球団のナバーロに対する処罰の決定が、ずれ込むとの報道がありました。
那覇地検の見解が出るまで1~2週間ぐらいかかるとのことで、それを待ってから判断をするというのが理由です。
一方でそれを待たずに処罰をする、との報道もあり、ネルソンもそうでしたし、そちらの方が妥当でしょう。
まさかの起訴をされるようなことがあれば後追いで変更をすればいいわけで、無駄に後ろ倒しすることで処罰の起点が遅くなるような事態だけは避けなければなりません。
迅速に球団としての処罰を発表し、その後に必要があれば手を加える、そうすれば世間の注目を分散させる効果も出てきます。
前例好きな日本ですので勇気のいることですが、まずは明日にでもナバーロに対して2ヶ月間の対外試合禁止、そして個人的にはその責を全く認めませんが、「日本に不慣れな外国人選手に対して適切な指導ができなかった」責任として山室球団社長ら球団幹部に厳重注意、給与の30%カットを3ヶ月間とします。
選手よりも球団の責任が重いことを印象づけるとともに、3ヶ月間というイメージを刷り込むことが主目的となります。
そして不起訴になれば追加措置はなし、となれば、実質的に1ヶ月間程度の欠場で済むでしょう。
もちろんこんなまやかしには騙されずに批判をする向きも出てくるでしょうが、ドーピング検査に引っ掛かったガトームソンがNPBから20日間の出場禁止処分だったことからしてネルソンの3ヶ月間という前例を苦々しく思っている球団も少なくないのではないかと、そのまますんなりといく可能性は低くないと見ます。
とにかく球団、と言うよりは親会社のイメージばかりに気を向けて愚直な保身に走らないことを、ただそれだけを心から願います。
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かなりなハイペースで刊行がされてきた万能鑑定士Qシリーズ、その姉妹編でもある特等添乗員αシリーズも、一昨年の春を最後に打ち止めとなったようです。
その後にドラマ化もされた探偵の探偵シリーズ、そして新たに水鏡推理シリーズにバトンタッチをされました。
各作品のコラボ作がまた発表をされるようですが、とりあえずは一区切りといったところなのでしょう。
そんなこんなで今月は特等添乗員αシリーズ5冊を一気読み、さすがに食傷気味になってはしまいましたが、入念な伏線と軽快なテンポは健在で、さすがの一語に尽きます。
膨大な知識を積み上げて答えを導くロジカル・シンキング、そんなQシリーズの凜田莉子に対して、αシリーズの浅倉絢奈は閃きの小悪魔、ラテラル・シンキングを誇ります。
言うなれば女の勘が鋭くなったもの、とは作中の紹介でもあり、そこに論理的な根拠はありません。
それだけにかなりいい加減、とは言い過ぎかもしれませんが、強引な展開が目立つのもまた事実、しかも中卒ニートという設定とは相容れない基礎知識が必要だったりもします。
Qシリーズのようになるほど、やられた、というのではなく、このαシリーズではそうくるか、そりゃないんじゃないの、との印象で、いわゆる推理を楽しむにはもう一息です。
それでも登場人物は魅力たっぷり、根底にある「人の死なないミステリー」で読む人を選びませんし、ついつい作者のペースに巻き込まれるのも悪い気はしません。
あまりに善人な悪役たちもご愛敬、映像化をしてしまえばチープになってしまうでしょうから、是非とも小説を楽しんでいただければと思います。
2016年2月25日 読破 ★★★★☆(4点)