雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

歌舞伎町ペットショップボーイズ

2012-05-13 19:03:37 | 
ハセベバクシンオー
双葉社
発売日:2009-10-21

ハセベバクシンオー著"歌舞伎町ペットショップボーイズ"
を読みました。
並木涼平は歌舞伎町でペットショップ"ロン"を経営
しています。
元精神医の湊がアルバイトに応募してきます。
精神科医なのに自分自身が病んでいて接客ができません。
何かがあったようです。
いろんな事件が起きます。

"残された猫"
お客さんの知り合いに旅行中の猫の世話を頼まれます。
約束の日になっても帰ってきません。
湊さんと部屋を調べにいきます。
ぐっちゃぐっちゃに散らかった部屋です。
依頼人が片付けられない人なのだと思っていたのですが
湊が意外なことを言います。

"二百万円とケーキ"
涼平のポストに二百万円が投げ入れられていました。
湊にたしなめられて警察に届けます。
地元の暴力団が五百万円盗まれました。
その一部だと暴力団の葛飾がやってきます。
何の関係もない涼平に五百万を返せと要求します。

"疑惑の動物病院"
涼平の売った犬が動物病院へ入院すると急変して
死ぬということが続きます。
病院を怪しんでその一匹を別の病院で解剖しました。
喉にゴム手袋が押し込まれた窒息死でした。
わざと殺している悪徳病院です。
警察へ持ち込んでも何もしてくれません。
東京都庁、農林水産省にもいきますが動いてくれません。
涼平たちができるのはインターネットでその病院の
実体を公表することぐらいです。

"キャバ嬢の盗撮DVD"
前にアルバイトをしていて現在キャバ嬢のケイコに
同僚のレナが盗撮されているので犯人を捜して
欲しいと頼まれます。
DVDに映っていたものから犯人を追っていきます。
しかしその犯人が殺されてしまいます。
そこにいることを忘れられる人に話を聞かれていました。

"一万円の募金"
駅前で募金活動をしているのを見かけてしようと思い
ましたが小銭がなく涼平はしかたなく一万円を入れました。
しかしその募金が偽であることに気づきました。
裏に暴力団がいてお金を借りて返せない人たちに募金を
やらせていました。
しかし捕まえたりやめさせたりするのは難しいことの
ようです。

"湊さんの過去"
湊は本を出版しテレビにも出ていた人でした。
引きこもりの男性を家庭訪問して治療していましたが
彼は自殺しました。
それ以降精神科医をやめました。
しかしその自殺には怪しい部分があります。
湊は当人と家族を助けられなかったことを悩んでいます。

すっきり解決しないことが多いです。
警察へ行ってもダメ、関係先を自分たちで探し回って
訪ねていってもぜんぜん相手にしてもらえません。
悪いことやっても罰せられないなんて腑に落ちません。
世の中こんなものなのですかね。
まあそんな生き方は長続きしないでしょう。
そうは思っても被害を受ければダメージは大きいですから
どうしようもない怒りがたまります。