電脳筆写『 心超臨界 』

何もかもが逆境に思えるとき思い出すがいい
飛行機は順風ではなく逆風に向かって離陸することを
ヘンリー・フォード

ジョルジュ・スーラの点描――渡辺惣樹さん

2017-09-19 | 04-歴史・文化・社会
★メディアの自殺行為 → https://tinyurl.com/yckv9yk2
前川喜平氏は、官邸が「加計ありき」を押し付けてきたために行政がゆがめられたと主張しました。しかし、そんな事実はないことが7月24日の衆院審査において証明されました。「家計ありき」は前川氏ひとりの思い込みでしかなかったということです。しかしメディアは、前川氏の主張にもとづく報道を未だに繰り返しています。報道が真実を隠蔽するという、まさに自殺行為を繰り返しているのです。

  https://www.youtube.com/watch?v=Qd7uORWN7gQ 
  加計疑惑!安倍晋三: 小野寺五典(自民)7/24衆院・午前

★ついに「心超臨界」の時来る → http://tinyurl.com/l7v2lbt
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( 心が臨界質量を超えるとは ⇒ http://tinyurl.com/5kr6f


『日本開国』https://tinyurl.com/yc6d6u57
【 渡辺惣樹、草思社 (2016/6/2)、p253 】

歴史とは何か。多くの資料を探索し文章に落とす作業を続けながら、この疑問が脳裏から離れたことはありませんでした。確かに諸事件の関連を考察し、未来を見つめる鑑(かがみ)となるものが歴史です。しかし、その事件を記録した資料は事実を語っているのだろうか。

同様に文字に残されなかった出来事も歴史のはずです。それをどう扱ったらよいのかも厄介な問題です。江戸中期、貨幣改鋳でその流通量を経済の発展に見合って増やしデフレを防いだ萩原重秀(しげひで)。商業を重視し、輸出増加に腐心し、また北方の国防にも関心の高かった田沼意次(おきつぐ)。どちらも多くを語らないまま失脚していきました。彼らの実像はその後、権力を握った新井白石や松平定信(さだのぶ)の文章で相当に歪められているはずです。

語られたことも、全てが正しくはなく、語られなかったことにも、たくさんの真実があるらしい。タウンゼント・ハリスの孤独をテーマに資料収集し精読するなかで、いつまでも続く悩みでした。そんなときにふと思い出したのがジョルジュ・スーラの点描でした。

スーラは後期印象派に属するフランスの画家です。点描表現を得意としています。彼の作品でもっとも有名な「グランド・ジャット島の日曜日の午後」はシカゴ美術館に所蔵されています。この作品は一般にもよく知られています。実際に美術館に足を運んで実物に接すると、その作品の大きさに圧倒されます。教科書などに収まったグラビア印刷からはおよそ想像がつかないパワーが、見る者を圧倒します。縦2メートル、横3メートルのキャンパスに丹念に落とされたカラフルな点の数々。のんびりしたセーヌ河畔の日曜日を豊潤に表現しています。

この大作に向かい合うには、画面にかぶりついたら負けてしまいます。作品と十分に距離をおかなければなりません。ゆっくりと後ずさりしていくと、カメラの焦点が合うように最適な立ち位置がわかってきます。近すぎると無機質な無数の点が目にざらついてしまいます。歴史を書くという行為の難しさに打ちのめされそうになったとき、この作品にピントを合わせたときの記憶が蘇りました。

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