ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『アルティメット』

2006-05-23 23:01:57 | 新作映画
----「NO CG !NO STUNT! NO WIRE!」。
なんかどこかで聞いたような……。
あっ、分かった『マッハ!』だ。
「そう。
でももちろん、この映画にトニー・ジャーは出ていない(笑)。
これはリュック・ベッソンのヨーロッパ・コープ作品」

----ベッソンの製作する映画ってアクションは派手だけど、
あまりパッとしない気が…。
「そうだね。監督による出来不出来があるよね。
でも、これは出演者たちの身体能力を全面に押し出した作品。
それだけでも期待していいと思うよ。
主人公のふたりは、
まるでスパイダーマンのように
ビルとビルの間を飛び越え、突進する車を撥ね除ける」

----ちょっと待って。
主人公はふたりいるの?
「うん。簡単にストーリーを説明しておこう。
舞台は2010年。パリ郊外のバンリュー13と呼ばれる地区。
この地に生まれ育ったレイトは、
街からのドラッグ一掃を目指すが、
ギャングに妹を人質を取られてしまう。
一方、潜入捜査官ダミアンは
ギャングに強奪され,地区に持ち込まれた
時限爆弾の解除を命じられる。
かくしてレイトは妹救出のため、
ダミアンは国を守るため、
無政府状態となったバンリュー13地区に潜入する---」

----ニャるほどね。いわゆる近未来SFアクションと言うわけだ。
「この手の映画って、最初の方はオモシロく観られるんだけど、
途中から失速するのが常。
ところが今回は、まずギャングに追われて逃げるレイトのパートがあり、
次にダミアンの潜入捜査が描かれるパートがある。
そして、そのふたりが一緒に敵に立ち向かう。
つまり、ホップ・ステップ・ジャンプの三段構成。
しかもふたりとも人間離れした技を見せてくれるモノだから、
ハリウッドお得意の銃撃戦やカーチェイスとはまったく違う、
手に汗握るアクションを楽しむことができる。
特にレイトのアクションはまるでサーカス。
その動きを映像に収めるべく
一秒に150コマを捉えることのできる
特殊カメラを使用したらしい」

----そういえば昔,やはりベッソンで『YAMAKASI』ってなかった?
「ぼくもそれを思い出したね。
で、プレスで確認したところ、
レイトを演じるダヴィッド・ベルは
『YAMAKASI』のモデルとなった<バルクール>の創始者なんだって」

----ニャるほどね。
物語の方はどうだったの?
「劇画チックだったね。
勝ち気だったレイトの妹がクスリ漬けにされ、
敵側のボスに鎖で繋がれている。
これは永井豪のマンガ『バイオレンス・ジャック』を思い起こさせる。
さらに、そのボスが
とてつもなくでかい怪物のような大男を用意して
主人公たちの行く手を阻む。
ここは『ブルース・リー/死亡遊戯』だね。
そう言えば敵陣にブルース・リーらしき
ポスターが貼ってあったな」

----そうか、身体能力で勝負と言えば、
ブルース・リーを外すわけにはいかないものね。

        (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「えいは高所恐怖症なのニャ」もう寝る

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