巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

フリードリヒ・グルダ 1993年東京ライブ

2017-05-25 23:21:16 | 音楽
Youtubeに上がっていました。
このコンサートに行かなかったのは、一生の不覚でした。

ただし、youtubeのタイトルにあるような1994年ではなく、1993年です。
1993年11月15日。

FRIEDRICH GULDA in Japan 1994 (sic.) [1/2] (Movie Live)


FRIEDRICH GULDA in Japan 1994 (sic.) [2/2] (Movie Live)



グルダが書き残していた自分のコンサートの目録にもそう書いてあります。


(これは、自筆そのものではなくて、グルダが16歳のころからずっとつけていた目録を
まとめ、再構成して1冊の本にしたもの)

この目録にある11月19日の "C.F.M" とは、おそらく自作の ”Concerto For Myself"
なぜか、バッティストーニ指揮の東京フィルハーモニーの2018年3月定期で
小曽根真がこの怪作に挑む! どうなっても知りませんよ。

11月21日のパラダイス・バンドも個人的にはみるべきでした。
彼のダンスナンバーやテクノも、結構好きなので。
(フリーミュージックだけはわかりませんでした。)


さよなら「殿様」

2017-05-25 06:19:18 | 映画・小説etc.

ロジャー・ムーアの訃報を知り、
多くの人は、007シリーズのジェームズ・ボンドのムーアのことを語る。
うん、たしかに彼のボンド君は素敵だった。

でもわたしにとって、ロジャー・ムーアは
いつだってTVドラマ『ダンディ2 華麗な冒険』の「殿様」こと、
ブレット・シンクレア卿だった。



このTVドラマが放送されていたのは、1974年の秋から翌年の春ぐらいだったと思う。
毎週土曜の夜の11時の10チャンネル(当時のNET、今のテレビ朝日)の番組枠だった。
とはいえ、この番組は時に、その前の番組の延長などがあると、
放送スケジュールの都合により放送されないこともあった。
放送されるのを今か今かと待っていたのに、番組全体がカットされて
その後に放送される『大相撲ダイジェスト』のタイトルが流れた時の
あの悔しさといったら!

ムーアの「殿様」はハンサムで、優雅でユーモアがあって素敵だった。
ただし、トニー・カーティス演じる「旦那」ことダニー・ワイルどのほうが
キャラが立っていた。

目をハートにしてこの番組を観ていた1974年の秋のある日、
友人と友人のお母さまと一緒に、映画を観ようと、日比谷へいった。
(たしか、『ヘルハウス』を観に行ったのだと思う。)
三田線で西台駅から日比谷駅へは、今なら30分ぐらいで行ける。
当時の三田線では50分近くかかった。
当時のわたしに、日比谷は結構遠かった。

50分間三田線に乗り続けて日比谷に出ると、わたし目に飛び込んきたのは
複数の映画館の入口の前に鎮座する「殿様」そっくりの007の等身大パネルだった。
007シリーズのオープニングの銃を構える、あのポーズの。

「いやー、白人はみんな同じに見えるわ。」

じゃなくて、殿様=ジェームズ・ボンド=ロジャー・ムーアだと知ったのは
それから数年後のことだった。

このブログのかつての記事「トニー・カーティスといえば…」にも書いたが、
このドラマの日本語版は、声優二人のオリジナルにはない、アドリブの掛け合いが面白かった。

オープニングから、アドリブの満載なのだが
youtubeには、オリジナルの、アドリブのないバージョンがアップされている。
当時中学生だった私にはささきいさおと広川太一郎の掛け合いがなければ
オープニングは非常に暗いものとなってしまうように感じられた。

英語がわかり、米国と英国の文化についても多少語ることができる今みると、
このオリジナルのオープニングが視聴者に与える情報の意味や
ジョン・バリーの音楽の素晴らしさが良くわかる。
タイトルに使用されているタイプフェイスには
時代が反映されていて、なんだか妙に懐かしい。





さよなら、さよなら、素敵な殿様。

薔薇は薔薇であり、薔薇であり、薔薇である (Rose is a rose is a rose is a rose.)

2017-05-21 23:00:58 | 日記・エッセイ・コラム
バラ園に行けない母に見せるために。


2017年5月20日。京成バラ園にて。
例年より1週間早めにいったため、
いつもなら開花期が終わっていた品種を見ることができた一方で、
まだ蕾ばかりの品種も多かった。





「パパメイアン」 Papa Meilland


資生堂の『ばら園』の最初の2種類のオーデコロンのイメージの1つとなったもの。
当時、このパパメイアンのオーデコロンを持っていたわたしは、
なぜか白いバラをイメージしていた。黒薔薇系だと知ってひっくり返った。
(花びらに朝露がついているのは、朝7時前に撮影したため。)




「芳純」 Hojun

その『バラ園』の香りのもう1つのイメージが、この芳純。
白いシェル型のかわいい入れ物の練香持っていた。



「ラベンダー ピノキオ」Lavender Pinocchio




「イブ ピアッチェ」 (イブ ピアジェ)Yves Piaget

大きなしゃくやく咲きのローズピンクの花。
そしてとても良い香りが強く香る。
香りはいわゆる「ダマスク・モダン」。
つまり、薔薇の香水でイメージする香りに近いもの。
初めて切り花を手にした日には、震えが来ましたよ。



「ジャクリーヌ デュプレ」 Jacqueline du Pré

英国の夭折した天才チェリストの名がつけられている。
彼女のエルガーのチェロ協奏曲のCDには、わたしもショックを受けました。



「根室の朝」 Nemuro no Asa




「ジュビレ デュ プリンス ドゥ モナコ」 Jubilé du prince de Monaco






「ゲーテ ローズ」 Goethe Rose

とても強い、良い香りがする。
以前、京成バラ園はこのゲーテ ローズの
オリジナルフレグランスを出していた。
ちなみに、5月20日現在は、この薔薇はほとんどが蕾の状態だった。



「熱情」 Netsujo




「フェルゼン伯爵」 Le Comte Fersen


メイアン社が『ベルサイユのばら』の登場人物にちなんで作出したシリーズの一つ。
ブルーローズ系は良い香りがするものが多いけれど、これも良い香り。
なお、京成バラ園芸は同シリーズの白薔薇「オスカル・フランソワ」の
フレグランスシリーズを新発売。
本物のオスカル様の香りを嗅ごうとしたけれど、
オスカル・フランソワはすべてがかたい蕾の状態でした。



「ザ マッカートニー ローズ」 The McCartney Rose

ポール・マッカートニーの誕生日に、
彼のレコード会社が誕生日プレゼントとして捧げた薔薇。
でも、わたしはこの薔薇をみるとポールの娘さんでファッションデザイナーの
ステラ・マッカートニーを思い出す。
彼女は、バラを基調としたフレグランスを出していて、わたしも3種類ほど持っている。
娘さんのフレグランスと香調はことなるが、この品種もとても良い香りがする。



「ピース」 Peace

戦後世界中で、そして日本でも一世を風靡したピース。
Wikipedia日本版にも、この品種の記述があるほどだ。
1967年か1968年のある日、母が「とっても有名な薔薇なのよ」とピースを買ってきた。
あまり手入れをしなくても、大きな花が毎年ドーンと咲いた。
花も美しかったが、葉っぱもみごとだった。

ピースと勤労中の蜂君




「ヨハネパウロ2世」 Pope John Paul II




「アブアカダブラ」 Abracadabra




「クリムソングローリー」 Crimson Glory


萩尾望都の『ポーの一族』シリーズの「小鳥の巣」に出てきたのがこの品種。
ドイツの全寮制ギムナジウムで、内気な足の悪い少年マチアスが
丹精込めて育てていたこの薔薇を、アランが食っちまうんだわ。
当時中学生だった私は、『ポーの一族』のファンだった友人と
図書室にある園芸の本で、この品種を確認したものだった。





「コンスタンツェ モーツァルト」 Constanze Mozart

この日は、ほとんどがまだ蕾だった。


おそらく、薔薇好きなひとは、薔薇のどこをとっても好きだと思うので:

薔薇の足元

大きく立派な花をたくさん咲かせるには、足腰を鍛えないと…?


薔薇の蕾

これは、「テラコッタ」。


薔薇の新芽




クロエに気を奪われて弱ったエドガーをここへ連れてくるべし。
(今「春の夢」を読んでいる方にはわかりますね。)
直ぐに回復するから。
ただし、薔薇の方には何が起こるかは、わからないけど。

「世界を旅するブロガーが選ぶ、機内食ベスト5」の第1位は

2017-05-01 22:03:19 | 
どこかで見たことがあると思ったら、わたしも食べたことがある。

「世界を旅するブロガーが選ぶ、機内食ベスト5」
元ネタAustrian Airlines — 'Hands down the best breakfast I’ve eaten on a plane.'



2013年12月22日。ウィーン発成田行きのエコノミークラスで、
別料金を払って一人だけこの素敵な食事にありついていたわたし。

オーストリア航空の成田―ウィーン間の直行便の機内食は、
エコノミークラスの機内食でもそれなりの評価を得ており
特にウィーン発はパンがおいしいと、結構評判だった。

航空会社側もそれがウリだとわかっているらしく、
当時のオーストリア航空の日本語のホームページには
全てのクラスの機内食のメニューが掲載されていた。

2010年から2012年あたりの機内食は、
数種類のウィーンらしいパンが出てくるのが特徴で、
それがどれも美味しく
エコノミークラスの食事時は、
パンとバターのおかわりをする人が続出した。

だが成田ウィーン線は採算がとりにくかったらしい。
乗るたびに少しずつ質が下がっていったようで、
ある時から、オーストリア航空の日本語のホームページから
機内食のメニューが消えた。

写真の機内食は、機内食の質の低下を感じ始めたところに、
ウィーン発の便に「DO & CO ア・ラ・カルトサービス」と
いうものがあると知り
あらかじめ15ユーロを支払って、頼んだものだ。

美味しかったよ。本当に。隣に座っていた男性の
食事に注がれる視線が気になったけれどね。

そんな、成田-ウィーン直行便も、
昨年の9月に廃止になってしまった。

悲しい。

なお、2010年あたりの成田発ウィーン行のおやつには
チキンラーメンにお湯を注いだものを選択できたということも
記しておこう。