こころのチキンスープ 《 勇気ある消防隊長――マイク・ウィケット 》

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■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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表彰式の席で、市長は言った。「隊長、市はここにあなたの目ざましい、勇気ある行為をたたえます。あなたは市民の財産のみならず、人命の損失をも未然に防いでくれました。この功績に対して、せめて市としての何かできることはありませんか？」


◆勇気ある消防隊長

『こころのチキンスープ ７』
（ ジャック・キャンフィールド他、ダイヤモンド社、p124 ）

もう何年も前の話だが、精油工場が大火事になったことがあった。

真っ赤な炎は数十メートルの高さに舞い上がり、空はどす黒い煙でおおわれた。あまりのすさまじさに、駆けつけた消防車も現場から１００メートル手前まで行くのが精いっぱいだった。火の勢いが弱まるのを待って消火にかかろうとするのだが、このままでは周囲に燃え広がるのは時間の問題だった。

と、そのとき、遠くから一台の消防車が現場目がけて走ってくる。消防車はキーッと急ブレーキをかけ、現場のまえで道路の縁石にぶつかって止まった。

と見るや、消防士たちが車から飛びおり、いっせいに猛火に立ち向かった。１００メートル手前で待機していた消防士たちも、これを見てソレッとばかりに車に飛び乗って駆けつけ、つぎつぎと消火にかかった。

やがて、さすがの大火もおおぜいの協力で、何とか消し止めることができた。

この一致団結のチームワークを見て、人々は口々に言った。「素晴らしい！　あの先頭の消防隊長は何と勇気のある人だろう！」

そこで、当局は突撃を指揮した消防隊長の勇気をたたえて、表彰することにした。

表彰式の席で、市長は言った。

「隊長、市はここにあなたの目ざましい、勇気ある行為をたたえます。あなたは市民の財産のみならず、人命の損失をも未然に防いでくれました。この功績に対して、せめて市としての何かできることはありませんか？」

一瞬のためらいもなく、隊長は答えた。

「市長、消防車に新しいブレーキをつけてください！」

　　　　　マイク・ウィケット