衆議院議員総選挙が行われた21日は、京都競馬場で3歳牡馬クラシックの最終戦・第78回菊花賞(GⅠ・芝3000m 18頭立て)が行われました。日本ダービーの上位3頭が不在という今年は、皐月賞馬⑯アルアイン、セントライト記念でアルアインを破った⑫ミッキースワロー、⑬キセキ・⑧サトノアーサー・⑮ダンビュライトの神戸新聞杯組、セントライト3着⑪サトノクロニクル、青葉賞2着⑩ベストアプローチ、ダービー4着⑱マイスタイル、②ウインガナドル、⑤トリコロールブルー、②ブレスジャーニーなどが出走しました。
単勝の人気は、1番人気キセキ(4.5倍)、2番人気アルアイン(4.9倍)、3番人気ミッキースワロー(5.2倍)。4番人気のダンビュライト(8.3倍)までが10倍以下で、5番人気以降はサトノアーサー、ウインガナドル、サトノクロニクル、トリコロールブルー、ベストアプローチ、④クリンチャーと続きました。
スタートは大きくばらつき、⑰プラチナヴォイスが出遅れ、キセキとサトノアーサー、ブレスジャーニーも後方から。1周目外回り3コーナーに向かっての先行争いで、ウインガナドルが先手を奪い、2番手⑦アダムバローズ、ベストアプローチ3番手、4番手に③スティッフェリオ。マイスタイルが5番手から押し上げにかかる。6~8番手のところにサトノクロニクル・ダンビュライト・トリコロールブルーの3頭が並ぶ。アルアインは9番手、10番手⑭ポポカテペトル、11番手⑨クリノヤマトノオー、12番手ミッキースワロー。13番手クリンチャーのすぐ後ろの14番手にキセキがいる。その後は15番手⑥マイネルヴンシュ、16番手サトノアーサー、17番手ブレスジャーニー、プラチナヴォイスがぽつんと最後方。
正面スタンド前に差し掛かり、マイスタイルが先頭に立ち、最初の1000mを64秒1で通過。ウインガナドルが2番手につけ、ベストアプローチ5番手、ダンビュライト・トリコロールブルー・サトノクロニクル・アルアイン・ミッキースワローは中団のポジション。キセキは13番手、クリンチャーが外から上がる。そしてサトノアーサーは15番手あたりでスタンド前を通過していった。
1,2コーナーを回り、2度目の向正面に入ったところで順位が大きく変動。アダムとガナドルが先頭のマイスタをかわし、4番手アプローチ、トリコロール5番手、6番手スティッフェリオ。ポポカテとダンビュラが7,8番手で並走し、その後ろにサトクロとアルアインが並んでいる。11番手ヤマトノオー、12番手クリンチャー、スワローが13番手、キセキ14番手。15番手アーサー、16番手ヴンシュ、17番手ブレジャニ、プラヴォイがしんがりだが、マイスタがズルズル後退していく。
2度目の外回り3コーナーに差し掛かり、アダムが下り坂のところで先頭に立つが、ダンビュラが早くも先頭集団に加わる。さらにはクリンチャー・アルアイン・ポポカテも好位に進出。スワローとキセキは中団グループ、サトクロとアーサーも馬場の良い外側に行っている。みんな内側に行きたくない中で、トリコロールが最内を走る。
4コーナー手前でダンビュライトが先頭に上がり、クリンチャー2番手。しかし、直線コースに入ったところで今度はクリンチャーが先頭。ダンビュライトも食らいつき、ポポカテペトルが内を突きにかかる。外からはアルアイン、ミッキースワロー、キセキもやって来た。ゴール残り200mを切って、一番外に持ち出したキセキが、ポポカテ・クリンチャー・ダンビュラ・スワローの4頭をまとめてかわして先頭に躍り出る!クリンチャーとポポカテペトルが2番手を争い、ダンビュライトとミッキースワローとアルアインは後退。完全に抜け出したキセキは、2馬身の差をつけて1着ゴール!上がり馬が雨の中の菊花賞を制しました!
菊花賞 全着順&払戻金
1着⑬キセキ 3分18秒9
2着④クリンチャー 2馬身
3着⑭ポポカテペトル ハナ
4着⑥マイネルヴンシュ 1馬身1/2
5着⑮ダンビュライト 1馬身
6着⑫ミッキースワロー
7着⑮アルアイン
8着⑨クリノヤマトノオー
9着⑰プラチナヴォイス
10着⑪サトノクロニクル
11着⑧サトノアーサー
12着①ブレスジャーニー
13着⑩ペストアプローチ
14着③スティッフェリオ
15着⑤トリコロールブルー
16着②ウインガナドル
17着⑦アダムバローズ
18着⑱マイスタイル
単勝 ⑬ 450円
複勝 ⑬ 210円 ④ 770円 ⑭ 1,110円
枠連 2⃣-7⃣ 3,070円
馬連 ④-⑬ 10,660円
馬単 ⑬-④ 15,890円
ワイド ④-⑬ 3,730円 ⑬-⑭ 4,940円 ④-⑭ 12,360円
3連複 ④-⑬-⑭ 136,350円
3連単 ⑬-④-⑭ 559,700円
台風21号が接近する中で行われた今年の菊花賞は、1番人気のキセキが優勝。勝ちタイム3分18秒9は、グレード制が導入されて以降最も遅い記録となりました。超不良馬場だったから仕方ないですね。2着には10番人気のクリンチャー、3着のポポカテペトルは13番人気。2ケタ人気の2頭が馬券圏内に入ったことで、3連単で55万円台の高配当がつきました。1番人気の馬が勝ったけど、波乱と言えば波乱の結果となりました。4番人気のダンビュライトは4コーナーで一度は先頭に立ったけど、最後は5着。3番人気のミッキースワローは6着、2番人気のアルアインは7着に終わりました。
優勝したキセキは、重賞初勝利と同時にGⅠ初制覇。鞍上のミルコ・デムーロ騎手は今年のGⅠ4勝目で、同レース初勝利。これで牡馬クラシック完全制覇も達成です。キセキを管理する角居勝彦調教師は、2013年のエピファネイアに次ぐ、2度目の菊制覇を果たしております。
キセキの血統をチェックすると、父・ルーラーシップ、母・ブリッツフィナーレ、母の父がディープインパクト、父の父がキングカメハメハ、父の母がエアグルーヴ、母の母がロンドンブリッジと、まさに超良血。ルーラーシップ産駒はJRA重賞初勝利です。初年度産駒からGⅠ馬が出たことで、種牡馬としての評価が上がることは間違いありません。
昨年12月の新馬戦で勝利したものの、2戦目以降は勝ちきれないレースが続き、春のクラシック競走の出走が叶わず。7月の3歳以上500万下(7月25日@中京)で2勝目を挙げると、信濃川特別でも1着、前走の神戸新聞杯ではレイデオロの2着でした。今回の菊花賞を含め、7月以降は4戦3勝・2着1回。先週のディアドラと同様、夏に力をつけた馬がGⅠを勝ちました。泥んこの馬場で激走したから、体力の消耗は激しいと思いますが、状態が良くなったら年末の有馬記念でレイデオロとの世代最強対決が見てみたい。
来週10月29日は、東京競馬場で秋の中距離王決定戦・第156回天皇賞(秋)が行われます。今年限りでの引退を発表したキタサンブラックをはじめ、3歳牝馬・ソウルスターリング、毎日王冠を制したリアルスティール、香港GⅠ馬・ネオリアリズム、宝塚記念馬・サトノクラウン、2016年ダービー馬・マカヒキ、安田記念を勝ったサトノアラジン、さらには札幌記念を勝ったサクラアンプルール、ヤマカツエース、シャケトラ、ステファノス、グレーターロンドンが登録しています。この秋最大のビッグレースは激戦必至だ!