカ・ゴーラの
目が覚めるように美しいロケーションを
瞼に焼き付けられたことだけでもよしとしたいんだ。
だって十分に幸せな気分になれたもの」

----ふうん。でも俳優とかはどうニャの?
「ハイジには『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』のエマ・ボルジャー。
おじいさん役にはマックス・フォン・シドー。
そしてロッテンマイヤー夫人にはジェラルディン・チャップリン。
片やベルイマン映画の名優、片やチャップリンの愛娘。
いやあ、感慨深かったね」

----そんな古い話されても……。
「じゃあ、フォーンに関係ある話を。
フランクフルトの教会でハイジは子猫を貰い受けてくるんだけど、
なんとそこには4~5匹も子猫がいたんだね。
そこで最初に2匹だけ、ポッケに隠してもらってくる。
で、ハイジが選んだのが
アメリカンショートヘア風の模様の子と
茶色のシマシマの子。
ここは目を凝らしていたんだけど残念ながら……」

----ゴクっ。
「残念ながら黒猫は選ばなかったよ。
もっとも後で教会の人が連れてきてくれるけどね」

----ほっ。

                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンも立つニャ」フォーン立つ

アルプスの少女ハイジ 劇場版 COBC-90403アルプスの少女ハイジ 劇場版 COBC-90403
※この劇場版は偶然にも観てました。

※安心して観られる度
人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー