M S Technical Laboratory

趣味の電子回路工作の成果を披露する場として開設しました。他の趣味に関わる画像も掲載します。

Olson ampのsmoke test

2015年07月26日 22時12分28秒 | DIY Electronics
ざっと電圧をあたって正常動作を確認しました。アースの引き回しを変更したことで雑音特性は大幅に改善されています。電解コンデンサの増強も多少は効果があったのかも知れません。初段管のheaterに入れたhum balancerを回しても、雑音の変化がなく、これは今となっては要らない部品でした。
電圧測定中に、香ばしい香りがしてきました。電源トランスの容量不足で、かなり発熱があります。これは田舎に戻す前に交換が必要でしょう。何より、40年以上前の製品ですから、いつ壊れてもおかしくないのです。同程度に古そうですが、有力候補は居酒屋ガレージさんにいただいたP-44Bです。シャーシの大幅な改装になりますが、この際やっておこうと思います。

Olson ampの修理

2015年07月26日 16時34分33秒 | DIY Electronics
 本社送りにしたOlson ampを調査しました。ソリッド抵抗はほぼすべてが劣化していたので、全部交換しました。

 電解コンデンサも入れ換えました。真空管は初段の6J5が沈黙していたので、手持ちのメタル管に交換。そのため、1番ピンの接地を追加しました。6F6も、1613を含めた在庫がメタル管しかないので、将来に備えて1番ピンを接地。1972年の作品ですが、JIS規格のビスナットを使っていました。当技研はJA2に移動したときからISO化したと思い込んでいましたが、違ったようです。

 くたびれていた入力端子や、500kΩのはずなのに800kΩを示すことがあるVRも交換しました。事の発端だった電源スイッチを入れ換えて、背面からの眺めがずいぶん変化しています。

 Plate電流が流れなくなった6J5はゲッタが変色していて、寿命が来たのがわかります。面白いのは管内にユニットが二つ入っていて、片側だけheaterが設けてあることです。6J5の注文に対して、6SN7の片側だけ配線することで代用したらしいと推測しています。他の球は至って元気なので、もうしばらく働いてもらうことにします。

Enigma

2015年07月21日 08時37分18秒 | Books
 長年積ん読になっていた本をやっと読みました。Q符号が出てきたり、短波受信機が24台あるなど、多少は無線の話も。ただ、その受信機は、HROと"フォーリークラフター28スカイライダー"それに"アメリカ製の"AR88となっていて違和感十分です。二つ目はHallicrafterのSX-28だと思うし、三つとも"アメリカ製"だと思うのですが。
ほかにも、コンサートで聴く"音楽の貢ぎ物"は"捧げ物"でないと落ち着きません。
 この種の本は翻訳で読んではいけないと改めて教えられました。Kindle版がないので、再読の可能性はありません。

Knock, knockならぬBeep, beep

2015年07月17日 22時34分44秒 | DIY Electronics
 また台風に同期して帰省してしまいました…。
1月にset-upしていたPCは電源投入後beepを数回繰り返すだけでLCDは真っ暗。
Batteryを取り外してしばらく放置し、DMMを点検して復旧しました。

 今日はOlson ampのrestoreを少し。Leak電流がひどかったオイルコンデンサを交換して
電圧配分は正常に復帰。色鮮やかなのが交換した部品です。それにしても真空管は丈夫です。


 昔に比べてhumが増えていますが、今回は交換しなかった電源周りの電解コンデンサが
十分くたびれているのでしょう。
 さらに悪いことに、以前交換していた電源スイッチがplasticの風化でバラバラに。
これも直さないといけません。

 これ以上手を加えるには、しかるべき試験環境が必要で、無理してここで作業するよりも
本社送りがよさそうです。
 
 今回の点検で、40年ほど前の初歩的な工事ミスが二つも見つかりました。
(1) トランスのB巻き線の中点と平滑コンデンサを結ぶ配線の途中に、heaterの接地点が
割り込んでいたこと。
(2) 音量調整VRのケースが接地されていなかったこと。
このampは完成当初から何となくhumを主体とした雑音が多いと思っていたのですが(それでも
実用にならないくらい通奏低音が多いというほどでもなかった)、こんなことをやっていた
のかと悲しくなりました。


LDHS回路を平ラグに実装

2015年07月03日 21時46分10秒 | DIY Electronics
 バラックだった回路を平ラグに実装しました。少し無理をしているところもありますが、20pラグで何とか完結。制御用のFETに放熱板がついていますが、実際にはほとんど発熱がないので、もっと簡単なもので十分です。

 当初、整流出力電圧が負荷電流が増えたときに下がってしまう問題を抱えていたのは、diodeの順方向降下が直接見えていたものとわかりました。ラグに実装した回路も、表についている二素子入りのdiodeは意気地なしであることがわかり、表面実装用の別品種のdiode(バラックで実験に使っていたもの)を裏面に並列につなぐことで解決しています。
 出力雑音に高周波成分が見えた件は、FETのgate抵抗を大きくしたこと(どうせ電流が流れないので、大きい方が発振に対して強い)とセラミックコンデンサを追加したことですっぱり消失しました。今見えているのは100Hz周期の雑音で、30mVp-p程度、rmsで計ると3mVくらいでしかありません。電源トランスの容量をもう少し増やせば、6.3V 2A仕様で運転できそうです。

今度は現実の回路で

2015年07月02日 23時11分19秒 | DIY Electronics
 低損失heater電源の実験がやっと一段落しました。バラックで組んだ回路の問題を全部洗い出し、正常に動作するようになったので、ざっと特性をcheckしています。ほぼ、満足のいく結果になった気がします。
 回路図に書いたとおり、2000年のMJ誌に載った読者からの投稿を追試したものです。rippleと書いていますが、結構高周波成分が乗っているように見えるので、いずれ周波数分析してみます。負荷電流が一定値を越えると急激にrippleが増加すると記事にありましたが、手許の電源トランスでは、そこまで行かないうちに出力電圧が下がってしまい、現象の確認には至りませんでした。
7mm問題が解決したdummy loadが活躍しました。昔の路面電車を運転している気分も少々...。

 バラックの回路図

入出力特性です。