巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

脱力

2007-05-25 22:25:22 | 資格・転職・就職
午前中、午後一で提出をしなければいけないデータをまとめようと、必死でExcelをいじっているときに、PCの電源が突然

落ちた

「すわ(←死語)PCにトラブルか?」と思ったが、同時にBGMでかけていたCDがとまり、スタンドの照明も消えた。

ということは、ま、まさか、停電

その停電だった。しかもそれは数分間続いた。

Excelには、10分ごとに回復用データの自動保存をするように設定をしてある。しかしこういう不測の事態が起こるときに限って、前回の自動保存から落ちるまでの数分間にやっていた作業が、すごく重要だったり、やたら入魂ものだったりする。

数分後、電力が復旧したときに確認すると、直前に作ったピボットテーブルと、そのピボットテーブルの結果に基づきビジュアル面を意識して新たに美しく作成した表が複数消えてしまっていた。涙を流すヒマもなく、再び作業開始。しかし、今度はチカラが入らない。完全に脱力してやる気レベルが0ちかくまで低下。もうピボットテーブルの結果のまんまでいいや。

1時間ぐらいたったころ、停電のお詫びのアナウンスをしながら、東京電力の車が近所を走っていった。

まぁ、仕方ない… たまにはこういうこともあるさ。


汝、公園に生き物を捨てるべからず

2007-05-09 19:56:58 | 日記・エッセイ・コラム
今朝、自宅の庭で母が発見。以前アメリカザリガニをお迎えしたことがあるが、今回はカメ。「『亀は万年』っていうから、縁起がいいんじゃないの。」と母。

Tortoise

はいはい。

隣接する公園から出張してきたものと思われるが、ここはもともとカメが生息するような場所ではない。つまり、カメは誰かが置いていったものということになる。

そういえば、先日の早朝、雨の後で池にたまっていた水に、生きた金魚を数匹捨てている人を見てしまった。区の予算縮小のためか、現在は池に水をはっておらず、池には雨の後に水が少したまるだけだ。金魚が生きながらえることは不可能なのだが。

後生だから公園に生き物を捨てて行かないでくれ。カメとか金魚とか、ネコとか…


化学の作る味

2007-05-08 13:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
誰かが「ラジオライフ」という雑誌を買ってきた。

その中(2007年6月号)にある、「化学の作る味がスゴイ!! マクドナルドを○裏分析」というタイトルてりやきマックバーガーセットを「化学」な視点で解析してある記事が興味深かった。記事を書いている本人も「完全に正確かどうかは保証しかねる」という記事なので、以下はそのつもりで注意して読んでほしい。

記事によれば、マクドナルドのハンバーガーは完全な化学の味。たとえばマックのバンズは小麦粉に精製デンプンを加えてつくられている。これだけでわかる人も多いだろうが、精製デンプンを加えるとパン種のグルテンが少なくなるため、このパン種は通常のイースト発酵に耐えられない。つまりマックのバンズはイースト発酵ではなく、泡立ちを良くするもの(酒石酸水素カリウムなど)を入れて攪拌し、きれいな焼き色をつけるために砂糖などを加えているとのことだ。イーストを使わない理由は、「発酵なんて時間がかかることはしていられない」ということらしい。さすが時間感覚が短期志向の米国生まれ。

そのほかにもマックのマヨネーズには大量の砂糖が加えられているとか、パティは年老いた牛(「経産牛」と呼ばれる乳牛としての役割を終えた老牛で肉質は臭みが強くスジばっている)の肉に脱臭処理をほどこし肉の柔軟剤を加え、この肉を粉砕した後に接着剤(トランスグルタミナーゼ)を加えてあるとか、ただでさえトランス脂肪酸が体に悪いフライドポテトの重量の半分は油で、しかもグルタミンぶち込まれていて、油と塩分が体に悪いのに、この化学調味料のおかげでおいしく感じさせられてしまうとか、読み手の不安をいちいちあおるようなことが書いてある。

マクドナルドのハンバーガーはその味が好きではなく、ゆえに年に1~2回しか入らないのだが、今回はあえてマクドナルドを擁護してみよう。
「酒石酸水素カリウム」などと書かれるとおどろおどろしいが、要は菓子作りに多用されるベーキングパウダーの成分だ。そして世の中には、ベーキングパウダーのパンもちゃんと存在する。第二次世界大戦後、「メリケン粉」(と、あえて書かせていただきますぞ)に重曹を入れ、電流を流して焼いたいわゆる「電気パン」のようなものばかりではなく、わたしが心から愛するアイルランドの伝統的なパンであるブラウンブレッドもいわゆるソーダパン(重曹で膨らませるパンの総称)だ。

それにイースト発酵のパンでも普通は砂糖をいれる。通常の食パンならイースト菌の発酵を促すためにいれられるし、アンパン、クリームパンのような菓子パン生地には甘い味をつけるためにかなりの砂糖が使われている。(ちなみに生地に使用する砂糖の量は、大量に入れるとかえって発酵を抑制する働きをするらしい。)

次にマヨネーズのことだが、中国へ行って見たまえ。そこで売っているキューピー・マヨネーズはおそらく甘いから。世の中、必ずしもマヨネーズが甘くないとは限らない。「甘いマヨネーズこそマヨネーズ」と思っている人たちも結構いるわけだ。

それにパティは、この雑誌の記述が本当であるとしたら、いわゆる成型肉を使っているということになる。この成型肉はスーパーでも「成型肉」と表示されて売られていることもあるので、そう特異なものではない。マクドナルドが「生肉のミンチ100%」と表示したらウソになるが、成型肉でも使用した肉が全て牛肉なら「牛肉100%」と表示してもウソではない。それに味の素(グルタミン酸が主原料)はわたしもたまに使うしなぁ。

漫然とマクドナルドに通っている人ならちょっと腰がひけそうな記事をみて、しかしわたしはがぜんマック気分になってしまった。昼休みにさっそくマックへ行き、テリヤキバーガーのセットを頼み、雑誌の記事をいちいち思い浮かべつつバンズやパティを別々に口に入れ、こころゆくまでマクドナルドの味を堪能した。

たしかに、バンズは単体では食べられたものではない。マヨネーズにはその味が感じられるほど砂糖が入っている。肉は…食感が柔らかすぎるよね。ポテトはやたら量が多いので半分残しておいた。

ファストフードならモスバーガーのわたしがこんな無責任なことを言うのはなんだが、たまに食べるぐらいなら良いんじゃない? 

メガネは世につれ

2007-05-07 01:38:32 | ガジェット/モノ
久しぶりにメガネを買い替えた。これまで家の中で使っていたメガネのコーティングが見苦しくはがれて、ものが見えにくくなってしまったからだ。

左右の裸眼がそれぞれ0.04の強度近視のわたしにとって、十分な矯正視力を出すためにはコンタクトレンズが欠かせない。でも始終コンタクトレンズをしているわけにはいかない。コンタクトレンズの矯正視力は両目とも1.2にあわせてあるが、これでは家で鬼のようにPCワークをしているときは疲れるし、そもそもわたしはドライアイだ。

で、ドライアイなので角膜炎になりやすい。角膜炎になればコンタクトはしばらく付けられない。そんなわけでメガネは必要なのである。家の中で使うメガネだから、両目でかろうじて0.7が見える程度に設定してある。

それにしてもメガネ歴34年(ついでにいうと、コンタクトレンズ歴はメガネ歴の翌年から始まり、中断期間を除外すると計30年)のわたしにとって、メガネの作りかえは、そのたびにメガネ進化とメガネの形の流行を実感する機会である。

1970年代前半に初めて作ったのはセルフレームのメガネで、形はウエリントンみたいな逆台形だった。(以下、メガネの形やメガネの各部分の名称についてはWikipediaの「眼鏡」の項を参照のこと。)

当時はまだ「女の子には赤いフレーム」がデフォルトだったが、母はわたしにオレンジがかったグレーという妙な色のセルフレームを選んだ。「少しでもフレームが目立たないものを選んであげたい」という親心だったのだろうが、はっきりいってダサい色で迷惑。このころはまだメタルフレームはほとんど流通していないか、一般的ではなかった。そして当時のわたしの視力は、右目も左目も0.7。今から考えれば立派な視力だったなぁ。(遠い目)

1970年代の後半、高校生になって作ったのは、当時爆発的に流行った「最新」のメタルフレーム。売りのひとつは「フレームがセルフレームよりも目立たない」で、それがわたしがメタルフレームを選んだ理由だったと思う。ついでに「セルフレームよりも軽い」も特徴だったはずだ。

このときに選んだフレームのメーカーは「西ドイツ」製のローデンストック。どんな形だったのか記憶はおぼろげだが、やはりウエリントンだったような気がする。このメタルフレームのメガネをある日踏みつけてしまい、ブリッジがぽっきり折れてしまった。あわてて眼鏡屋へもっていたところ、ロー付けしてくれた。ロー付けの跡は残ったけれど、そのまましばらく使用した。

大学入って作ったのも、やはりメタルフレームだった。形はダブルブリッジ(ツーブリッジ)のティアドロップ型(ナス型)というスポーティな形。当時の流行ゆえにメガネ屋にはこの形のフレームがずらりと並んでおり、流行を追わなくても自然とこの形を選ぶことになってしまった。今考えると恥ずかしい形だ。

視力の低下が順調に進み、もはや日常生活はコンタクトレンズでないと不自由するようになった80年代半ばに作ったメガネは、大きなボストン型のセルフレーム。「わたし メガネ かけてまーす」と思いっきり主張しているヤツだ。当時の眼鏡屋に並んでいたフレームの主流でもあり、多くの人(とくに若い人)が、ボストン型の大きなセルフレームのメガネをかけていた。

しかし、ここでわたしに大問題が発生。近視が進行していたためわたしが大きなレンズのメガネをかけると、見え方は周囲がゆがむことゆがむこと。そして、レンズの端は「ビン底」になった。おそろしいことに、人間の知覚には「慣れ」というものがあり、最初はレンズを通してゆがんで見えた光景も、時期になれるものだ。それに家の中だけでかけるのだから、ビン底でもかまわない。しかし問題は重さだった。このセルフレームのメガネはけっこう重く、数時間かけていると鼻パッドのあたりが痛くなったものだ。

つい先日までかけていたのは、8年前に買ったオーバル型のがっしりとしたメタルフレームで、フレームの選択はまったくの消去法だった。

メガネ屋で「ボストン型のセルフレームの重さに懲りたので、メタルフレームで作りたい」といったら、「あなたのような強度近視の人は、まずレンズが大きいのはダメですね。それからレンズの縁が厚くなりますからメタルフレームでも、フレームががっちりしたもののほうが良いですね」とどんどん選択の幅を狭められてしまい、最後に「あなたにはこれしかありません」と目の前に出されたものをそのまま選んだ。後から気づいたのだが、グッチのフレームで、どこからみてもグッチのロゴが目に入るようになっていた。

メガネを作りかえるたびに、レンズの進化も実感している。

プラスチックレンズが出てきたのは、わたしが高校のころのことだと思う。その当時のプラスチックレンズは、店員の言葉を借りれば「軽いが厚みがある」というものだったと思う。つまりいまほど屈折率が高くなく、強度もそれほどなかったと記憶している。

レンズの主流はプラスチックに移行しつつある。ツーポイントやナイロールのフレームのメガネは、プラスチックレンズだからこそ可能になったわけだし、プラスチックレンズには自由に色をつけられる。屈折率だってガラスレンズには負けるものの、昔より高くなっている。

また、レンズの面の形では、周辺部のゆがみが少ない「非球面レンズ」というものもある。

今ではレンズの種類も様々であり、どのレンズを選ぶかは、個人の好みと視力と――そして、ここが一番の決め手になると思うが――懐具合しだいである。メガネレンズの価格は、本当にピンキリなのだ。



ところで、新しく買ったメガネだが、細身のオーバルタイプのチタンフレーム。この形はいまの流行なのだが、流行を意識したわけではなく、どちらかといえば強度近視ゆえの「レンズを小さくする」ための選択。フルチタンのフレームにしたのは、単に軽さを重視したためだ。フレームの色はどうでも良いのだが、たまたま最初に手に取ったのはパープル系なのでそれを選択。わたしのメガネのフレーム選択方法は、非常にアバウトなのだ。

ついでなのでフレームに合わせて、レンズにも一番淡いパープルを入れてもらった。そして、鼻パッドはシリコン製に取り替えてもらった。鼻が短いので、顔に汗を書くとメガネがいきなり小鼻までずり落ちてしまうことがあり、これを防止するためだ。(でも、言っておくけれど、鼻が低いわけではないからね。短いだけよ!)

出来上がったメガネを家に帰ってきて良く見るとマリ・クレールで、ヨロイやテンプル(ツル)にマリ・クレールのクローバーのマークがビシバシ入っている。しかもモダンにはラメまで入っているじゃないの。ヒェぇぇぇ、女らしすぎるぞ。わたしのイメージにぜんぜん似合っていない。

しかもニコンのマリ・クレールのフレームに関する報道資料のページにアクセスしたら


今回発売する「マリ・クレール」メガネフレーム・サングラスは、現代的で活動的な25歳から35歳の女性を対象としたもので、


とある。ああ、やっちゃった。どうやらわたしはフレーム選択を間違ったようだ。

しかし、他人様はめったにメガネをかけたわたしを拝めないはずだ。泊りがけの研修のときか、角膜炎でコンタクトをつけられないときでもない限り、家の外ではメガネはかけないので、まぁこのフレームで良しとしよう。