マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

6174は神秘の数か

2022年05月20日 | 数学

 最近、『数学、それは宇宙の言葉』という、数学のエッセイ集を読み始めた。冒頭には「どの話もすてきなアイディアと鮮やかな結果で輝いている」と紹介され、50人の数学者が50の話を語っている。第1話が『神秘の数6174』で、ここに書かれた事実を私は初めて知ったのだが、引き算さえ出来れば小学生でも理解可能で、電卓さえあれば多くの人が体験できる事なので、ここで紹介してみたい。







 まず4桁の数で同じ数字だけで表されないものを選ぶ(つまり、1111,2222,・・・9999以外の数を選ぶ)。それから、その4つの数字を並べ直して最大の数と最小の数を作る。それから、最大の数から最小の数を引くという演算をすると新しい数が得られる。新しい数が得られる度にこの演算を繰り返す。
 具体的に説明しよう。

 例えば、今年の西暦年数2022を選べば、この2、0、2,2から作られる最大の4桁数は2220で、最小数は0222。引き算をすると、2220−0222=1998。
 今度はこの1998から出発し、最大数9981−最小数1899=8082。以下同様に、
 8082から出発し8820−0188=8352

 8352から出発し8532−2358=6174
 6174から出発し7641−1467=6174
 ここまで来ると、これ以降、何度演算を続けても6174 が繰り返し現れることになる。この繰り返し現れる数を核と呼ぶことにする。

 他の数で、もう少し見栄え良くやってみる。
 1938から始めてみると
   9831−1389=8442 → 8442−2448=5994
 → 9954−4599=5355 → 5553−3555=1998
 → 9981−1899=8082   →   8820−0288=8532
 → 8532−2358=6174  これも、7回の演算で6174に達した。
 このブログを読まれている方もやってみてほしい。実はどんな4桁の数からスタートしても6174 に到達するらしいのだ。この演算は1949年にインドの数学者D.R.カプレラが考案し、今ではカプレラの演算と呼ばれている。
 ほとんどの4桁の数がこの特定数6174に達するのは何故かと、その理由が考えられ、その証明を通して、どんな4桁の数から出発しても、6174という唯一の核に到達することが明らかにされた。(ここではその証明は省略する)
 実に簡単な演算の結果が面白い、6174を神秘の数と見るかは判断の分かれるところだが、魅力的な結果には違いない。 数学者の思考は2桁、3桁、5桁・・・に向かった。その結果を簡単に記しておくと、
 2桁、5桁、7桁の数では核は現れない。
 3桁の数では核は495
   6桁の数では核は549945 と631764 となる。
 

 さて私の思考は何回の演算をすれば6174に達するかに向かった。それを調べるにはエクセルの演算に頼るのが素早いと考えプログラムを組んだ。その結果1000~9998までの8991個の全ての4桁の数が最大7回の演算で6147に達することが確認出来た。(以下がエクセルによる計算結果。赤字の8991は7回目の演算結果6174が8991個あることを示している。それは1111,2222,3333,・・・,8888,9999を除く全ての4桁の数に等しい。)