オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

2013年通信簿 シーズン総括 投手

2013-10-28 01:58:00 | 千葉ロッテ

すっかりと弱投のイメージがついてしまった、そんなロッテの投手陣です。
今季の防御率はリーグ最下位の3.77で昨年の3.13から大きく数字と落としましたし、もちろん低反発球の闇な変更の影響もあったのでしょうが、リーグ平均の悪化ぶりに比べてもその上をいっていますので、昨年にやや持ち直したところからの急落、投壊と言ってもよいのではないかと思います。
それもあってのドラフト会議では即戦力投手の指名だったのでしょうから、とにかく石にかじりついても立て直しをしていくしかありません。

とにかく先発陣がボロボロでした。
規定投球回に達したのは唐川のただ一人だけで、その唐川もリーグ最下位で唯一の4点台の防御率ですからどうにもなりません。
昨年に12勝でチームの勝ち頭だった成瀬、グライシンガーが不調、故障でシーズンを通して投げられなかったこと、これはベンチからすれば誤算以外の何ものでもなかったでしょう。
成瀬は開幕直後は好ダッシュを見せたものの徐々に調子を落としていったのは例年どおりで、そして打線が攝津を攻略した試合でリードを保ちきれなかったところで伊東監督の激怒を買っての二軍落ち、そこからはまるで大相撲の休場のようにふくらはぎが、肩がと故障を訴えたのですが、終盤戦に復帰をしたときのピッチング見ればやはりこれまでの疲労蓄積が一気に出た感じだったのでしょうから仕方のないところで、来季に引きずらないことを願うばかりです。
グライシンガーはキャンプから肩の違和感を訴えてのスロースタートで、その復帰後に中5日で投げさせるなどの無理もあっての二度目のリタイアはベンチが自らの首を締めた形になりましたが、最終盤でのピッチングを見る限りではしっかりと間隔を空けての起用であればまだまだ先発としてやっていけるでしょうから期待をしています。
そして覚悟はしていましたが渡辺の衰えが止まらず、またさりげなく期待をしていたゴンザレスが使い物にならず、藤岡も完全に伸び悩みと、開幕ローテーションの6人のうちでまともにシーズンを通して働いたのが唐川だけですから、もう過去の名前にはこだわらずに来季のローテーションを組み立てていくしかありません。

この危機を救ったのが、序盤戦の西野と終盤戦の古谷です。
昨年の秋に支配下選手登録をされたばかりの西野はいきなり開幕3カード目に先発を任されて、その試合が降雨コールドゲームになった翌日にも先発でのプロ初勝利、そして8月上旬までに9勝と新人王を狙えるだけの勢いでチームを支えてくれました。
課題だったコントロールも不思議なぐらいに改善をされて、伝家の宝刀のフォークよりも制球力を評価されるといった別人モードでしたが、残念ながらやはり疲労からか8月中旬にリタイアをしてしまい復帰後も白星を積み重ねることができず、しかし二年目のジンクスが早めにきたと思えば前向きにもなれます。
浦和でのノーヒットノーランで一軍に昇格をした古谷はその一軍での今季初登板でもあと一人でノーヒットノーランというピッチングで先発ローテーションの座を勝ち取り、これまた一時離脱はありながらも西野と入れ替わるような形で終盤戦はエース級の活躍での貯金8は見事でした。
低めに丹念にボールを集めるスタイルで成果を出した古谷は安定感抜群で、負けないピッチングはベンチの信頼を得るのに充分すぎるものでしたので来季も期待です。

そんな中で苦しい先発ローテーションの対策としての中5日、中4日の特攻ローテを敢行したことで、ただでさえ過登板だった中継ぎ陣の職場環境がさらに悪化をしてしまいました。
守護神の益田がリーグ最多登板で2年間での140試合はさすがに投げすぎですし、その益田のルーキー最多登板の記録を更新するペースで投げていた松永は本人も調整が難しいと嘆いていた先発転向と獅子奮迅の活躍で、この頑張りが来季も持つかどうかは不安先行なのが正直なところです。
益田は捕手のリードにやや恵まれない感じもありましたが6敗に防御率が2.76ですのでかなり苦しんだ一年だったのではないかと、楽天戦では打たれまくって守護神の座を内に譲ることになりましたし、それでも最多セーブのタイトルを獲れたこと、終盤戦では暴れ馬なピッチングが戻ってきたことから、壁を乗り越えての来季が楽しみではあります。
松永はピシャリと抑えるようなピッチングではありませんでしたが走者を出した後の粘り強さが特筆で、ふてぶてしさ爆発なルーキーイヤーでした。
久しぶりにMAX1xxキロの額面どおりな投手に巡り会えたのが喜ばしく、来季は希望の先発で花開くことを期待しています。
また昨年に沈んだロサ、故障がちだった内、そして驚きの服部らが中盤を支えてくれたことでの球界屈指の救援陣があってこそのCS進出でしたし、しかしその一方でかつての面影のない荻野忠、伊藤といったところを見るにつけ、ビハインドの展開での無駄な起用で同じ過ちを繰り返さないことを願うばかりです。

そんなこんなで苦しいながらも生き延びた投手陣ではありましたが、このペースで来季を戦えるわけもありません。
そうなれば若手の台頭が待ち望まれますので、ルーキーの石川、吉原、二年目の川満、そして大嶺、木村、阿部、中後あたりを一人前にしていくのが使命となります。
誰が西野、古谷の躍進を予想できたのか、そう考えれば試す勇気、我慢をする胆力を持つことが求められます。
一度に何人もという余裕はないでしょうが、最低でも二人、できれば三人ぐらいは新たな顔として一軍に永住できるような投手を育て上げる2014年を願ってやみません。

2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿

 

コメント (28)    この記事についてブログを書く
« ついてる鳥取、のってる岡山... | トップ | 実りの秋に »

28 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
良くやりました (宮崎オリオンズ)
2013-10-28 02:55:02
最下位だけど、3点台ですからね。
でも、先発陣の防御率は悪かったか。その分中継ぎ陣の防御率が良かったですね。
2ケタがいないというのは、寂しいですが、1軍登板したほとんどの投手に勝ちがつく珍しい1年でした。

古谷も西野も年間通して投げて、3年結果を残して一人前ですからね。よくやりましたが、来年以降勝負ですよ。
唐川もやっと1年投げれました。来季はもっと飛躍して欲しい。
ロサの復調と内の復帰が嬉しかった。益田も楽天戦だけですから、何とかしてくれるでしょう。松永良かったけど、来年どっちかな?

藤岡君!期待してますよ!川満も。
藤岡、川満がローテに入れば左腕王国ですわ。

今の時点では、木村は厳しいかな?制球も球速も変化球も中途半端。植松はどうしたの?

小野薮田のベテランがいなくなることだけが心配。
渡辺復活してくれ!

こうして見ると、投手陣いい選手が多いね。来季は成瀬と古谷が同じローテで投げるのを見たい。特攻ローテのないように、10勝投手6人を期待したい。
返信する
先発 (doushitakoushita)
2013-10-28 02:56:20
防御率3.77はリーグ最低なのですが、リリーフ陣はよくやったと思います。ホールド126, ホールドポイント149はリーグ1位だし、救援防御率も悪くない。

問題は先発で、シーズン前からの課題が解決しないままシーズンが終わってしまいました。藤岡、大谷、上野あたりの中堅クラスがまったく伸びず、渡辺俊介、ゴンザレス、吉見のベテランを全試合のほぼ1割の13試合も先発に起用したのに、3人合計で0勝7敗で1つも勝てませんでした。西野、古谷、大嶺が出てこなかったらどうなっていたかと思うとゾッとします。

その中で首脳陣が打った手は、先発の間隔を詰めたことと、松永を先発に転向させた2つ。どちらも先発とリリーフのバランスの悪さを改善する目的だったのですが、大成功とは言えず、もっと何かできなかったのかという思いは残ります。

来年までに、とにかく先発を整備することを最優先に考えるべきです。石川や川満には期待したいですし、外国人はバッターより先発を探すべきでしょう。トレードで先発が取れるほど選手層は厚くないですし。あとはリリーフから先発への転換も考えるべきなんでしょうね。
返信する
Unknown (なめこおろし)
2013-10-28 04:30:47
成瀬がオフにしっかり戻してくれれば、
そこそこの投手陣だと思います。
古谷は来季の軸になりえます。
西野は1軍を知り、唐川は年間のペース配分を知り、
経験値が武器になってきます。
グライは契約最終年で頑張るはず。
藤岡は早くも小谷塾入りしたようです。
川満は秘密兵器かもしれませんね。
伊藤、植松、小林敦は手術をしてスッキリ。
石川は巨人が真面目に取りに行ったタマなので、
面白そう。

などと期待しても、松永を先発にして中5日ローテになっちゃう怖さ。
補強はコンディショニングコーチと新投手コーチ?
あとは抑えが益田でいいのかという不安。
ミコライオみたいな外国人、取れたらいいですね。
返信する
一週間に1回投げる人ではいけない (大垣のロッテファン)
2013-10-28 08:00:26
巨人・楽天戦を見ていると、やはり先発は完投能力がないとダメですね。せめて勝ちは付かなくとも1年間に3回はして頂きたい。
うちの先発陣を見ると、6,7回まででいいんだろ、という感じで、単に一週間に一回投げる投手になってしまっています。これでは中継ぎが披露して、夏の大失速は毎年やってくることになります。
6回までは投げられるけど、本当のしっかりとした先発陣が実はいなかったのがロッテだったのでしょうか。
紅白戦やオープン戦でも9回を投げる練習をするのは難しいし、実戦で訓練いくしかないのですが、春先は目先の勝利にとらわれず、いけそうなら完投を促し、3,4位ぐらいにつけて我慢するということになるのでしょうか。
とりあえずスタミナ付けていただくことをお願いします。
返信する
投手陣について (ひろくん)
2013-10-28 08:39:13
おはようございます。

今年のロッテ投手陣は西野投手、古谷選手位ですね。

ただ、二桁勝った選手が結果的にいませんでしたしね。

まあ、仕方有りません。

来季相当立て直すしか…。

僕は、川満選手と植松選手に期待しています。

後、涌井選手を是非獲って下さい。
返信する
フライングで退場! (けんぴん)
2013-10-28 08:46:52
うぉ~!

通信簿は「背番号1」から来ると思いこんでいたから、清田選手に関するコメントを手ぐすね引いて固めてたのだが・・・
「投手・野手総括」があるんだった~!

投手編は小谷コーチのチーム招聘のフロントのファインプレーを讃えておきたいと思います。
返信する
やはり、先発 (寿限無)
2013-10-28 09:29:28
全体を総括すると、やはり先発投手が崩壊に近い状態というのが最大の問題でしょうね。
ただし、その裏に隠れているのは打撃の貧弱さ(得点力のなさ)が先発陣に負担をかけている(精神的に)というのはあるとは思いますが・・・
成瀬の完全復活、西野が2年目のジンクスを打ち破れるか(古谷に関しては2年目のジンクスというのはどうかと思うので)
唐川はもう少しレベルアップした状態での安定が欲しいですね。規定投球回数もクリアして、一年間まともに投げ続けられたのは良いと思いますけど、内容がもう少し良くないと(最低2桁勝って、貯金が4以上)
松永は今年フル回転でしたが、来年を見越した体力作りと首脳陣の方針をきちんと決める事でしょう。
先発なのか中継ぎなのか。
先発陣全体に言えることは、大垣のロッテファンさんがおっしゃるように、一年投げ続けられるなら、完投が3ぐらいは欲しいですね。4人居れば12程度は。実際7回2点以内を目標にしてもらいたいのに、良くて6回までと言うのがほとんど、7回終了時に先発が勝ち越しのまま、中継ぎにと言うのが少なすぎる気がします。この6回なのか7回なのかだけでも中継ぎ投手1人分違うわけで、144試合となると3~4人分多く中継ぎを必要とする計算になっちゃいますからねぇ。
新人の石川とかは即戦力とはいえ計算外として、現有勢力で、レベルアップは必要です。
体のケアをするところはして、鍛えるところはきちんと鍛えて、来期を迎えて欲しいですね。
返信する
Unknown (JF)
2013-10-28 09:32:22
開幕カードに渡辺俊介、ゴンザレスが出てきたときは、今年は一体どうなってしまうのか、144試合こなせるのだろうかと率直な疑問を持ったぐらいですので、リリーフへの過負荷や特攻ローテの是非はともかく、どうにかうまくやり繰りしてくれたという思いの方が強いです。
成瀬の離脱が予定外だったものの、防御率チーム最下位はある意味戦前からわかっていたことであるともいえ、弱点が明確になったわけですからここにポイントを絞って一人でも古谷、西野に続く先発投手を鍛え上げればよいとシンプルに考えれば良いと思っています。
高い能力を持っていても1軍の先発ローテ枠が埋まっていればなかなか出番が巡ってこないのが普通ですが、来春のオープン戦で6回3失点ぐらいで投げられれば開幕ローテの可能性もあるのが今のロッテです。
中堅どころの選手、そして無事入団してくれるであろうルーキーにとってはある意味恵まれた環境なわけですから、チャンスを貪欲に掴みにいってもらいたいです。
伊東監督もリリーフの登板過多は認識しており、こんなやり方ではとても来季は持たないと言っていたようなので、オフの間にいろいろと策を練ってくれると思っています。
返信する
先発投手 (ナインボール)
2013-10-28 09:49:50
伊東監督も来季は最低でも5名、理想は6名で回すことを考えているでしょうから「完投能力のある~」と表現して石川らを指名したのだと思われます。
そんな中、唯一規定投球回に達した唐川ですが例のチバテレでの対談番組出演や新監督の猛ゲキを受けて明らかに心境の変化が見られた1年だったように感じました。
コメントやCS最終戦の降板時の仕草などを見ますと、昨年までは常にマイペースに見えたのが喜怒哀楽を表わすようになりました。
肩や爪の状態も監督に対する意地からか無理していたのではないか?と心配ですが来季は万全に仕上げてフルシーズン乗り切って欲しいものです。
オフはケアに費やしてもらいたいが来月の侍ジャパンに選ばれたようですね。
返信する
Unknown (埼玉のじじい)
2013-10-28 10:25:35
投手の調子は開幕してみないとわからないところが怖いですね。
チームの柱が機能しないチームが多くみうけられたのが、今年の傾向でした。
わがロッテ
勝ちを計算できる先発投手を育てないと毎年同じことを繰り返す。だがわかっててできない!
ロッテな投手になってしまうのは外の厳しいコースを要求する里崎のリードにも問題があるのではないか。
力で押せる投手はその良さを生かし育てなければ一流投手にはなれないと思うが。

藤岡、中後、大谷、南、が大誤算

荻野忠、伊藤、大嶺の復調を期待していたがまだまだの投球。
結果、古谷、西野、益田、松永に負担をかけてしまったので来季が心配です。

返信する