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【世界遺産】 アグラ城 (AGRA FORT)】

2019年02月17日 | travel abroad
2月9日~12日、2泊4日の駆け足で憧れの世界遺産"タージ・マハール"へ週末ひとり旅。
1983年、世界文化遺産に登録された『アグラ城』。インド北部を流れるヤムナー川の西岸に建つ『アグラ城』は16世紀からの約300年間、隆盛を極めたムガル帝国の歴代皇帝が君臨した居城です。第3代皇帝アクバルがデリーから遷都し築いた『アグラ城』は、赤砂岩を用いて造られているため「赤い城」と呼ばれます。アクバル帝が息子ジャハンギールのために建てたジャハンギール宮殿は左右インメトリーが美しいイスラムとヒンドゥー様式の融合建築です。また、赤い色は皇帝の強大な権力の象徴でもありました。一方、城内の多くの建物が純白なのは、孫の第5代皇帝シャー・ジャハーンによるもの。タージ・マハールを建てたことでも知られる皇帝は、ディワニ・アーム(公謁殿:一般謁見の間)、モティ・マスジッド(真珠のモスク)やカース・マハール(皇帝の寝殿・ハーレム)など、白大理石に貴石の象嵌を施した優美な建物を次々に建て、『アグラ城』を優美に変身させました。さらにその息子の第6代皇帝アウラングゼーブが、高さ20mもの城壁を周囲約2.5kmに渡って巡らせ、堅固な城塞としてのアグラ城を完成させました。このアウラングゼーブが皇帝の座を狙い、父であるシャー・ジャハーンを、タージ・マハールの見える城塞内のムサンマン・ブルジュ(囚われの塔)に幽閉してデリーに移ったのは有名な話です。幽閉されたシャー・ジャハーンが部屋から見ていたのが、川向こうの愛する妃の白亜の霊廟。結局、死ぬまでの8年間、そこから出ることは許されず、栄華を誇った皇帝は亡き妃への想いだけを慰めにしながら息を引きとった歴史絵巻の現場です。皇帝が代わるたびに増改築や補強が重ねられたアグラ城。赤と白の対極的な色彩で構成される強大にして華麗な城塞に、権勢を欲しいままにした歴代ムガル皇帝の姿がありありと浮かびます。16世紀から300年余に渡って繁栄を誇ったイスラム勢力のムガル帝国歴代皇帝の城であり、帝国の強大な力と栄華を今に伝えています。残念ながら、訪れた日は靄っていて、ヤムナー川をはさんでのタージ・マハールを望むことができませんでしたが、当時もこんな天候の日もあったであろうと、シャー・ジャハーンの気持ちを偲ぶことができました。


アマル・シン・ゲート







アクバー門







ジャハンギール宮殿













カース・マハール(皇帝の寝殿)









ムサンマン・ブルジュ(囚われの塔)









ディワニ・カース(魚の宮殿)





ディワニ・アーム(公謁殿 一般謁見の間)




(玉座)



モティ・マスジッド(真珠のモスク)




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