マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

NHKスペシャル「巨大災害」を観る(その2)

2014年09月10日 | 科学・原発問題

 異常気象をもたらした、偏西風の波形の固定は何故起きたのか。
 「アメリカ大気研究センター」で、大気と海の熱を研究している
ケビン・トレンバースさんのデーター分析によれば、異常気象発生当時、世界で最も海温の高い赤道直下のインドネシア近海での海温は、普段の29度より0・5℃~1℃も高くなっていた。この熱が偏西風の波の固定化をもたらしたと、トレンバース主席科学官は指摘する、
 すなわち、今まで以上に、温められた海水は、水蒸気となり熱を伴って上昇する。上昇した水蒸気は水滴に代わるとき凝結熱を放出する。こうして上空に雲が発生する度に凝結熱が発生し、この熱の膨大なエネルギーが偏西風にぶつかったことで偏西風は北側へ大きく押し上げられ、この状態が長く続いたため偏西風の波形が固定されたと彼は主張しているのだ。(雲発生に伴い放出される凝結熱のイメージ図)


(凝結熱が偏西風を北へと押し上げるイメージ図)

 ここまで見てきた因果関係を整理をすると、
 地球温暖化⇒インドネシア近海の海水温上昇⇒偏西風の波の固定化⇒異常気象  となる。

 この海水温度の上昇は異常気象をもたらすだけでなく、海水上昇による海外浸食やサイクロンの襲来により、住んでいる地域を捨てざるを得ない”気候難民”を生んでいる。

 特集は更に”ハイエイタス”に話が及んだ。このハイエイタスとは、初耳だった。非常に興味を抱くと同時に、その後、地球規模で起こる可能性の高い”Mega Disaster ”(異常災害)を空恐ろしいと思った。

 実は地球の平均気温や平均海水温は、この数年はそれほど上昇していない。折れ線グラフで表すとグラフが平らになる状態を”ハイエイタス”(停滞)と呼んでいるそうな。地球の気温はこのまま安定するのか。左にあらず。実は地球外からの熱エネルギーは今は、深海(海面700Mより下の海)に蓄積されているに過ぎず、今後10年後には、再び温暖化が始まると、多くの科学者は考えている。しかも今まで以上の上昇率で。(この数年の気温は横ばい。この状態をハイエイタスと呼ぶ)


(深海での温度は急上昇。これは数年で終わると予想される・・・)


 今後10年ほどでハイエイタスは終わり、更なる温暖化により、特に、日本では、集中豪雨・深層崩壊による土砂崩れ・竜巻などが、今まで以上の頻度で、しかも大きな規模で起こることだろうと、番組は予測していた。
 番組の終わりに、タモリが上手いことを語った。「地球規模の長い歴史に比較すれば、個人の経験はほんの僅か。今までの経験則を超えて”マサカ”ということが起こり得ることを想定しなくてはならない」と。
 




(70年後、日本近海の海面水温はでは2~3℃上昇)

 おまけ

(9月9日は満月。自宅ベランダから撮影)


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