東京の心霊スポットについて、きわめて有名なところをひとつ。
池袋の
サンシャイン60。ここはかつて巣鴨刑務所、通称「巣鴨プリズン」があったところで、第二次世界大戦の戦犯たちが収容され、処刑が執行された場所だ。そのため、ここで処刑された人たちの霊が出ると、もっぱらの噂だ。
かつて勤めていた英会話学校チェーンの池袋校は、このサンシャイン60のなかにあった。「霊感がある」従業員たちは、この池袋校への配属を断固拒否し、用事があっても行こうとはしなかった。彼女たち(「霊感がある」のは、だいたいは女性だ)は、「なにかがいるのを感じる」と、言っていた。
そして、有名でないものをひとつ。
日本市場参入時のデルの本社があった五反田のビル。そのビルから飛び降り自殺した人の霊が、落下地点に近い場所の地階に出ると、まことしやかにささやかれていた。(デルだけに「出る」などという、ダジャレを言わないこと。)そのビルの地階もデルのオフィスだったが、「ここには何かいて気持ち悪い」と、地階には入ってこない女性の従業員もいた。
わたしは、そのビルの地階の、その幽霊が出現するといわれたまさにその場所で、たったひとりで徹夜で仕事をしたことがある。幽霊は出なかった。というより、出たかどうかは、わからなかった。
もともと、霊感がないのだ。それに、朝までになんとしても仕上げなければいけない仕事と格闘していたので、誰の目にも見える幽霊が出たとしても、それを気にしている暇などなかったのだ。
[この記事は、
OCNブログ人の
「日本沈没地図」に掲載された、2004年6月28日のお題「先取り納涼企画・心霊スポット」に関連する、トラックバックです。]