電脳筆写『 心超臨界 』

天才とは忍耐するためのより卓越した才能に他ならない
( ルクレール・ビュフォン )

甲殻類に当たる共通点は「全体主義(トータリタリアニズム)」ということである――渡部昇一教授

2024-08-04 | 04-歴史・文化・社会
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「国家」というと固く厳めしく聞こえるが、「社会」と言うと柔らかく優しく聞こえるから奇妙だ。しかし実質は同じことである。ファシズムといい、ソーシャリズムといい、コミュニズムといっても、それらはいずれも同類なのである。それはちょうどカニ、エビ、ザリガニといったさまざまの種の差こそあれ、いずれも甲殻類と呼ばれるのと同じである。


◆甲殻類に当たる共通点は「全体主義(トータリタリアニズム)」ということである

『正義の時代』
( 渡部昇一、PHP研究所 (1992/02)、p129 )

「揺り籠から墓場まで、何でもかんでも国家をあてにするという主義は、文字通り国家主義だな」の語呂合わせした途端に、私はムッソリーニが大正15年(1926年)の10月28日に行った有名な演説の一節を思い出したのである。

  「国家の内にすべてがあり、国家の外に何ものもなく、国家に逆ら
   っては何ものもない」
  (Tutto nello stato, niente al di fuori dello stato, nulla
   contro lo stato)

社会主義とは結局は国家主義と同じものである。というのは普通の場合、社会と国家は同じものと理解されるからである。社会福祉は国家福祉である。国家が予算を出し、公務員がその政策を実行するのだから、同じように社会保障は国家保障である。保障してくれるのは漠然とした社会でなく、立法措置をとり、それを行政に移す国家である。従ってムッソリーニの言葉も次のように言い換えることが可能であろう。

「社会の内にすべてがあり、社会の外に何ものもなく、社会に逆らっては何ものもない」と。

「国家」というと固く厳めしく聞こえるが、「社会」と言うと柔らかく優しく聞こえるから奇妙だ。しかし実質は同じことである。ファシズムといい、ソーシャリズムといい、コミュニズムといっても、それらはいずれも同類なのである。それはちょうどカニ、エビ、ザリガニといったさまざまの種の差こそあれ、いずれも甲殻類と呼ばれるのと同じである。この場合の甲殻類に当たる共通点は「全体主義(トータリタリアニズム)」ということである。全体(国家と呼ぼうと社会と呼ぼうと)を個人あるいは家庭に対して圧倒的、絶対的に優位に立たせる思想である。
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