小路幸也著"花咲小路四丁目の聖人"を読みました。
亜矢は花咲小路で矢車英数塾を開いて子供達に教えています。
お父さんはイギリス人、お母さんはイギリス人と日本人の
ハーフです。
お母さんはすでに亡くなっています。
お父さんは日本に住んで40年で、70歳です。
イギリスには今も語り継がれる"最後の怪盗紳士セイント"
がいました。
実はこのセイントがお父さんの矢車聖人です。
聖人が大泥棒だと知っているのは商店街の亜矢の
幼馴染の白銀皮革店の克己と松宮電子堂の北斗です。
聖人は二人に指示して商店街から盗まれた置物を
取り返して元の場所に戻したりしています。
商店街はさびれていく一方です。
閉店する店がどんどん増えています。
商店主の集まりも活気がありません。
このところ商店街には不穏な空気が流れています。
浮気をしている人が数人います。
何か目的があって商店街の人に近づいてきている者が
いるようです。
そのうち韓国のマッシュグループが花咲小路の町ぐるみの
買取りをしようと交渉を始めました。
聖人はそれを阻止しようと克己と北斗を助手にして
何か始めます。
町の住人全員がマッシュグループに温泉に招待された
夜に町に異変が起きました。
大きな美術品の像が町の通りにいくつも出現しました。
ケースに収められ移動しようとしたら薬品が充満して
貴重な作品が損なわれると警告文が書かれています。
商店内には貴重な絵が掲げられています。
マッシュグループは撤退していきました。
怪盗セイントが盗んだ美術品で、聖人がセイントでは
ないかと疑われますが違うということが受け入れられました。
無理に移動しようとすることなく美術品はそのまま
町に置かれました。
これらの美術品を見ようと町は活気づきました。
子供向きの冒険物語風です。
でもおもしろかったです。
さびれた町を活気づかせる一つの方法を提示しています。