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京劇西遊記「孫悟空大鬧天宮」

2012年06月16日 | Live Theater
6月16日雨の中、京劇西遊記『孫悟空大鬧天宮(だいとうてんきゅう)』シアターBRAVA!へ。
日中国交正常化40周年を記念し、北京京劇院による京劇西遊記「孫悟空大鬧天宮」は、人生初の京劇観劇。「西遊記」と聞くと孫悟空が三蔵法師のお供をして天竺へ旅する物語を思い浮かべますが、「孫悟空大鬧天宮」の孫悟空は三蔵法師と出会う500年以上も昔の血気さかんな青年期の物語。長年の修行の末に驚異的な力(神通力)を身に付けやりたい放題の孫悟空と、それに手を焼く天上界の神々との対決が繰り広げられます。神々と戦うごとに強くなる孫悟空の見せ場も多いことから「最高の孫悟空芝居は天宮にあり」と言われるほど中国国内でも人気の高い演目。
演じる北京京劇院は中国最大規模を誇り多くの名優を育ててきた歴史のある劇団。リー・ダンの演じる第1幕の孫悟空は、天上界に対する無邪気な好奇心に満ちた部分が強調される。官服を着用し、扇・馬鞭などの小道具を自在に使ったコミカルで敏捷な動きと孫悟空芝居では珍しいとされる唱いながら離れ技が連続する弼馬温の場面は必見。第2幕に至って天上界への怒りが急速にふくれあがる孫悟空を、立ち回りを得意とするジャン・レイが演じる。何といっても天上界の神々を相手に繰り広げられる大立ち回りは秀逸。三蔵法師の金の輪をはめられる前の浮「もの無しの孫悟空が無軌道に暴れまわる姿は痛快だ。随所に人間業とは思えぬアクロバットがちりばめられた京劇、日本語字幕も表示され親しみをもって鑑賞することができました。