巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

クライスラーのレコードプレーヤー

2006-03-25 22:49:46 | ガジェット/モノ
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アンティークと無理やり呼べば呼べないこともなさそうな、クライスラー (Chrysler) のHiFiレコードプレーヤー。もちろん動かない。

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天袋を片付けていて出てきた様々なものの中のひとつだ。ほこりだらけでひどい状態だったため、屋外に出して撮影。入手経路は不明だが、おそらく1970年代に父がもらったか拾ったかしたものだが、どうも後者のほうらしい。

このプレーヤーの正面にも蓋の内側にも書いてある
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"Your Angel's Voice" に何らかの意味はあるのだろうか? (まさか "His Master's Voice" の向こう張っただけとか?)

Record_player_478回転(SP)、45回転(EP)、33回転(LP)に加えて16回転に対応したものらしい。レコードの回転数に16回転という規格があることは知っていたが、実際に16回転のレコード盤はついぞ見たことはなかった。これだけさまざまな回転数に対応させた機種だということから考えて、1960年代あたりの製品か?

そのほか、とっくにプレーヤーは捨てたのに、オープンリールのテープが出てきたり…と変なものばかり出てきてしまい、一向に引越しの片づけは進まない今日このごろである。


「ネコ」ポリス その67

2006-03-20 22:01:34 | ノラネコ
Cat_67


近所のお寺にいたネコさん。

母が聞いた説明によると、方丈さんがネコ好きでエサをあげているために、居ついているとのこと。そういえばこのお寺では、野生のタヌキにもエサをあげているらしい。そう、お寺で殺生はいけない。慈悲の心だよね。

で、このネコの名前が「クロ」。母がお寺で聞いた説明によると、スタンダールの『赤と黒』から取った名前とのこと。

…っていうか、毛の色そのまんまのような気がするが。それとも『赤(=軍服)と黒(僧衣)』を踏まえたお寺ならではの高等なネーミングか? そういえば方丈さんも黒の僧衣を着てるし。

同じクロネコでも「ネコ」ポリス その66のネコより「ずっと立派で気品がある」(母談)。そりゃあ、お寺のネコだものね。


「ネコ」ポリス その66

2006-03-20 21:27:58 | ノラネコ
「ネコ」ポリス その65に続き、今朝も窓の外にネコの気配が。

「ゴキリョウ、おはよう」とばかりに窓を開けると

Cat_66

…え? 違うネコ…だ。

これは「ネコ」ポリス その64のネコで、ここ2~3ヶ月ほどこの周囲をうろついている。飼いネコか、元飼いネコらしく、わたしをみて「ニャーーーー」と長い声で鳴いた。(多分「エサをくれ」という意味だと思う) ゴキリョウがわたしには決して鳴かないのとは対照的だ。


デジカメを構えたとたん、ネコの腰が引けたところを見ると、ヒトを完全に信じているものでもないらしい。

このときゴキリョウはどこにいたか? 実はこのネコと一緒にいたのである。屋根には2匹のノラネコ。そして窓から外を見下ろすと、引越し予定の新築の家のエコキュートの上には、別のノラネコが朝日を浴びて温まっている。

ちかごろの早朝のわが家は、いやに猫口密度が高い。


「ネコ」ポリス その65

2006-03-18 22:39:50 | ノラネコ
Cat_65

おばさんノラネコ「ゴキリョウ」の、念願の近距離からの全身ポーズ写真。

最近、私の部屋の少しだけ開いた窓を前脚で開けることを覚えたゴキリョウは、日々わたしの部屋への侵入を繰り返す。

最初こそわたしが部屋に戻ってくる音に驚いて窓から飛び出していったものの、ちかごろではわたしの顔を見てからゆっくりと出て行くようになった。わたしが部屋の中にいるときはさすがに入ってこないが、窓からこちらをのぞきこむ彼女と、何度も視線があってしまう今日この頃だ。おばさんはおばさん同士、種を超えてわかり合えるものである …じゃなくて、どうやらわたしは完全になめられているようだ。

そして今朝、部屋の窓の外に黒い影が見えたので窓を全開にすると、そこに朝日を浴びて暖を取っているゴキリョウが…逃げることができる姿勢になりつつも、1メートルの距離で立ち止まり、こちらをじっと見ている。

そこで、すかさず1枚。ああ、やっぱり器量が悪い。かわいくない。


サンリオの少女漫画誌「リリカ」

2006-03-07 00:22:02 | 映画・小説etc.
引越しのために大掃除をしていてお宝を見つけた家族もいるが、わたしのほうは、でませんねぇ、金目のものは。

でも、ちょっと「いまとなってはレア物」が出てきた。まだお持ちの方もいるとは思うけれど、それほど多くはないはずの、知る人ぞ知る「リリカ」。1976年から1979年までサンリオが出版していた少女漫画雑誌だ。毎号買っていたがほとんどは捨ててしまったので、今わたしの手元に残っているのは創刊号と、第3号。

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この「リリカ」は非常に画期的な漫画誌だった。どこが画期的だったかというと:
  • 海外で英語版を出版すること計画していたために、左綴じで横書き

  • 全ページ、オールカラー (創刊号は176ページ)

  • 豪華執筆陣 (創刊号の執筆陣は:手塚治虫、水野英子、山岸涼子、ちばてつや、永島慎二、おおやちき、他)

つまり、非常に志の高い雑誌だったのだ。

ところで、1976年の少女漫画といえば、美内すずえが名作『ガラスの仮面』の連載を開始し、大型新人だった森川久美が『青色廃園』を、池田理代子が『オルフェウスの窓』を、竹宮恵子が『変奏曲』を、そして萩尾望都がかの『ポーの一族』の最終話を描いた年である。

そんな、少女漫画を読んでいる読者に、サンリオ風味で味付けた「リリカ」の作品群はちとヌルかった。号を追うに連れ次第にアラが見えはじめ、ページが多くなる一方、売りの全ページカラーの一部が白黒ページになり、紙質が落ち、そしてついには「休刊」という名の廃刊になった。

結局、どの層にターゲットを絞ったのかわからない作りが、読者を掴みきれなかったのだと思う。が、サンリオのチャレンジは称賛に値する。

著作権にひっかかるといけないので、見づらい画像で申し訳ないが、創刊号からちょいとピックアップ。

山岸涼子は、渋い色合いで日本の古典『落窪物語』を描いた。(何かで、この作品に、日本画の顔料を使用したと読んだ気がする。)
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おおやちきのイラストは、非常に美しい。この人は、漫画家からイラストレーターへ路線を変更して正解。(ついでに片付けの途中で、『おじゃまさんリュリュ』のコミックスもでてきた。)

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サンリオのチャレンジ精神に乾杯。こういうチャレンジ精神が、一時サンリオの経営を危うくしてしまったのかもしれないが。

(この記事全て敬称略)