土曜日はいつも、母に会いに老健に行く。
母は散歩が好きなので、できる限り散歩に連れ出す。
行く場所は、近くにある城北中央公園だ。
公園の自販機で、飲み物を買う。
今の季節の母のお気に入りは、缶のおしるこだ。
「おいしい」「おいしい」と嬉しそうに飲む。
わたしはおしるこ缶2本を買う。
意味性認知症の母は、
どうやったら缶の中身を飲むことができるかが
よくわからない。
けれど、母は目の前の人間の動作を真似ることができる。
目の前で私が飲んで見せれば、
母はわたしの真似をすることで、同じように飲むことができる。
だから、わたし自身はそれほど缶のおしるこが好きではないが、
母と同じものを買って飲む。
実はおしるこは、缶入り飲料としては難易度が高い。
何しろ中にあずきの粒が入っているから。
飲む前によく振ってから缶を開け、
母に渡してから、まずはわたしが飲んで見せる。
そうすると、母も同じように飲む。
飲んでいるときにも、途中で何回か母の目の前で缶をふる。
そうすると母も同じように缶を振る。
そんな風に飲んでも、
母の缶の中には、かなり多くのあずきの粒が残ってしまう。
それを母は最後まで気にして、
かなり長い時間、なんだかうれしそうに缶と格闘する。
穏やかで、それなりに充実した時間。
母は散歩が好きなので、できる限り散歩に連れ出す。
行く場所は、近くにある城北中央公園だ。
公園の自販機で、飲み物を買う。
今の季節の母のお気に入りは、缶のおしるこだ。
「おいしい」「おいしい」と嬉しそうに飲む。
わたしはおしるこ缶2本を買う。
意味性認知症の母は、
どうやったら缶の中身を飲むことができるかが
よくわからない。
けれど、母は目の前の人間の動作を真似ることができる。
目の前で私が飲んで見せれば、
母はわたしの真似をすることで、同じように飲むことができる。
だから、わたし自身はそれほど缶のおしるこが好きではないが、
母と同じものを買って飲む。
実はおしるこは、缶入り飲料としては難易度が高い。
何しろ中にあずきの粒が入っているから。
飲む前によく振ってから缶を開け、
母に渡してから、まずはわたしが飲んで見せる。
そうすると、母も同じように飲む。
飲んでいるときにも、途中で何回か母の目の前で缶をふる。
そうすると母も同じように缶を振る。
そんな風に飲んでも、
母の缶の中には、かなり多くのあずきの粒が残ってしまう。
それを母は最後まで気にして、
かなり長い時間、なんだかうれしそうに缶と格闘する。
穏やかで、それなりに充実した時間。