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〔蘇州〕 寒山寺・寒山別院

2020年01月16日 | travel abroad
1月11日~13日、ウィークエンドを利用しての2泊3日で、上海・無錫・蘇州を旅しました。
春秋時代、呉国の都として築かれた蘇州。呉越戦争から生まれた"呉越同舟"や"臥薪嘗胆"など聞き馴染のある慣用句、所縁の地。物資の集積地として繁栄を続け、江南の穏やかな気候に恵まれた土地は文人墨客を集めるところでした。まずは、日本の「ゆく年くる年」の"除夜の鐘"で有名な臨済宗のお寺『寒山寺』を訪れました。『寒山寺』は、南朝梁武帝の天監年間(502~519年)に創建されたと言われる歴史ある寺院ですが、その創建当初は『寒山寺』という名前ではなく、"妙利普明塔院"、または、寺院のすぐ西にある楓橋にちなんでか"楓橋寺"とも呼ばれていたそう。何よりこの寺院を有名にしたのは、唐代の詩人だった"張 継"が詠んだ“楓橋夜泊”という一遍の詩。

  月落烏啼霜満天    月落ち烏啼いて霜天に満つ
  江楓漁火対愁眠    江楓漁火愁眠に対す
  姑蘇城外寒山寺    姑蘇城外の寒山寺
  夜半鐘声到客船    夜半の鐘声客船に到る

『寒山別院』には、この詩の世界最大の石碑がありました。また、『寒山寺』は、日本では文人画によく登場したり、森鴎外や坪内逍遥や良寛らが小説や劇や詩にした「寒山拾得」とともに知られています。「寒山拾得」とは"寒山"、"拾得"という二人の離俗の禅風行者のこと。"拾得"は豊干に拾い養われたので"拾得"と称し、"寒山"は国清寺近くの寒山の洞窟に住んでいたために"寒山"と称したという。"寒山"、"拾得"は、奇行が多く、詩人としても有名。二人は仲がよく、文殊菩薩、普賢菩薩の生まれ変わりとも。画題としてもよく用いられています。"寒山・拾得"はもちろん"鑑真"、"弘法大師"に、"三蔵法師"と"孫悟空ご一行"の像など日本人にも馴染みのある像もあり、今もなお蘇州を代表する名勝地として多くの観光客で賑わっていました。


〔寒山別院〕








〔寒山寺〕








"寒山・拾得"




"鑑真・弘法大師"




"三蔵法師ご一行"




"鐘楼"


"宝塔"






京杭大運河(蘇州段)










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