巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

シュガーバイン、その後

2009-07-25 22:36:08 | インポート
わたしのことだからしっかり枯らしてしまうのではないかと思われていた、無印良品の鉢いりのシュガーバイン。大方の予想に反して、まだ枯れてはいない。

Sugarvine_summer2009

とりあえずプロミックの観葉植物用を鉢の端に置き2カ月に1回ほど取り替え、暑い日はハダニ防止に葉水をやり、この季節は直射日光に当てないようにはしている。

しかし、やはりブログや掲示板などに書かれているように、「管理が簡単といわれている割には、難しい」。

葉が薄いので、水を与えないでおくとすぐに枯れてきてしまう。しかし、水を与えすぎると根腐れしてきてしまう。受け皿に水はためないようにしているのだけれど、それでも2個所で根腐れを起こしてしまった。そこで水やりを少なめにしたら、今度は全体に元気がなくなり、薄い葉が水分を失ったような感じになってしまった。

鉢の土が乾いた時が水のやりどきというけれど、購入時から土の表面にはセラミスらしきものが撒かれていて、そのせいで下の土の状態がわかりにくい。

しかも、何か異変があるごとに全身でアピールする近所のノラネコと違って植物ゆえに無言なものだから、毎朝きちんと見ているにもかかわらず、「あ、茎の根元が黒くなってる!」と、後になってから気づいたりする。

とりあえず、夏、秋、そして冬を1回越すのを目標にしますわ。で、とりあえず家の中の観葉植物はこれ1つで十分。いまのわたしの生活では、数種類もあったら全部には目が届きません。



「希望退職」で考える

2009-07-12 00:19:47 | 日記・エッセイ・コラム
景気があいかわらず悪い。去年もおととしもそうだったが、今年になってからも、かつて何らかの形でかかわったことのある数多くの企業の複数が、新たに従業員の削減を行っている。

従業員の削減の場合、大抵は希望退職制や早期退職制の採用という形が採られる。希望退職の場合、希望退職と退職勧奨、そして指名解雇の境目は限りなくあいまいだ。あいまいでなので、しばしばトラブルが起こる。
「希望退職」という名目のもとでリストラを行った場合、トラブルの原因の一つは、どちらに退職を決定権があるかの解釈の違いから生まれる。すなわち、被雇用者が「自分が希望すれば退職できる」(またはその逆で、「自分が希望しなければ退職しなくて良い」)と考えがちな一方、雇用側は「誰を退職させて誰を残すかを決めるのは、企業側の裁量」だと思っている。

また、管理職側はしばしば読み間違える。「自分の部下は辞めたいとは、思っていないはず」と、根拠なく思ってしまっているのである。で、「誰を辞めさせようか」「どう説得して辞めさせようか」の方にしか頭が行っていないときに、辞めないだろうと思っていた部下が挙手をして、「ギャー!」と大パニックになってしまう。お気の毒さま。しかし同情はしませんぞ。

希望退職のようなことを行う場合、日本企業のゲマインシャフト(共同体、共同態とも)的な性質が、事態をややこしくすることがある。すなわち、「辞めないことで会社の存続を脅かす」だの「お世話になった会社に後ろ足で砂をかける行為」だのと、企業側の意思に従わないものが、「共同体において、その和を乱す裏切り者」とみなされてしまう場合がしばしばある。とくに「辞めてほしいのに辞めてくれない者」に対しては、村八分に近い仕打ちが行われることもあり、このような仕打ちが、企業の論理で正当化されうる。(この辺はかつて研究テーマのひとつだったが、いろいろ事例を調べていくうちに、さすがに途中で嫌になった。だって、「これを正当化するのは無理でしょう」って事例が多かったんだもの。)

また、「希望退職」の名のもとで、事実上の退職勧奨や指名解雇がなされている事実は、「希望退職をしたのは、組織の中において能力のないもの」という認識を生んでしまう。いろいろと見てきた経験では、もちろん「この人が辞めることになったのは納得」という退職者もいる一方で、上司よりも能力があったがゆえに上司の覚えが悪かったり、ついていた派閥のトップが勢力を失ってしまい、それに伴い「親ガメこけたら」式に退職に追い込まれたりしている人間は結構多い。

翻って、わたしが月―金の昼間に派遣で働いている会社は、正社員の雇用調整を行ったことがないらしい。この企業は業界大手の2社が合併してできた会社だが、合併のときでさえ企業主導の人員削減は行わなかったという話だ。組織が1つになれば少なくともアドミ部門は大々的にリストラがあるはず(総務だって、人事だって、経理だって、1つあれば良いんだし)と思っていたわたしには、新鮮な驚きだった。

だが、この企業も、それなりの人員削減の努力はしてきている。たとえば、どの企業もやっているように、新卒の雇用を抑えて、定年退職による自然減を狙うとか。本年度に入ってからは――これもどの企業もやっていることだが――派遣社員については契約の更新をしない方針を打ち出している。幸か不幸か、今のところわたしは業務の特殊性のせいもあって例外扱いされているが。

「幸か不幸か」と書いた「幸」の部分は、この不況下でこの年齢(オーバーエイジ)でこのスペック(明らかなオーバースペック)の派遣を雇うところはそれほどないことで、不幸については、「こ、こんな時給は…(以下、略)」。この「時給」については、景気の方かにやはり派遣労働法の改正法まずかったと思うのだが、ここでは本題ではないので省略しておこう。

で、「不幸」の部分を相殺しているのが、わたしの個人的な好奇心だ。良くも悪くも「そうか、『終身雇用で年功序列で、しかも女性の地位が低い』いう伝統的な日本企業に勤めていると、こんな考え方と行動になるのか」という見本のような企業なのだ。「数年以内に転職か、独立か、それとも体か心を病んで廃人になって退職か」という企業を多く経験してきたわたしにとってはものすごい異文化であり、ここで「異文化コミュニケーション」も専門としてきたわたしの研究者魂がうずくのである。これまでかかわった多くの企業といちいち比較しては、フムフムと納得する毎日。(しかし具体的にどうか…なんて、絶対にどこにも書きませんよ。一般的な守秘義務の上に、この企業と別途守秘義務の書類を交わしていますから。)

しかし、景気は悪い。そして昨今の状況を鑑みて、ついに6月からこの企業に「休業日」というものが設定された。(自分の給与明細に「休業手当」の文字を見る日が来るとは思わなかった。)あらゆる手を打って従業員の雇用をぎりぎりまで守ろうというとしているのだろう。しかし、この企業がさらなる手を打たなければならなかった場合、そして何らかの形で雇用の削減を行わなければならなくなった場合、一体何が起こるのだろうか。伝統的な日本企業らしく、おそらく誰が退職するかは会社主導で、そして「影響力を持つ上司の覚えがめでたいか否か」できまるのだろう。その結果、長年培ってきた組織のカルチャーに、そしてそこで定年まで働くのがあたりまえだと思っていた従業員たちの心理的契約にどのような変化がもたらされるのだろうか。その結果、企業の業績はどのように変化するのだろう。

そういう状況は、従業員たちと働いている一個人としては見たくもないものだが、研究者視点では興味深くもある。まぁ、そんなことが起こったとしても、それが起こるほど長くはこの企業のもとでは働かないはずだ。

最近、日常生活であまりみかけないもの

2009-07-04 21:03:53 | 日記・エッセイ・コラム
■ 雑種の飼い犬
子供のころ、犬を飼うといえば、雑種に決まっていた。最近はわたしのまわりでは、血統書か、チワックスのように意図的に掛け合わせたような種類の犬ばかりみかける気がする。本来、愛は犬種を超えるんだけれど…

■ 日本スピッツ
昔、血統書つきの犬を飼うなら日本スピッツだった。やたら吠えるのが嫌われていつの間にやら消えてしまったけれど、現在は改良が進んで、昔よりかなりおとなしいらしい。

■ ジュウシマツ
この鳥を飼うのがブームになったのは、わたしが生まれる前のことらしい。「十姉妹」の名の通り、繁殖力が強く、ネズミ算とまではいかなくてもそれに近いスピードで増えていき、増えたジュウシマツを持てあました家では、知り合いや友人に一部を無償で譲り、譲られた家でもものすごい勢いで繁殖して、その家でも授受人を探す…とうことが、けっこうあったらしい。

■ おしろい花、ケイトウ(鶏頭)、松葉ボタン
昔はどの家の庭にもあったような気がするんだけれど。なお、ホームセンターのチラシ等を見ると、ダリアには復活の兆しが…

■ ほとんど青いまま店頭に並んでいるトマト、正統派夏ミカン
前者は品種改良と流通の改良による。後者については、あの酸味が。酸味を抑えるために重曹をつけて食べていた家も結構あったとか。ふくしま家では砂糖をまぶして食べていたけれど。

■ リリヤン、アメリカンフラワー
アメリカンフラワーとは、針金で輪を作ってそれを樹脂の薬液に浸して張った膜を花びらに見立てたもの。記憶が正しければ、1960年代の終わりから1970年代の初めにかけてブームだった。いまでもやっている人はいるらしいが、子供のころはお母さん方がみんなやっていた。

■ 女性の紺のセットアップ(「ジャケット+スカート」または「ジャケット+パンツ」)
女性向けのリクルートスーツなどの説明では、ジャケットの色は黒・グレー・紺などと書いてあるけれど、最近では紺は見たことがない。黒を中心に黒に近いグレーがチョボチョボ。わたしが新卒だったころは紺が基準だったし、新卒じゃなくても企業で働いている女性は必ず、紺のジャケットと、ジャケットとおそろいのスカートをもっていたのだけれど。で、着ている人がほとんどいないので、ネイビーのスカートとジャケットをランズエンドで買っておきました。スカートの丈が好みだったし。でも、ランズエンドのリアルボディ・フィットって、ふくよか、かつ、腕が短い人たちから採寸したのかしらん。