2012年の牡馬3冠シリーズ第1戦・第72回皐月賞(GI・芝2000m 18頭立て)が15日、中山競馬場で行われました。2年ぶりの中山開催となった今年の皐月賞は、スプリングステークスを勝った⑱グランデッツァ、若葉ステークスの覇者⑨ワールドエース、弥生賞馬⑬コスモオオゾラ、⑥ディープブリランテと②アダムスピーク、共同通信杯でブリランテを破った⑭ゴールドシップといった重賞勝ちを経験した馬達が多数集結。他にも③トリップ、⑤アーデント、⑪マイネルロブストなどが参戦しました。
レース直前の単勝オッズは、1番人気がグランデッツァ(3.1倍)、ワールドエース僅差の2番人気(3.2梅)、3番人気がディープブリランテ(6.2倍)。4番人気のゴールドシップ(7.1倍)までが10倍以下。5番人気以降はアダムスピーク、コスモオオゾラ、トリップ、アーデントと続きました。
揃ったスタートで始まったこのレース、スタンド前での先行争いで④メイショウカドマツが好ダッシュを見せるが、外から⑯ゼロスが押し上げて並びかける。後方ではワールドエースが躓いて、福永祐一騎手が振り落とされそうになるも何とか持ち直した。ディープブリランテが3番手だがいつものように折り合いが悪い。アダムとオオゾラが4番手並走、グランデッツァ、ワールドエース、ゴールドシップは後方でゴール板を通過しました。
1,2コーナーを回り、前で飛ばすカドマツとゼロスが後続を引き離し、向正面でゼロスが先頭に浮上。大きく離れた3番手にアダムスピーク、その後ろにブリランテ。5番手にトリップとコスモオオゾラ、6番手①モンストール、7番手⑰ロジメジャー、中団の10番手に⑦ベールドインパクト、11番手アーデント追走。13,14番手のところにマイネルロブストがいる。グランデッツァは15番手、ワールドエース17番手、そしてしんがりのゴールドシップは残り800mから追い上げ開始。
逃げるゼロスは前半1000mを59秒台で通過し、3,4コーナー中間点地点で2番手との差を拡げる。4コーナーを回り、先頭をひた走るゼロスは道悪の内ラチ沿いを選び、ブリランテ真ん中、グランデっツアとワールドエースは大外に持ち出した。最後の直線に差し掛かり、メイショウカドマツがゼロスに差を詰めるが、内からゴールドシップが上がってきて、残り200mで先頭に浮上。外からディープブリランテ、コスモオオゾラ、ワールドエースが猛追するが、完全に抜け出したゴールドシップがそのまま1着でゴールイン!道悪の内側から一気に突き抜けたゴールドシップが、最初の1冠目を手にしました。
全着順&払戻金
1着⑭ゴールドシップ 2分01秒3
2着⑨ワールドエース 2馬身1/2
3着⑥ディープブリランテ 3/4馬身
4着⑮コスモオオゾラ ハナ
5着⑱グランデッツァ 1馬身1/4
6着⑥サトノギャラント ハナ
7着⑦ベールドインパクト クビ
8着④メイショウカドマツ ハナ
9着①モンストール 1/2馬身
10着⑩スノードン 3/4馬身
11着⑤アーデント ハナ
12着③トリップ クビ
13着⑫フジマサエンペラー 1/2馬身
14着⑰ロジメジャー 3/4馬身
15着⑬シルバーウエイブ アタマ
16着⑪マイネルロブスト 3/4馬身
17着⑯ゼロス 5馬身
18着②アダムスピーク 8馬身
単勝 14 710円
複勝 14 210円 9 160円 6 200円
枠連 5-7 890円
馬連 9-14 1220円
馬単 14-9 3190円
ワイド 9-14 500円 6-14 700円 6-9 460円
3連複 6-9-14 2050円
3連単 14-9-6 12620円
やや重の馬場で行われた今年の皐月賞は、単勝4番人気のゴールドシップが、並み居るディープインパクト産駒勢を一蹴して皐月賞を制しました。ステイゴールド産駒は昨年のオルフェーヴルに続いての連覇となります。2着にはスタート直後に躓くも、最後の直線で大外から一気の追い上げを見せたワールドエースが入り、3着にデイープブリランテが入りました。4着だったコスモオオゾラに騎乗した柴田大知騎手は、2日連続GI制覇はならず。1番人気だったグランデッツァは5着に敗れました。
優勝したゴールドシップに騎乗した内田博幸騎手は皐月賞初制覇。自身のGI勝利は2010年の日本ダービー以来約1年11カ月ぶりで、JRAGI通算6勝目となりました。また、今回の勝利で牡馬クラシック競走の完全制覇も達成。管理する須貝尚介調教師は、厩舎開業4年目でGI初勝利。騎手時代に成し得なかった夢を叶えましたね。
道中はしんがりの位置、しかも道悪の内側を走り続けていましたが、残り800mからペースを上げ、4コーナーで有力勢が馬場の荒れてない真ん中~外側を走る中、ゴールドシップはそのまま内側へ。他馬が外にぶん回ったおかげで内側が大きく開き、一気に突き出しました。内側をチョイスした内田騎手の好騎乗が勝利につながったと言えるでしょう。
次の日本ダービーについて「距離延長OK」、「東京コースの方が合ってる」と陣営側は2冠獲得に前向きはコメントをしていました。府中での勝利経験もある、ダービー同様馬場の状態が悪ければ2冠も狙えそうです。今年もステイゴールド産駒の馬がクラシックの中心になるのでしょうか?
来週からは東京競馬場と京都競馬場に舞台を移し、22日は東京競馬場でオークストライアルのフローラステークス、京都では古馬のマイル重賞「読売マイラーズカップ」が行われます。フローラSには、プレノタート、ミッドサマーフェア、ラシンティランテ、ヘレナモルフォ、サンキューアスク、チェリーメドゥーサなどが登録されています。舞らーズCは、昨年のマイルチャンピオンシップを勝ったエイシンアポロン、グランプリボス、リアルインパクトと言ったGI馬を始め、ダノンヨーヨー、ゴールスキー、レッドデイヴィス、トーセンレーヴ、シルポートなどが出走予定。安田記念の前哨戦に相応しいメンバーが揃いそうです。