牡馬クラシック第1戦・皐月賞を前日に控えた14日、春の最強障害馬を決める第14回中山グランドジャンプ(J・GI 芝4250m 13頭立て)が中山競馬場で行われました。2年ぶりの春開催となったこのレース、昨年の中山大障害を制した⑨マジェスティバイオ、2年前の中山GJ覇者①メルシーモンサン、⑫バシケーン、⑤キングジョイのJGIウィナー組4頭の他に、障害3連勝中の⑦バアゼルリバー、④アゲネスラナップ、③クランエンブレムなどが参戦しました。
直前の単勝上位人気は、マジェスティバイオが圧倒的1番人気(1.5倍)、2番人気はバアゼルリバー(4.5倍)。1ケタ台はこの2頭のみで、3番人気以降はアグネスラナップ、クランエンブレム、バシケーンと続きました。
揃ったスタートの後、最初の5号障害を②テイエムブユウデンが先頭で飛越。序盤はメルシーモンサンとテイエムブユウデンの2頭がレースを引っ張り、アグネスラナップ3番手、バアゼルリバーが4番手で追走。クランエンブレム5番手、マジェスティとキングジョイが8番手の位置で並走し、バシケーン後方待機。
前を行くブユウデンとモンサンの2頭は、バンケットから大障害コースに入り、最初の難関・大竹柵を並ぶように飛越。前の2頭がクリアすると、後続の馬達も次々と飛越し、最後方の⑩セイエイまでクリア。大竹柵は落馬無し。逆回りになってもメルシーモンサンとテイエムブユウデンの先頭争い、ラナップとバアゼルの3番手争いも変わらず。マジェスティバイオはまだ中団でじっくり溜めている。
いよいよ2度目の大障害コース。大生垣(赤レンガ)をメルシーモンサンが先頭で飛越。2番手のテイエムブユウデン、バアゼル、マジェスティ、バシケーンの有力勢も無事にクリア。大生垣も全馬落馬無し!よかった!2つの難関を越え、いよいよ勝負も終盤に差し掛かり、2号障害のところでメルシーモンサンが単独先頭。バアゼルリバーが単独3番手、4番手にクランエンブレム、マジェスティバイオは6番手。
芝の外回りコースに差し掛かり、盛り返したテイエムブユウデンが最初のハードル障害で再び先頭を奪い返す。残り800mを切ってモンサンが後退し、バアゼルリバー2番手に進出すると、マジェスティも先頭との差を詰めてきた。3コーナーのハードル障害で一気に縮まり、4コーナーでバアゼルとマジェスティが逃げるテイエムブユウデンを捉え、最終障害で2頭同時に飛越。その直後にマジェスティバイオが先頭に躍り出て、残り200mで一気に突き放し、最後は8馬身差をつけて圧勝のゴールイン!マジェスティバイオ、ジャンプGI連覇達成。バアゼルリバー2着、そして⑥コスモソユーズが3着でゴールしました。
全着順&払戻金
1着⑨マジェスティバイオ 5:02.9
2着⑦バアゼルリバー 8馬身
3着⑥コスモソユーズ 3馬身1/2
4着⑧トーセンオーパス 大差
5着②テイエムブユウデン ハナ
6着③クランエンブレム 4馬身
7着⑩セイエイ 1馬身
8着⑬モルフェサイレンス 4馬身
9着④アグネスラナップ 大差
10着⑤キングジョイ 1馬身3/4
11着⑪ディアマイホース 1馬身1/4
12着⑫バシケーン 3馬身1/2
13着①メルシーモンサン 8馬身
単勝 9 150円
複勝 9 110円 7 140円 6 380円
枠連 5-6 270円
馬連 7-9 270円
馬単 9-7 390円
ワイド 7-9 170円 6-9 580円 6-7 1130円
3連複 6-7-9 2530円
3連単 9-7-6 5040円
4250mという長い距離自体過酷なのに、悪天候&不良馬場でハードさが更に増した今年のグランドジャンプ、先頭がゴールするまでに5分以上も掛かりました。そんな中、単勝1番人気のマジェスティバイオが人気にしっかりと応え、2着のバアゼルリバーに8馬身差の圧勝で制しました。これで昨年の中山大障害に続き、J・GI秋春連覇達成です。大障害とGJの連覇はブランディス以来史上2頭目となります。(JGI導入以降)
マジェスティバイオに騎乗した柴田大知騎手は、このレースで2連覇を達成。昨年はマイネルネオスとのコンビで優勝し、自らのGI初制覇に男泣きを見せていましたが、今年は一転して笑顔の勝利。大知騎手は15日の皐月賞ではコスモオオゾラに騎乗。平地GI初V&2日連続GI制覇を狙います。騎手生活17年目で迎える最大のチャンスをモノにできるか?
今年のGJは落馬・競走中止は無く、出走馬13頭全て完走を果たしました。最悪の馬場コンディションの中、最後まで無事にゴールに辿り着けてよかったです。騎手の皆さん、馬達にお疲れさまと言いたいですね。
15日は牡馬クラシック第1戦・皐月賞が行われます。前日発売の最終オッズでは、⑲グランデッツァが単勝3.7倍で1番人気、⑨ワールドエースが2番人気(4.0倍)、3番人気が⑥ディープブリランテ(6.0倍)。柴田大知騎手が乗る⑬コスモオオゾラは6番人気に支持されています。ディープインパクト産駒勢を抑えて1番人気に推されているグランデッツァは、重賞2勝と実績はトップクラス、小回りコースの適性面はバッチリだから皐月制覇は間違いなしか。最初の1冠目をかけた戦いは15時40分発走です。