電脳筆写『 心超臨界 』

一般に信じられていることと全く逆のことに
真実があることがしばしばある
( ブリュイエール )

向上心 《 「正念場」に立たされた時に人間は芯から強くなる――サミュエル・スマイルズ 》

2024-08-15 | 03-自己・信念・努力
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
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あのミケランジェロでさえ、彼の才能を理解しない愚かな貴族や司祭、それにあらゆる階層の貪欲な人間たちにねたまれ、ほとんど一生涯にわたって彼らの迫害に遭った。法皇パウロ4世がシスティーナ礼拝堂の壁画「最後の審判」の一部に文句をつけると、彼はこう反論した。「私の絵のあらさがしよりも、世界中を汚している法皇自身の不品行と無秩序をなんとかするように考えたほうがいいのではあるまいか」


『向上心』
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房 (2011/5/21)、p247 )
第6章 人を動かす――自分の信念に命をかけられるか
5 人生という「畑」で、経験という「種」をいかに実らせるか

◆「正念場」に立たされた時に人間は芯から強くなる

視力や聴力のような重要な感覚を失っても、それは人生に果敢に挑戦する勇敢な人たちを思いとどまらせる材料にはならない。

ミルトンは失明しても、ひるまずに前進を続けた。

それどころか、彼が残した大作のすべては彼がもっとも苦しんだ時期、すなわち年老いて健康を害し、貧困にあえぎ、中傷と非難を浴びせられ、そのうえに失明までした時期に書かれているのだ。

偉大な人物たちの中にも、絶えず困難と戦い、痛手をこうむりながら一生を終えた人物がいる。

ダンテは亡命中の貧しい暮らしの中で傑作を書いた。彼は反対派によって故郷の町フィレンツェを追放され、家は奪われ、しかも欠席裁判で火あぶりの刑を言い渡されてしまった。

友人が、「罪の許しを求めて謝罪すればフィレンツェに戻れる」と教えると、ダンテはきっぱりと答えた。

「そんなことをしてまで故郷に帰りたくはない。君もしくは他の誰かがダンテの名誉と名声を傷つけない道を開いてくれた時には、駆け足で戻るだろう。だがそうでなければ、二度とフィレンツェの町に足を踏み入れるつもりはない」

しかし敵の追及は執拗で、ダンテは姿をくらましてから20年目に亡命先で死亡した。

彼が死んでからも敵の恨みは晴れず、その作品『単一神論』はローマ法皇使節の命令によりボローニャで焚書(ふんしょ)に処された。

あのミケランジェロでさえ、彼の才能を理解しない愚かな貴族や司祭、それにあらゆる階層の貪欲な人間たちにねたまれ、ほとんど一生涯にわたって彼らの迫害に遭った。法皇パウロ4世がシスティーナ礼拝堂の壁画「最後の審判」の一部に文句をつけると、彼はこう反論した。

「私の絵のあらさがしよりも、世界中を汚している法皇自身の不品行と無秩序をなんとかするように考えたほうがいいのではあるまいか」

科学の世界にも迫害や苦しみや困難と戦った殉教者たちがいる。異端の説をかかげたために迫害を受けたブルーノ、ガリレオ・ガリレイについては、語る必要もないだろう。

また、激しい敵の怒りに才能を踏みにじられた不幸な科学者たちもいた。フランスの有名な天文学者であり、かつてはパリ市長も務めたベイリーと、偉大な化学者ラボアジェの二人は、フランス革命のさなかにギロチンの露と消えた。

ラボアジェは革命政府から死刑の判決を受けると、幽閉中に始めた実験の結果を見きわめたいので刑の執行を2、3日延期してもらえないかと頼んだが拒絶され、即刻処刑を命じられた。「共和国に学者はいらない」と裁判官の一人は叫んだという。

同じ頃、イギリスでは近代化学の父プリーストリー博士が目の前で家を焼かれ、「学者は消えろ!」という叫び声の中で研究室が焼け落ちるのを見ていた。故国を捨てたプリーストリーは、異国の地にその骨を埋めたのである。
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