マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

トムラウシ、遥かなり(その1)

2022年02月04日 | 山旅

 2020年の初めの頃だったと思うが、大学時代の友人H君やM君などが文理学部理学科の同窓会を模索し始めていた。私は数学専攻の仲間の住所やメールアドレスを連絡した。彼らの元には多くの情報が集まり、秋には同窓会を開催しようと盛り上がっていた。しかし、コロナ禍は収まらず無期延期。
 それを残念に感じたM君の提案で2021年の2月には4人がリモートでの“再会”を果たし、これまでの40年間を語り合った。私は主として百名山を登り終えた話した。その後H君からは彼が作成している冊子に登山について投稿して欲しいとの依頼があった。一度は断ったが、再度の依頼に応えて、13年ほど前に書いたブログを参考にしながら、一番印象に残っている、北海道のトムラウシ山について書き記した。写真は新しいものを加え、
その文章をここに綴る。

 『長年の目標の一つだった「日本百名山」を、魚沼駒ケ岳を最終として、登り終えたのは65歳のときだった。その後、「どの山が一番印象に残っていますか」とか「もう一度登りたい山は?」など聞かれる度に、私は躊躇うことなく、「トムラウシ山です」と答えてきた。そう、北海道のほぼ中央に位置し、そこまでのアプローチの非常に長いトムラウシ。岳人憧れの山とも言われるトムラウシ。幸いにも、山の友に恵まれて、私は1991年と2007年の2回、この山の頂に立つことが出来た。1度目の記憶を交えつつ、記録を残しておいた2度目のトムラウシ(標高2141.2m)山行を綴ることとする。

 第1日目 前日、羽田から空路で千歳を経由し、鉄道とバスを乗り継いで辿り着いた旭岳温泉「白雲荘」に岳友と私は一夜を憩い、翌日早朝、大雪山旭岳ロープウェイ乗り場「さんろく駅」へと急いだのだった。
 珍しいことに、この駅ではザックの重量チェックが可能で、岳友は15kg、私は16kg。4日間の食料を自前で用意しなければならないこの山行ではかなり重量制限をした積りだったが、二人とも15kgをオーバーしていた。終点駅「すがたみ」(標高1610m)に着くと、旭岳がはっきりと見上げられた。(写真:旭岳山頂で岳友と)
  最初に目指す旭岳(標高2290.9m)は百名山の一つで、山頂は北海道の標高最高地点。出発点から山頂が見えている登りが私は大好きで、気分爽快にスタートを切った。ただ浅間山に似てガレた砂地で足場が悪い。まだ登山に慣れない体に16kgのザックは脚にも肩にも食い込む。そこで極端に遅いペースで頂上を見ながら、50分歩き10分の休憩といういつものスタイル3本で山頂到達。この日は絶快晴で、旭川方面やこれから向かう大雪山系の雄大な山々が眺められた。
 ここから、この日の宿泊地「白雲岳避難小屋」までは豊富な高山植物や残雪を眺めながらの尾根歩きとなる。目指すトムラウシも遥か彼方に見渡せ、旭岳から3時間半で避難小屋到着。この時期小屋に小屋番はいるが食事は出ない。(写真:裏側からの旭岳。こちらはまだ残雪が)
 (第1回目の山行ではテントを張った。実はその時大失敗をしたのだ。テントの外に出しておいた登山靴が朝見ると無くなり、真っ青になった。直ぐに少し離れたところに放り出されているのを発見し、大事には至らなかった。多分キタキツネが食べようとして咥えていったのだろうが、食べられないことが分かり放棄したのだと思えた。以後の山行で靴はテント内に入れるという教訓は必ず守っている)

 


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