原田マハ著"永遠(とわ)をさがしに"を読みました。
和音の父は有名な指揮者です。
母は10歳ぐらいの時に離婚してある日突然家を
出て行きました。
それからどこにいるのかもわかりません。
母はチェロ奏者でした。
和音は小さなころからチェロの手ほどきを受けました。
しかし今はやっていません。
お父さんがボストン交響楽団の指揮者としてアメリカへ
行くことになりました。
和音は日本へ残る選択をしました。
ある日家に帰ると知らない女性がいました。
真弓と名乗る女性はあなたのお母さんだといいます。
お父さんと結婚しこの家に和音と住むといいます。
彼女は音楽関係のライターをしています。
ずけずけといたいことをいう人です。
ダイニングのテーブルに資料を広げて仕事をします。
家事の面倒を見てくれるのかと思いきや自分のことは
自分でやる、といってやってくれません。
和音がいつの間にか食事の支度をするはめになって
しまいました。
和音には文斗と朱理という心を打ち明けられる友達が
います。
文斗はクラシックなんて知らないといいながら実は
ピアノを真剣に習っています。
金銭面や能力から音楽大学へ行くことを諦めています。
彼のピアノを聴いた真弓が文斗の迷いを聞いてやります。
文斗は両親に本当の気持ちをうちあけることにします。
朱理は音楽のマネジメントをやりたいと思うように
なります。
真弓が過去のことを和音に語ります。
チェロをやっていたこと。
理想としていたチェロ奏者がいたこと。
その人がオーケストラを辞める時に交替するチェロ奏者に
応募したこと。
その人が和音の実の母親で親交があったことを語ります。
16歳の誕生日に真弓に手紙が渡されます。
それは実の母からの手紙でした。
何年も前に書かれ16歳の誕生日に渡すように頼まれた
ものです。
衝撃的なことが書かれていました。
この先ねたばれです。
母はプリオン病に侵されていました。
父にも和音にもそのことを告げずに実家へ帰っていました。
認知症のような状態になっていきます。
まだ手紙が書ける状態の時に娘に心の内を書きました。
ショックを受けた和音です。
再びチェロを手にしました。
お母さんは生きています。
和音のチェロと文斗のピアノで病院で演奏会をしようと
いう話が持ち上がります。
朱理がマネージメントを引き受けます。
真弓にも辛いことが起こってしまいまいた。
過去に突発性難聴で方耳がきこえなくなりました。
それでチェロの演奏を諦めたのです。
今度は聞こえていた方の耳が聞こえなくなりました。
演奏会は成功です。
和音は音楽の勉強のためお父さんの元へ飛び立ちます。
お父さんと真弓は結婚していませんでした。
和音の側にいるための偽装結婚でした。
童話のような感じのお話でした。
お母さん、真弓に不幸がこれでもかとおそってきます。
体の不調で好きなことを諦めなければいけないのは
辛いですね。
その中を和音は成長していきます。