今日も塚口。
明日も塚口。
永遠に塚口。
なんかもう6月7月はホモ・サピエンスの肉体が想定している耐久力を完全無視したマサラ上映が待っているので今から肉体を鍛え上げねば。
というわけで今日見てきたのはこれ!
本作はみんな大好き「YRFスパイ・ユニバース」がひとつ、「タイガー伝説のスパイ」から続くシリーズ3作目。1作目2作目も日本公開してくれないかなあ……。
「PATHAAN」でゲスト出演したサルマン・カーン演じるタイガーは本作では主役。逆に本作ではパターンが友情出演します。
インドの国家諜報機関RAWのエージェントであるタイガーは、アフガニスタンに囚われたRAWのエージェント・ゴーピーを救出します。重症を負ったゴーピーは死の間際に、タイガーの妻であるゾヤが内通者だという言葉を残していきます。疑念の晴れないまま赴いたロシアでの任務中、果たしてゾヤがタイガーに襲いかかってきます。ゾヤの真意とは? そしてインド・パキスタン間で暗躍する組織の正体とは!
いやー面白かった! もうシンプルにカッコよく完成度の高いスパイアクションという感じ。
インド映画を見るたびに思うんですが、インド映画は上映時間3時間が当たり前の尺の長さがある上に展開が早いので無駄な引き伸ばしがなくてストレスなく見られます。
本作も前述の「ゾヤが本当に裏切っているのかどうか」という点は早々にバラして「じゃあなんでゾヤは裏切ってたの?」「ゾヤの裏切りの裏には誰がいるの?」というところをどんどん見せていくのでテンポがいいんですよね。
そしてアクションの種類が豊富でまた楽しい。格闘戦から銃撃戦、カーチェイスに空中アクションとおよそアクション映画に求められるアクションが全部詰まってて、まさにアクションの幕の内弁当といった感じ。
特に序盤のカトリーナ・カイフ演じるゾヤと敵の女将軍とのお互いタオル1枚でのキャットファイトはすごかった色んな意味で。そしてこのアクションの魅力が最高潮に達するのがどっかで聞いたテーマ曲とともにパターンが登場するところ。あそこマサラ上映だったら最高にアガってたと思う。
そしてタイガーとパターンのアクションとコミカルの間が実に80年代のポリスアカデミーとかジャッキー・チェン映画のそれなのでおっさんの健康に良いです。
今回もインド映画の宿命として、インド・パキスタン間の社会問題が作品背景として存在しますが、本作は新オウルにアクション娯楽大作としても楽しめる一作でした。
そしてスタッフロール後の映像で、今度は「WAR!!」のカビールの参戦がほのめかされているので続編も楽しみ。
さらに今日は間髪入れずに2本目!
PlayStationではありません。タイトルの「PS」とは「Ponniyin Selvan(ポンニ河の息子)」という意味。
現代を舞台にした「タイガー 裏切りのスパイ」に対し、本作は1950年に発行された時代小説を原作とした古代インドの物語。
舞台は10世紀に栄華を極めたチョーラ王朝。二人の王子によって北方と南方に分かれて戦いが巻き起こる中で陰謀を察知した王女クンダヴァイは、この陰謀に対抗するべく騎士・デーヴァンを密使として送り出す。
いやー難しい!
本作はいわゆる大河ロマン作品であって、非常に多くのキャラクターが登場します。さらにたくさんの国が関わってくる作品なのでキャラ同士や国家間の関係性が1回では分かりにくかったので公式サイトなどなどであとから確認しておきたいところ。
わたくし人形使いはなんだかんだでそれなりの数のインド映画を見てきましたが、本作の主人公であるデーヴァンはけっこう珍しいタイプのキャラクターだと感じました。
デーヴァンは武勇でならした人物というわけではなく、どちらかというと口八丁の世渡り上手といった感じのキャラ。そのデーヴァンにつきまとってくる怪しい僧侶のおっさんとの珍道中がコミカルで楽しい。
しかし作品背景はあくまでシリアスかつ壮大。前述の通り登場人物が多いのと作品背景が複雑なのでなかなか相関関係を理解するのが難しいですが、まさに「時代の巨大なうねり」が感じられる作品でした。
本作は個人vs個人の戦闘以外にも集団vs集団の戦闘シーンが豊富なんですが、特に良かったのは海戦があったこと。これは今まで見てきたインド映画の中でもあんまりなかったはず。水や海のシーンは難しいというのが映画の定説ですが、本作の海戦シーンはよかった。船体にロープ付きの銛を撃ち込んで敵船を破壊するとか、どこらへんまでがフィクションなのかはわかりませんが、こうした時代ごと場所ごとの戦い方がわかるのが面白いです。
続編であるPS-2も6月に公開されるので、もう1回くらいは見直しておきたい。
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