マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『花開く 江戸の園芸』展を観る(その2)

2013年09月05日 | 映画・美術・芝居・落語

 今回展示の構成は、序章に続いて
 1章 花と緑の行楽文化
 2章 植木鉢の普及と高まる園芸熱
 3章 武士の愛した不思議な植物たち
 4章 江戸園芸三花 -朝顔・花菖蒲・菊-
 と、江戸時代の、加熱する園芸熱の様子が浮世絵や屏風など紹介されていて、実際の有様をビジュアルに観ることが出来き、取分け、1章の行楽文化の様子が、身近に感じられ一段と楽しかった。

 ここでは、1章に登場した植木屋伊藤伊兵衛と、4章に登場した”黄色い朝顔”について記しておきたい。
 染井村の植木職伊藤家では、当主は代々伊兵衛を名乗り、多数の花卉を栽培し、その様子は、花の山を見るようだったと書かれてあった。これを読んで、私は今年の4月に行った福島市の「花見山」を連想した。「花見山」
も、持ち主は植木職で、伊兵衛さんも同様、栽培した花卉を多くの人々の観覧に供し、宣伝にしたのだろう。駒込駅から染井霊園に続く1キロ以上の道に沿って、花見山のような花卉がずっと広がっていた景色を想像すると、実に楽しい。
 六義園が大名庭園であるのと並んで、我が駒込は美しい村だったのだ。こんな場所から染井吉野が誕生したのも偶然ではないだろう。
 
 4章には変化朝顔が登場し、「朝顔草書」には、現代では失われた黄色い朝顔が江戸時代には咲いた事があると書かれている。8月27日のブログには、”不可能”との副会長さんの言葉を信じた旨を記したが、やはり黄色い朝顔は咲いたのだ、と信じることにしたい。