日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

土曜日の競馬は、いろんな出来事がありました。

2017年10月14日 | 競馬

10月14日は東京競馬場で古馬牝馬による重賞競走「府中牝馬ステークス」が行われ、GⅠ馬3頭が参戦。新潟競馬場では藤田菜七子騎手が女性騎手の年間最多勝利記録に並び、オーストラリアで日本から移籍した馬がGⅠレースで優勝するというニュースもありました!




第65回アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス(GⅡ・芝1800m 14頭立て)は、今年3月のドバイターフで優勝した①ヴィブロス、ヴィクトリアマイルを勝った⑦アドマイヤリード、昨年のエリザベス女王杯を制した⑦アドマイヤリードのGⅠホースの他に、重賞では惜敗続きの⑩クインズミラーグロ、この夏の北海道シリーズで2勝を挙げた⑪クロコスミア、現在2連勝中の⑫ワンブレスアウェイと⑨キンショーユキヒメ、クイーンステークス2着⑤トーセンビクトリー、ヴィクトリアマイル2着③デンコウアンジュなどが出走しました。
バラついたスタートで始まったこのレース、②ハッピーユニバンスが出遅れ、クイーンズリングも後方から。好スタートを見せたクロコスミアが先手を取り、2番手から⑬アスカビレン、3番手トーセンビクトリー、4番手⑥ゲッカコウ、5番手に⑭バンゴール、クインズミラーグロ6番手、その後ろの7番手にヴィブロスが追走する。8,9番手の位置にワンブレスアウェイとキンショーユキヒメ、10番手にデンコウアンジュ。外側11番手クイーンズリング、12番手⑧ロッカフラベイビー、13番手アドマイヤリード、ハッピーユニバンスが最後方という展開。
3コーナーを回り、先頭のクロコは前半1000mを61秒9で通過。ビレンが2番手に上がり、バンゴール3番手。ビクトリー4番手、ミラーグロ6番手、ヴィブロスは内側の7番手。クイリンが外に追い出し、リードは後方2番手のまま。
14頭がほぼ一団の状態で最後の直線コースに入り、クロコスミアが先頭で粘り、2番手トーセンビクトリー、馬場の真ん中からクイーンズミラーグロ、ヴィブロスはゴール残り200mを切ったところでまだ3番手。大外からはアドマイヤリードとクイーンズリングが追い込みをかける。ラスト100mを切り、クロコが逃げ粘り、ヴィブロスとリードが追いかけるが、クロコスミアがそのまま1着でゴールイン!ヴィブロスとアドマイヤリードは届かず…。

好メンバー揃いの府中牝馬Sは、単勝5番人気のクロコスミアが優勝。スタート直後に先手を奪うと、直線に入っても先頭を譲らず、ヴィブロスとアドマイヤリードの追撃を凌いで逃げ切り勝ち。GⅠ馬3頭を抑える会心の勝利を挙げました。1番人気のヴィブロスは、残り200mから加速したもののクビ差届かず2着。2番人気のアドマイヤリードは大外猛追も3着まで。3番人気のクイーンズリングは4着、トーセンビクトリーが5着、4番人気のワンブレスアウェイは10着、悲願の重賞初制覇を目指したクインズミラーグロは12着という結果でした。
勝ったクロコスミアは、前走の「2017 ワールドオールスタージョッキーズ第2戦」(8月26日@札幌)に続いての連勝で通算5勝目。重賞挑戦は今回で10度目でしたが、嬉しい重賞初制覇となりました。スローペースに持ち込ませたところもあるけど、鞍上の岩田康誠騎手が上手く乗れてたなぁって思いました。直線では一度引き離しにかかるところもあったなぁ。これでクロコスミアはエリザベス女王杯の優先出走権を獲得。GⅠ馬を倒した勢いそのままに波乱を起こしたい。




先週、JRA女性騎手として20年ぶりの年間10勝を達成した藤田菜七子騎手。この日は新潟競馬場に参戦しました。1鞍目の2R・サラ系2歳未勝利戦では、②ベルクカッツェに騎乗して大外から猛追したんですが、惜しくも3着。それでも菜七子騎手の今年11勝目を期待させる騎乗ぶりを見せました。
2鞍目の3R・サラ系3歳上500万円以下(ダート1200m・15頭立て)では、単勝3番人気⑤トップライセンスに騎乗。まずまずのスタートの後、ダートコースに入ったところで5,6番手を追走。3,4コーナーに入っても前を行く馬達をじっくり見続け、最後の直線コースで外側に持ち出す。残り200mで①キョウワヒラリーをかわすと、ゴール前で先頭を走っていた⑬スズカグラーテを捕らえてゴール。トップライセンスが直線突き抜けて1着になり、藤田菜七子騎手が今季11勝目を挙げました。
1週間前に今年の中央10勝目を挙げ、それから1週間後に牧原由貴子さんが持っていた「JRA女性騎手の年間最多勝利記録」に並びました。菜七子ちゃんは夏の新潟で大活躍だったけど、秋開催でも勝利を手にしました。しかも、サンデーレーシングの馬で初めての勝利ですよ。勝負服姿も可愛いというか、カッコいいですねえ。来年あたりになると、キャロットファームやサトノ軍団からの騎乗依頼が来るんじゃないかと思っています。少しずつだけどステップアップしていくなぁ。
菜七子騎手は15日に東京で7鞍に騎乗します。10Rの赤富士ステークスでは、2勝を挙げている⑬コパノアラジンに乗ります。早ければ15日にも新記録達成の予感がします…。


最後にオーストラリアから嬉しいニュース。かつて日本で活躍し、昨年オーストラリアに移籍したトーセンスターダムが、現地時間14日にコーフィールド競馬場で行われたトゥーラックハンデキャップ(G1・芝1600m 18頭立て)で優勝しました。
トーセンスターダムは向正面から3コーナーまで中団の位置に控え、4コーナー手前で大外に進路を取り、ラストの直線コースで末脚を伸ばし、ゴールまで残り200mのところで先頭争いに加わると、残り100mで先頭を行く④トムメルボルンを抜いて先頭。ゴール前追い込んだ⑭ソヴリンネーションの追い上げを抑えて1着でフィニッシュ。見事、自身初のGⅠ制覇を成し遂げました。
スターダムは日本時代、デビュー3連勝できさらぎ賞を制し、2014年のクラシック候補と言われていましたが、皐月賞11着、ダービーでは内ラチに激突して16着、菊花賞でも8着。その後、チャレンジカップで重賞2勝目を挙げ、2015年の豪州G1・ランヴェットステークスで2着と好走しました。
昨年9月からオーストラリアに拠点を移し、今年2月の「フューチュリティステークス」で2着、2走前の「メムジーステークス」で3着、前走の「サールパートクラークステークス」では6着と敗れていました。今回はトップハンデの57.5キロの斤量で優勝。豪州移籍7戦目で初勝利を飾りました。自身の勝利も2015年カシオペアステークス以来約2年ぶりです。日本ではG3クラスだった馬が、オーストラリアでGⅠ馬。海外に移籍して正解だったかも。馬の状態が良ければ、11月のマイルチャンピオンシップに参戦できないかなあって思っています。
最近は豪州に移籍する日本馬が続出していています。今年3月に移籍したブレイブスマッシュは、「ジ・エベレスト」というGⅠ競走で3着と健闘。今年の春の天皇賞で4着だったアドマイヤデウスは、10月21日のコーフィールドカップに出走した後、メルボルンカップに向かう予定。さらには昨年の大阪杯を勝ったアンビシャスも豪州に拠点を移すことが決まっています。トーセンスターダムのように海外でG1馬になれるよう頑張ってほしいです。