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トップの写真はサヨナラヒットを放った井上、には見えないキョトンとした表情は、ベンチに戻りかけたところを「あれ、セカンドベースは踏まないといけないんだっけ」と背を向けたことで状況が把握できなくなったのか、周りの選手の動きを暫く眺めてからバンザイ、ガッツポーズ、そして歓喜の輪に飛び込んでいきました。
20号にリーチをかけてから一発にはご無沙汰ながらも今日も3安打猛打賞、センター中心にコースに逆らわない井上らしいバッティングを崩さずにいることで率を維持できていますし、四番らしい勝負強さも健在ですので案ずるより産むが易し、そのうちにポッとスタンドインもするでしょう。
それにしても先日の4安打で上向いてくれよと期待をしていた角中の失速状態が続いているだけに、井上を歩かせての角中勝負をしなかったオリックスにはありがとうと、今日の増井はストレートが高めに、フォークが低めに抜け気味だったので満塁にすることでの押し出しを恐れたのかもしれません。
何はともあれ先日にハーマンを仕留め損なった翌日にリベンジをしたのと同じく、「30Sは最低ノルマ」と意識高い系の増井を攻略できたのは痛快です。
そのサヨナラ劇を演出したのが大河&大海の、そのうちに球団がペアリングをしてグッズを出しそうなコンビはともに猛打賞、岡はミサイルほどの破壊力は無いにしてもロケットランチャーぐらいはいけそうな感じがありますので金森打法によるガトリング砲にはどうかとは思うものの、まずは居場所を確保するためにも広角は武器になります。
昨日に試合を落とすきっかけとなるミスをしてしまった平沢はそれでも「ぐっすり眠れた」と大物ぶりをアピール、内角にきた動くボールを上手く引き付けてライトに引っ張り、左腕には逆らわずにレフト前へ、そして140キロ台後半のストレートにも力負けをせずにセンターにとこちらも広角にバットでリベンジ、また守りでも背走してのキャッチとやり返しました。
この平沢のヒットに岡の一発で決めたバントからのチャンスに四番が決める、あまりに理想的でまるで夢を見ているようです。
とは言いながらも本来はもっと楽に勝たなければならない試合でした。
先日のボルシンガー早退からのロングリリーフを評価されて先発のチャンスをもらった陳冠宇は5回1失点、先頭打者を出すケースが多かったために苦しいピッチングになりましたがキレのあるストレートで決定打を許さず、T-岡田のバットをへし折ったボールはほれぼれするもので、このストレートこそが陳冠宇の生命線です。
それだけに五回での降板にはビックリ仰天、どうやら試合前から五回までと決めていたようですが先発が68球で代わってしまえば中継ぎ陣はたまらんでしょう、明日が種市ですので陳冠宇には1イニングでも長く投げてもらいたい、とはならなかった理由がさっぱり分かりません。
いつの間にやら元サヤの小林コーチの発案なのか、故障らしい故障をしたことがない小林コーチだけに中継ぎ陣の過負荷に考えが至らないのであればただのブラック企業です。
中継ぎで投げる投手が多ければ多いほどにリスクが高まる、が持論ですのでどうにも納得がいかず、陳冠宇に謝れ、と叫んでおきます。
それにしても見るべきところの多い試合で、藤岡の詰まった打球や中村の風に助けられたヒット、前進守備の間を抜く井上のタイムリーと繋がるときには繋がるものですしエンドランも大成功、しかし主導権を確実に握りたい三回に田村の強攻策失敗は根元の巧打と平沢に救われただけで「あと一本が出ない」以前のお膳立てが下手くそです。
また藤岡は捕ってから投げるまでにワンテンポを置くことがあるのは何なのか、握り直しているわけでもなさそうですし、今日もありましたがこれまでもそれで内野安打にしてしまったことがあり、また際どいプレーも少なくはなく、平沢には外野一本でいくべきだと考えていますので今さらではありますが、言われているほどに藤岡の守りを評価はしていません。
あの場面で飛び出した田村にも意味不明でしたし、内がコールをされたときの戸惑いのようなスタンドのざわめき、一方で加藤にも背走キャッチといいところもありました。
そういう意味では久しぶりに野球というゲームをいろいろな角度から堪能できたかなと、できればもっと短い時間に凝縮をしてくれるとさらに嬉しいです。
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◆8月25日（土） 千葉ロッテ−オリックス22回戦（オリックス12勝9敗1分、18時、ZOZOマリン、27,141人）
▽勝 内 49試合3勝3敗24S
▽敗 増井 54試合1勝4敗30S
▽バッテリー
千葉ロッテ 陳冠宇、益田、岩下、田中、松永、内—田村
オリックス ローチ、近藤、大山、黒木、山本、増井—若月、山崎勝
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