朝日の書評で気に掛かっていながらも、結構高い本なので手をこまねいていました。幸い、図書館で借りることができて、返却期限を目前にしてせっせと読みました。それにしても誤植の多い本で、編集者は何をやっていたのかと思います。この著者の作品は「
スペンサーの料理」を読んで以来かも知れません。
50回以上USに出張したので、さんざん現地の食に接したのですが、読むまで忘れてしまっていた料理もいろいろ出てきて、当時を思い出すきっかけになりました。共感したのは、"スープか、サラダか"の選択を迫られることの違和感についての詳しい記述で、駆け出しの出張者が感じていたわだかまりとつながりました。
アメリカ(合衆国)はどこに行っても同じような料理が出てくるのはなぜかについての記述も、興味深いものでした。
一方で、駆け出しの頃に食べたNew Orleansのfried chickenやNew YorkのReuben sandwichには、そこはかとない土地柄を感じた記憶があります。当時は何でも珍しかったし、新鮮だったのですね。