はいまだ終わってません紅楼夢戦利品レビュー。
冬コミ戦利品も小説が多かったので時間がかかりそう。
・涼来々!短編集博麗の魔法使い 紅魔館、その日―― 十一代目の幻想郷縁起前編・後編(涼来々!)
一気に4冊行きます、涼来々!さんの小説本感想。
「博麗の魔法使い」、全5編を収録した短編集です。
収録作品ごとに感想をば。
・ぱる☆こぁ
パルスィ×小悪魔というなかなか珍しいカップリングのお話。
小悪魔はスキンシップ激しくて俺によし。
・セイギノミカタ
色んな人が衝撃を受けたであろう、鈴奈庵25話から書かれた霊夢の「博麗の巫女」としての側面を描いたお話。
あとがきによれば初出時では後半部分がなかったそうですが、それだと確かに味わいが違ってきますね。
・博麗の魔法使い
叙述トリックを用いた一作。
個人的に叙述トリックを読む快感というのは、読んでて違和感に気づいてそれがどんどん大きくなり、最終的に違和感の正体に気付くという流れにあると思うんですが、本作でもそれはきっちり味わえました。
・二つの時計
秘封倶楽部のお話。
秘封倶楽部はこういう、場所を固定した会話劇が似合いますね。
「紅魔館、その日――」、レミリアの回想から始まる紅魔館の過去話。
ヴワルやフォルネといったオジリナルキャラがなかなかいいキャラをしていて、それに振り回されるレミリアも含めて読んでて楽しかったですね。
紅魔館の過去話と言えばレミリアと咲夜の出会いが鉄板って感じなので、こういう着眼点での過去話は新鮮でした。
「十一代目の幻想郷縁起」、未来の幻想郷で生きる11代目御阿礼の子、阿与壱の物語。
阿求と二三シリーズから直接繋がる未来の幻想郷なので、同シリーズのキャラたちが成長した姿で活躍してくれます。
主人公である阿与壱のキャラが、そのデザインも含めてなかなかいいキャラしてます。
そして鈴奈庵で多くの読者に衝撃を与えた闇落ち小鈴が今作ではなんと邪仙に!
やっぱり娘々が出てきて事態が好転することなんてなかったんや……というかむしろ小鈴が自分からヤバいことに首突っ込みたがる性格だからなあ……。
前後編に渡る本作は冒頭からなかなかの急展開で楽しませてもらいましたが、ちょっと一連の事件があっさり解決し過ぎかなーとも思いました。
焦らしてッ!! もっと焦らしてッ!!!
小鈴がああいう行動に走った過程とかをもっとじっくりたっぷりねぶりあげるよーに描写してッ!!!!
とか言いながら転げ回ってました。
実際登場キャラが全員立ってるので、もっと活躍が見てみたいです。
あと11代目ということで10代目が飛んでるんですが、これはやはり何か意図があってのことなんでしょうか。
今日はここまで。