Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

ニューイングランド・クラムチャウダー。

2009-06-18 15:47:04 | 料理
スパイスモニターレシピ第4弾。4つ目のスパイスは"タイム"です。

今回のスパイス4種は、どれも日本の家庭料理にはなじみが少ないスパイスだったと思います。
肉や魚にスパイスを使うのは、材料の臭み消しが大きな役割。日本の肉や魚は外国のものに比べて、ほとんど臭みがないレベルだと思うので、使う必要を感じないことと、魚などの臭みはその持ち味、風味という捕らえ方が多いので、なかなか家庭料理に普及していかないのではないでしょうか。
同じスパイスでもカレーは普及率が高いことをみると臭み消しよりスパイスの味重視といった感じですね。
よってこの4種類は他のハーブに比べて使い方がちょっと難しいというのが正直な感想です。でもシチューやサラダなど日本でも頻繁に作られる家庭料理に少しずつ取り入れるレシピが増えれば、香りに慣れ、これらハーブ類も"コショウ"や"月桂樹"のように定着してくると思います。

ということで、もう一つの課題の"4種の中で好きなハーブは?"の回答としては、味、風味の点では、やはり風味なれしている"セージ"ですね。ソーセージは子供のころから食べているので、風味に抵抗が少なく、肉料理と合わせやすいと思います。
見栄え的にはやはりピンクペッパーがよく、飾りに使えるため料理には使いやすかったですね。

今回の料理は"ニューイングランド・クラムチャウダー"。
ボストンのモールでテイクアウトで食べた何気ないクラムチャウダーでしたが、とてもおいしかった思い出があります。クラッカーと共に食べることを初めて知って、"塩クラッカー"もそれ以来、好物の一つになりました。渡米の際は、お菓子を買うなら、甘いものより"塩クラッカー"です。安価で軽く、味のブレがほとんどない。ちょっとした軽食にもなりますので携帯菓子としては海外では調達しやすく重宝します。

昨年、イタリアに行った際も朝食に出ていた塩クラッカーを毎日数枚もらっておいて、昼食にグレープフルーツとクラッカーで過ごしていたくらいです。普通は"ピザとジェラート"と言うところなんでしょうが。。。。

今回のクラムチャウダーも御用達洋書を参考にして作りました。材料はシンプルなのですが、やはり高カロリーなスープなので、カロリーを押さえた仕様に一部改変。

まず、貝の下準備から。
クラムチャウダーの"クラム"とは、直訳すると"二枚貝"。よってアサリやハマグリなどでもよいのですが、御用達書の材料では"little necks"や"Cherry stone"(和名:ホンビノスガイ)"を使うのがご推奨。この貝、出世魚ならぬ、出世貝らしく、大きさによって名前が変わっていくらしい。大きくなるほどlittle necks, topneck, cherrystone,quahogsと名前が変わり、前者の二つはアサリ~ハマグリ程度の大きさです。

もちろん我が家の近所の巷スーパーではこんな貝が手に入るわけがない(ロサンゼルスの巷スーパーでもなかった)ので、今回は殻つきの大きな帆立貝を使ってみました。

鍋に水と殻つきの帆立貝を入れ、蓋をして、貝の蓋が半開きになるまで3分ほど蒸します。御用達洋書によれば、このときに貝を半開き程度まで加熱するのがポイント。。加熱しすぎると全開になって身を取り出しやすいのですが、なぜかご法度。珍しく理由は書いてなかったのですが、多分貝肉が硬くなってしまうからでしょう。

半開きになったホタテの殻を鍋から取り出して荒熱をとり、上側の1枚目の殻を取り外します。貝柱の繋がった下側の殻と貝柱の間にナイフ差し込んで剥き身にします。肝やワタなど内臓などを取り外します。

貝を裁いている間に出る汁はボウルに受け、鍋の蒸し汁と共にペーパータオルで濾して残しておきます。

じゃが芋を電子レンジで3分ほど加熱してやや柔らかくしておきます。皮をむき、5mm角に切っておきます。御用達洋書では煮崩れない品種を推奨。他のレシピではチャウダーのとろみをじゃが芋でつけることが多いのですが、小麦粉でつけた方がベターとのこと。加熱による乳脂肪分の分離を防ぐためらしい。

ベーコンも5mm角切りにしておきます。古典的なレシピでは塩漬け豚を使うようですが、ベーコンを推奨。少量加えることでスモークの風味が加わり、炒め脂兼ダシ代わりになると言うことです。

玉ねぎは大きめのざく切りに。たいていは他にブロッコリーやにんじんなど野菜類を加えるのですが、今回のレシピはシンプルに貝と玉ねぎとジャガ芋だけでした。

スープ用の鍋にベーコンを加え、中火で脂が出てカリカリになるまで炒めます。玉ねぎを加えてさらに軽く炒めあわます。

小麦粉を加え、軽く色づくまで炒め、貝の蒸し汁を少量ずつ加えて、泡だて器で混ぜながら溶きのばしていきます。ホワイトソースを作るのと同じ要領でダマを作らないように泡だて器で混ぜながら溶きのばしていくのがポイントです。この道具の使い分けでかなりダマになるリスクが減らせます。

じゃが芋とタイムを加えて、じゃが芋が柔らかくなるまで弱火で煮込みます。すぐに食べない時は、ここで調理を一旦やめ、食べる直前までこの状態で置いておきます。

食べる直前にホタテのむき身、牛乳を加え、塩、コショウで味を調え、ひと煮立ちしたら完成。ポイントは長く煮立たせないこと。全体を温める感じにすることで、乳脂肪分の分離を防ぎます。
御用達洋書だけでなく、たいていは生クリームを使っていましたが、カロリー面から牛乳へ変更。今回のレシピでは少量だけ使うことを推奨していますが、少量ならば牛乳に代え、コクが足りなければバターを足すと言う手法に切り替えました。
今回は我が家にしては奮発してベーコンを使っていますので、コクや風味は十分で牛乳だけで十分でした。

材料も作り方もシンプルですが、レシピどおりに手順をキチン踏襲したせいか、今まで作った自己流のものより断然味がよかったですね。
殻つきの帆立から作ることで余計なダシ入らずで、クラムの味がかなり効いていました。帆立が大きくてボリュームも出て、じゃが芋で食べ応えもありました。

シチューの素で作るとファミレスの味的で具が変わっただけのクリームスープの域を超えないのですが、このレシピだとクラムのスープであることがよくわかりますね。
タイムも普段使わないハーブとあって、上品な風味が加わり、一味違ったスープに仕上げていました。

一応これで必須の課題は終了ですが、他にもこれらのハーブを使って色々作ってみます。今回のモニターがきっかけで、ちょっと下火になっていた洋書料理修行を再開するきっかけになりました。ハウス食品さんに感謝です。

この日の献立は、ニューイングランドクラムチャウダー、鰹のたたきとトマトの冷製カッペリーニ、キノコマリネのカナッペでした。

このチャウダーを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon スカロップ・クラムチャウダー。 by PCWP

キノコのマリネも"タイム"を使って作りましたので参考にどうぞ。↓
Cpicon マリネド・マッシュルーム。 by PCWP

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