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主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

TOHOシネマズ梅田「スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結」「フリー・ガイ」見てきました!

2021-08-30 20:32:14 | 映画感想

 行けるうちに行っておこうということで行ってきましたTOHOシネマズ梅田。
 今日見てきたのはこの2本。
 まずは「スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結」。
 いわゆるDCユニバースについてはそれほど詳しくはないんですが、派手なアクション映画が見たかったので見てみることに。
 前作にあたる「スーサイド・スクワッド」が、悪党集団って割には描写がマイルドというかアウトローみが薄味だったので、今回には期待してました。
 開始5分以内にチーム集結、出撃、そこから怒涛の全滅とシャドウゲイト並みにスピーディに死んでいきます。てっきり最初のチームで話が進むものだと思ってたので唖然としました。
 最初のチームのウィーゼルとかいうなんかイタチみたいなのがいきなり溺死したときはどうしようかと思いました。
 そして今回はR-15ということで遠慮呵責なしのゴア描写で景気よく人が死んでいくヒャッハー展開が全編に渡って繰り広げられます。
 コロナのおかげで花火大会が楽しめない昨今ですが、本作はまあドッカンドッカンと花火が上がるのでめでたい。
 本作には魅力的なキャラがたくさん登場しますが、その中でも特に印象深かったのがピースメーカーですかね。
 あのキャラは完全に「戯画化されたアメリカイズム」そのものと言えるでしょう。
 チームの中に裏切り者が……というのはお約束のひとつで、実際冒頭で全滅したチームにも裏切り者であるブラックガードがいましたが、ピースメーカーはアメリカ政府という国家に従っているという点でほかのメンバーとは大きく異なります。
 「スターフィッシュ計画」の全貌を個人の正義感からリークしようとするフラッグ大佐と、アメリカ政府からの密命を受けて計画の証拠を抹消しようとするピースメーカーの戦いは、「個人の正義と国家としての正義」のメタファーだったんじゃないでしょうかね。
 そういや本作最大の萌えキャラ……ではなくラスボスである巨大ヒトデ・スターロ大王も、「赤と青のカラーリング」「星型」「幼体に寄生された人間は群れとして行動する」あたりを考えると、やはりそういうことなんでしょうかね。
 また、みんな大好きハーレイ・クインの立ち回りがメルヒェンかつバイオレンスでステキでした。
 キングシャークも大変可愛らしい。ヤムヤム。
 しかし本作、アメリカという国の傾向をかなり露悪的に描いてるので、いやー自分の国をこんな風にカリカチュア化することができるってのもすごいなあとも思いました。

 次、「フリー・ガイ」。
 ずっと楽しみにしてたんですがコロナで延期してて、今回ようやく見ることができました。
 いやー面白かった!
 方向性としては「レディ・プレイヤーワン」に近いですかね。
 本作ではキャラクターよりもロックバスターやライトセーバーなどのアイテムが多数登場するので、数回見て背景を確認したいもの。
 また、本作はゲーム世界が舞台ということで、なんか画面端でキャラがバグってたり埋まってたりでゲーマーとしてはなかなかの笑いどころ。
 終盤では「レディ・プレイヤーワン」のようにゲーム世界と現実世界が交互に映し出されるシーンがあるんですが、ゲーマーなら誰もが経験したことがある「ゲーム中にカーチャンが部屋に勝手に入ってくる」で客席から笑いが起こってました。
 あと個人的に、サングラスをかけるかけないでモメてるシーンで否応なくゼイリブを思い出すなど。
 本作のテーマは「与えられた役割からの脱却」、そして「誰もが自分自身の人生の主人公」ってところでしょうか。
 本作はいわゆる「自我に目覚めたAIモノ」という側面を持ちますが、この「自我に目覚める」というのが例えばカプチーノを作る、例えば青いシャツを着るという「決められた行動ルーチンからのほんの些細な変化」という形で表現されているのが好きですね。
 大仰な変化がなくても、ちょっといつもと違う行動をしてえみようよ、という。
 またラストでのガイの、僕自身がヒロイン・ミリーへのラブレターだったんだよ、というセリフ、そして悪役に回りながらも最終的には味方してくれたキーズの同僚・マウサーの「遅えーよ!」が、本作に青春映画的なテイストを与えてて爽やかなラストでした。

コメント
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