マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

「堀 文子展」を観る

2015年12月03日 | 映画・美術・芝居・落語

 11月30日(月)、銀座「ナカジマアート」に出掛け「堀文子展 2015…現在(いま)」を観て来た。

 「サライ」(小学館発行)で、檀ふみが、堀文子に聞いた言葉や思いを、絵と共に綴る連載をしていて、時々見ている。中でも、「落日の図 冬枯れの林を太陽が落ちる」が印象に残っている。(右写真は購入した絵葉書より。以下同じ)
 檀によると、「昨日、アトリエに八時間こもりっきりで、我を忘れて描きました」と、画作に没頭する堀に感嘆し、驚いたという。「今回、初めて下図なしに描いてみました…自分をこわしたいの…私は一ミリでも昇りたいの!」と語る97歳の堀に、檀は「”落ちる太陽”が”昇る太陽”に見えてきた」と文を結んだ。(写真下:「落日」)

 
 

 妻の誘いで、銀座に足を運んだのだが、幸いなことに「落日の図」も展示されていて、微妙な色彩を鑑賞できた。輝きが違う。他にも、落日・日の出の絵があり、日の出や日没の風景が好みで写真撮影に力を入れている私には、特に興味深い。会場は、「ナカジマアート」3階。スペースはそう広くはない。作品は15点ほど展示されていた。「落日 天を茜色に染め、高麗山の西の肩に陽が沈む」(写真は上に掲示)の太陽が面白い。金の輝きが眼を射た。過去には「幻の花 ブルーポピー」や、ヒマラヤへ出掛け描いた「鶴が渡る、ヒマラヤを越えて」などが制作されたことも知った。(写真右は「日の出」)

 ナカジマアートでは、1997年から毎年「堀文子展」を開催しているそうで、今まで写真だけの鑑賞だったから、これからは毎年出掛けたいと思う。堀は絵本も描いているが、知人のTさんは、以前、子供の頃から愛読していた絵本を会場に持参して珍しがられたそうである。もっと保存のよいその絵本をアマゾンで入手したとの連絡を受けたというのを聞くと、堀さんにも、ナカジマアートにも親近感を覚えてしまう。(写真下:「名もなき草達」)