冬コミ戦利品レビュー・東方編その１６

　花粉症でもはや目が見えぬ。

・黒蝿が幻想入り＜５＞（The Shooting Game Society）
　終わりが見えてきた「黒蝿が幻想入り」、ついに５巻に突入！
　４巻ラストでついに幻想郷に人類戦力が加入、ここで一気に戦局を打開するか、それとも……といった感じでドキドキしながら読ませていただきました。
　無尽蔵とも言える圧倒的物量で迫り来るネメシスに対し、人類戦力が加入したとは言え数々の実力者を失った幻想郷。
　今回は、その数少ない実力者のひとりである早苗とジョンがメインに据えられています。
　その二人のすれ違いがひたすら哀しい。
　早苗をこれ以上消耗させまいとするジョン、ジョンをどうしても守りたい早苗。
　この二人の葛藤・感情が丁寧に積み重ねられていて胸に迫るものがありました。
　そしてネメシスとの戦い。
　これまでもその圧倒的物量と凄まじい戦闘力で人類と幻想郷の戦力を圧倒してきたネメシスですが、今回の絶望感は桁が違いました。
　ついに幻想郷まで到達したネメシス戦力。しかし、そのネメシスもまた――。
　お話も後半に差し掛かり、本作の舞台裏が少しずつ見えてきました。
　僕はこの作品を以前発行されていたメタブラ本の大幅増強版として見ていますが、それを踏まえて少しずつ見えてきた謎を色々想像するのが楽しいですね。
　 特に内容的には以前のメタブラ本のラスト付近の考察・設定が混じってきた様子なので、合わせて読み直すのもの面白そう。

　今日はここまで。