かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

スペイン人というのは過去の歴史文化を葬り去りたくてしょうがないのでしょうか? ひょっとして、侵略と虐殺の血塗られた先祖を頂くのがつらいのかも?

2024-08-06 18:55:01 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は26.3℃、昼の最高気温は36.1℃、五條市の今朝の最低気温は24.8℃、昼の最高気温は36℃でした。今日は安定した晴れの1日かと思いましたが、夕方は雲が広がり、不機嫌に唸るような雷鳴が響いてきました。これだけ聞いていると、いよいよ今日はこっちでも夕立があるのかと期待しましたが、雨雲レーダーを見る限り、雷を鳴り響かせるような豪雨の塊は南に15〜20キロほど行った山間地上空にあり、しかも時間とともにじりじりとゆっくり南下して遠ざかっている模様です。いくら待ってもこの雨は頭上には届くことなく、ただ雷の音だけを残して、夜になってしまいそうです。

 さて、スペインの首都マドリードから北東へ約180キロ、ソリアにおいて1725年に建造された、エルミタ・デ・ヌエストラ・セニョーラ・デル・ミロン教会が、資格も能力もない業者によって見るも無惨な姿に改悪修理されてしまいました。バロックとロココ様式を取り入れて厳かな雰囲気だった室内が、派手な色のペンキで彩ろられた上に、教会内の天使像も見る影もなく破壊的修復が施され、白いもこもこした身体に赤く分厚い唇が目立つ子供の粘土細工のような像にされてしまいました。この像、私などが見ると、日本の田舎のお祭りでよくやるかかしのコンテストに出てきそうな、素人感丸出しのコミカルな姿ですが、当然バロック様式やロココ様式の天使像が、こんなデッサンもへったくれもない粘土細工のはずがありません。スペインというと10年ほど前にキリストのフレスコ画の修復を素人の82歳のおばあちゃんが手掛け、後に「サルのキリスト」と揶揄される無様な改変がなされてしまったことがありましたが、それと同列の問題がまたも生じてしまったということになります。なぜ相次いでこんな事が起こってしまうのかというと、スペインでは歴史的な価値のある芸術品などについて専門家以外が修復してはいけないとする法律がなく、素人のボランティアなどが勝手に手を付けることを法的に規制できない状態なのだそうです。我が国では考えられない話ですが、こうした破壊行為を取り締まることができないというのは、いかに自国の文化芸術を軽視しているかということの証左にも思えてきます。スペインはかつて南米大陸を侵略して現地人を大虐殺しその貴重な歴史文化にとどめを刺してきた前科がありますが、その牙を今は自国にまで向けてしまうとは、潜在的にそういった破壊衝動が魂レベルで刻まれている人たちなのかもと思いました。
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