

今週も台風が接近するの中でGⅠ開催。29日は東京競馬場で秋の中距離王決定戦・第156回天皇賞・秋(GⅠ・芝2000m 18頭立て)が行われました。年内限りでの引退を表明している⑦キタサンブラック、道悪の宝塚記念で優勝した②サトノクラウン、3歳牝馬初の秋天制覇を狙う⑨ソウルスターリング、香港GⅠ馬③ネオリアリズム、毎日王冠で復活を遂げた④リアルスティール、昨年のダービー馬⑮マカヒキ、安田記念馬⑭サトノアラジンなどGⅠ馬7頭が参戦。さらには2000mのスペシャリスト⑤ヤマカツエース、大阪杯2着⑫ステファノス、重賞未勝利だけど末脚に魅力がある⑬グレーターロンドン、札幌記念を制した①サクラアンプルール、⑱シャケトラなどが出走しました。
単勝の人気は、1番人気キタサンブラック(3.1倍)、2番人気サトノクラウン(4.0倍)、3番人気リアルスティール(7.7倍)。4番人気ソウルスターリング(9.4倍)までが10倍を切り、その後はサトノアラジン、グレーターロンドン、ヤマカツエース、ネオリアリズム、マカヒキと続きました。
スタートで⑥ディサイファとキタサンブラックがやや出遅れ。2コーナーに向かっての先行争いで、サクラアンプルールとリアルスティールが前に行くが、ロードヴァンドールが鼻を奪い取った。ネオリアリズムとヤマカツエースは4番手グループ、ソウルスターリングとサトノクラウンは中団より前の位置、ステファノスとキタサンブラックは中団につけ、グレーターロンドン・マカヒキ・サトノアラジンは後方から。
向正面に入り、ロードヴァンドールが先頭、2番手にサクラアンプルール、シャケトラが3番手に浮上し、⑩ミッキーロケット4番手、5番手リアルスティール、その内側6番手にネオリアリズム。7番手グループにはソウルスターリング・ヤマカツエース・サトノクラウンの3頭が並ぶ。その後ろの中団グループは、内からグレーターロンドン・キタサンブラック・⑧レインボーライン・⑰ワンアンドオンリー・⑯カデナ・ステファノスと固まっている。16,17番手の位置にマカヒキとディサイファ、サトノアラジンが最後方を追走する。
3コーナーに差し掛かり、前半1000mの通過タイムは1分4秒2。超不良馬場だから時間がかかっている。残り800mのところでサトクラとグレーターが早くも先頭集団に加わり、4番手からアンプルールも浮上し、キタブラが5番手に上がってきた。キタブラの後ろにはスティール・ネオリア・ミキロケ・シャケトラが固まっていて、ソウスタは中団馬群。
4コーナーを回るところで、キタサンブラックが最内からグレーターロンドンをかわして先頭。サトノクラウンは馬場のほぼ真ん中から追撃。ゴール残り400mでキタブラが抜け出し、サトクラが追い上げる。3番手争いではレインボーが3番手に上がり、リアルスティールも4番手。ゴール残り200mでサトクラ内に進路を取り、キタブラに差を詰めようとするるが、キタサンブラックがそのまま先頭でゴールイン!道悪でも出遅れても強かった!キタサンブラックが天皇賞春秋連覇達成!
天皇賞秋 全着順&払戻金
1着⑦キタサンブラック 2分08秒3
2着②サトノクラウン クビ
3着⑧レインボーライン 2馬身1/2
4着④リアルスティール 5馬身
5着⑮マカヒキ アタマ
6着⑨ソウルスターリング
7着⑥ディサイファ
8着①サクラアンプルール
9着⑬グレーターロンドン
10着⑫ステファノス
11着⑤ヤマカツエース
12着⑩ミッキーロケット
13着③ネオリアリズム
14着⑪ロードヴァンドール
15着⑱シャケトラ
16着⑯カデナ
17着⑰ワンアンドオンリー
18着⑭サトノアラジン
単勝 ⑦ 310円
複勝 ⑦ 160円 ② 170円 ⑧ 600円
枠連 1⃣-4⃣ 800円
馬連 ②-⑦ 900円
馬単 ⑦-② 1,660円
ワイド ②-⑦ 410円 ⑦-⑧ 2,950円 ②-⑧ 2,060円
3連複 ②-⑦-⑧ 15,290円
3連単 ⑦-②-⑧ 55,320円
雨の中の決戦となった今年の秋の天皇賞は、キタサンブラックがサトノクラウンの追撃を抑えて優勝。サトノクラウンは首差届かず2着でしたが、道悪の相性の良さを見せました。ミルコ・デムーロ騎手の鞭の入れ方も鬼気を感じましたね。3着のレインボーラインは、単勝でも13番人気の伏兵でした。3番人気のリアルスティールは4着、昨年のダービー馬・マカヒキが5着、4番人気のソウルスターリングは6着という結果でした。
今回の勝利でGⅠ6勝目となったキタサンブラックは、2007年のメイショウサムソン以来、史上5頭目の天皇賞春秋連覇を達成。天皇賞も春秋通じて3勝目。鞍上の武豊騎手は、秋の天皇賞で6勝目です。このレースの勝ちタイム「2分8秒3」は、府中2000mになってから最も遅いタイムだそうです。
前走の宝塚記念では、道悪に苦しみ9着と惨敗。あの時は外枠&春の天皇賞の激走の反動もありましたからなぁ。この日も超不良馬場、スタートでタイミングを外し、道中は中団追走を余儀なくされる苦しい展開。しかし、3コーナーで5番手まで押し上げると、直線で最内から抜け出して先頭に浮上。残り200m辺りで外に進路を取り、そのまま押し切りました。武豊騎手も終始冷静だったし、3コーナー辺りからの位置取りも見事でした。秋天を制し、残すところはジャパンカップと有馬記念の2戦。JCではレイデオロとの対戦が控えています。もしJCで連覇すれば、2年連続年度代表馬は決定的。「まつり」はまだまだ終わりません。