巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

MTでレンタル・サーバーをダウンさせてしまった

2004-12-31 23:07:46 | インターネット (CMC)
何はさておき、まずはレンタル・サーバー業者のchat-jpさんごめんなさい!

何をしでかしてしまったかというと、ドメインにあるブログ「巣窟日誌」のDBが大きいため、Berkley DBではmt.cgiが動くごとにかなりの不可がかかっていたのだそうだ。

そこに大量のコメントスパムが来てしまった。わたしのブログのmt.cgiがサーバーのCPUを最大限に消費してしまい、「ああ、もうダメ! 耐えられない!」とサーバーがダウン。業者さんやわたしと同じサーバーを利用していた方々に、ご迷惑をかけてしまった。すみません。

が、ここで二重の悲劇が起こったのである。業者さんはこの事態に対し、重いブログをサーバー上でスムーズに動かそうと、大晦日にもかかわらず1時間かけて手を打ってくれていた。一方わたしは、自分のせいでサーバーをダウンさせてしまった事実を大きく受け止め、かつ、サーバー上においたブログと同じ内容のものがブログ人にあることをかんがみて、ブログに関するものをレンタルサーバー上からすべて削除してしまった。そして業者さんが、その対応を完了しようとしているまさにそのときに、わたしがMTに関するものすべてをサーバーから削除してしまったので、業者さんの1時間の努力は無駄になってしまったのである。

SEをやっている家族にことの顛末を話したら
「それはものすごいヒンシュクモノ。大晦日にサーバーをダウンさせた上に、対応してくれた人の努力を無駄にするようなマネをするとは。」
と、ものすごく冷たい目を向けられた。そりゃ、そうだわ。

chat-jpさん、すみません…。そして電話でのご説明ありがとうございました。

ところで最近、同様な理由でMTがレンタルサーバーをダウンさせてしまうことが、わたしのブログ以外でも複数起こっているとのこと。(ああ、kwmrさんの声が聞こえてくるようだ。)

というわけで、ドメインのブログを閉鎖し、メインのブログをブログ人にもどすことにした。この記事からコメントとトラックバックはこのブログ人の巣窟日誌で受けつけますので、よろしくお願いいたします。

しかし、原因になったmt.cgiにアクセスしてログインできなかったため最新のバックアップがとれず、11月から今までにいただいたコメントとトラックバックのかなりの部分が、失われてしまった。

方々に伏してお詫び申し上げます。


節句働き

2004-12-31 22:22:44 | 日記・エッセイ・コラム
大晦日である。(写真は雪化粧をした、わがやの前の公園のようすだ。)

snowy_day_1

雪だぁ。吹きすさぶ雪の中、今年最後の買い物をしようと家族から決死隊を募ったが、誰一人として手をあげない。しかたがないのでひとりでトボトボと徒歩20分のイトーヨーカドーへ行く決心をする。使い捨てのカイロを背中とつま先に貼り付け、トレッキングに用のコールマンのバックパックを背負い、転ばぬ先の杖(トレッキングポール)も念のために装備。靴は迷った末に、ワンタッチスパイクがついているものを使用。下の写真がその、ワンタッチスパイクであり、雪国の人にはおなじみのものであろう。

foldable_spikeしかしなぜ、靴で迷ったかというと、今日のようなベタベタした雪には、ワンタッチスパイクの部分に雪のペッタリと塊がかたまりになってくっついてしまい、かえってすべることがあるからだ。というわけで、歩きながらたまに靴の裏をみて、靴底のかかとの部分に貼りついた雪を指で掻きだす。

この辺りに降る雪は、ベタベタしてやっかいなものらしい。長野県は白馬の出身だった父は、東京の雪にはかなり苦労したようで、雪が降ると故郷を思い出しうれしくなってその辺を歩き回っては、しょっちゅう転んでかなりのケガをしていたものだった。

夕方、雪がやみ始めたので雪かきをする。庭の入り口から玄関までの数メートルにつき、人が歩けるだけの道を確保。わが家の庭は雪の吹きだまりになるので、「23区内の積雪は○cm」の天気予報があれば、その3倍の高さに家の前に積もるのである。

雪かき後、勢いで大和芋をすり鉢ですりおろし(目の荒いおろしがねしかないのですり鉢を使うしかないのである)、さらに親の仇のようにすりつづけ、だし汁をいれてのばす。今年の年越しそばはとろろソバ。

ああ、節句働きをしたので、お腹がすいた。いくらソバを食べてもお腹がいっぱいにならない

せっく-ばたらき【節句働き】
人が仕事を休む節句の日に、ふだん怠けている者がことさら忙しそうに働くこと。「なまけものの-」(広辞苑 第五版より)



津波

2004-12-28 02:17:18 | 異文化コミュニケーション
スマトラ沖の地震が起こした津波の被害の状況が、メディアから次々と流れてくる。犠牲者の数が報道のたびに増えてくる。あらためて地震と、その津波の恐ろしさを思い知らされる。

地震や地震によって起こる津波を、人間は防ぐことができない。でもあの地域(インド・オーストラリア地殻プレート内)で大地震が起こる可能性が、かなり高いことはわかっていた。しかし、わかっていても今回の被災国のなかには国情が不安定だとか、地震よりも頻度の高い風水害への対応が先だとか、そこまでの予算などはとても出せないとかで、地震対策まで手が回らない国も多かったと聞く。

また、ハワイに国際的な早期警戒態勢の拠点をもつ環太平洋と違って、今回の地震が起こったインド-オーストラリア海域には津波の早期警戒システムもない。つまり地震が起こる国にいて実際に起こったときに無事でいられる確率は、地震の大きさにも左右されるが、国情にも左右される。

もちろん、その確率は日ごろの各個人の備えや心構えにも左右される。日本人は津波というものを、比較的日常で意識して暮らしている。地震国日本の報道では、地震速報とともに「津波の恐れはありません」などといった津波に関する報道もされる。

わたしは海のそばで生まれ育った者ではないが、小学校に入ったばかりのころ、児童の間でこんな話が広がっていた。

海辺の漁村の話だ。ある日海岸で潮が急に沖まで引いて、いつもは海の下だったところが現われ、たくさんの魚たちがそこでぴちぴちと跳ねていた。そこで皆が浜へ出て手づかみで魚を取っていると、突然とても大きな津波がどっときて、すべてを飲み込こみ、たくさんの死者を出した。潮が急に引いたら津波が来るしるしのだから、すぐに高いところへ逃げなければいけない。


先生があるクラスの子供たちにその話をしたのか、それともそのような話を子供の誰かが親や親戚から聞いて、口伝えに広がったのは覚えていない。実際には引潮なしの津波もあるのだが、とにかくわたしたちは、海のそばに暮らす者には、時には信じられないほど大きな波が来るという危険と隣り合わせで生きていることを知った。

また、かのチリ沖地震(1960年)の話も子供のころに聞いた。はるか遠い南半球のチリの近くで起こった地震のために起こった津波が、地震から20数時間後に日本を襲って死者が出た話だ。はるか遠くの地で起こった地震による津波が、ほぼ1日かかって日本に到達して死者を出す??子供心にほんとうに怖かった話だ。(ハワイに国際的な津波の早期警戒態勢の拠点があるのは、この地震の経験からだ。)今回のスマトラ沖地震の津波も、ソマリアやケニアで犠牲者を出している。

ご存知の人も多いだろうが、英語では津波をあらわす語として、日本語の津波から派生した、tsunamiも使う。「tsunami『も』使う」と書いたのは、津波そのものにあまりなじみがない人も多いので、"tsunami tidal wave"とか"tsunami (tidal wave)"などと書かれることもあるからだ。

この日本語由来の英単語"tsunami"の発音なのだが、「ツナ(ー)ミ」ないしは、「スナ(ー)ミ」になる。英語圏の人には[tz+母音]の発音が苦手な人が多いらしく、そのためスナーミになることがあり、発音上はツがスに変わっても英語としてはどちらでも正しい発音とみなされる。ただし、[na]のところにアクセントがこないと、[ts]の発音がどうであれ通じないだろう。(例として、NPR (National Public Radio) のMassive Quake Triggers Deadly Waves in Asia をクリックして、"Listen"をクリックして音声を聞いてみてほしい。スタジオの女性は「スナーミ」と、現地レポーターの男性は「ツナーミ」と発音している。)

ところで[ts+母音]の発音が苦手といえば、マツダの社名の英語表記は"Mazda"である。社名は創業者である松田重次郎氏とゾロアスター教の神アフラ=マズダ(Ahura Mazda)をかけたらしい。そのため「マズダ」(zは母音がついておらず弱く発音される)と英語で発音されるが、思えばこれは正しい選択であった。

"Matsuda"などと表記していたら、いまごろ英語圏で「マスーダ」と発音されていたに違いない。「松田」が「増田」になっては困る。

[トラックバック]
「tsunami」 (無相亭日乗)


ガトーマスダのアップルパイ

2004-12-27 01:03:41 | 
apple_pieわたしが住んでいる、東京都板橋区には区役所が主催する「区民が選んだ板橋のいっぴん」なるものがある。区内で製造販売されている「名物」を選ぼうという趣旨のもので、現在は食べ物と酒類の計57品目が選ばれている。その中にはもちろん、以前に記事を書いた石田屋の栗まんもはいっている。

さて、約1年まえの話になるが、この「板橋のいっぴん」を発表した区の広報が新聞のチラシにはさまれていたとき、わがふくしま家の全員の目を引いたものは、「菓子工房 ガトーマスダのアップルパイ」であった。

なぜ目を引いたかというと、全員がアップルパイ好きだったことに加え、その店がわが家から中途半端に近くて遠い場所にあったかからだ。自転車で片道約25分。気合を入れればいけそうな距離だったのだ。

しかし、行こうと思えばいつでもいけそうだが中途半端に遠い距離だったために、かえってなかなか足が向かなかった。その結果、その存在を知って以来ほぼ1年にわたり、家中がなにかにつけて「ガトーマスダのアップルパイが…」と恨めしげにつぶやきつつも、実際に食したのは今になってしまったのである。

さて、本題のガトーマスダのアップルパイである。

店側の説明書によると、蜜入りのふじリンゴをパイ1台に3個も使っているとのことだ。使われるリンゴの煮かたは2種類。写真に写っている赤いリンゴはフランス産トリプルルージュ種(赤みが通常よりも濃いやつ)の赤ワインと砂糖で煮たもの。写真ではみえにくいが白いリンゴのほうはレモンと砂糖で煮たもの。

生地は、アーモンドプードル(アーモンドパウダー)を使ったクレームダマンド生地で、さらにパイ生地は100%フレッシュバター使用でサクサク。直径は18cmだが厚みがそれほどはないため、1/4台ぐらいはひとりでぺろりと食べられる。価格は税込み2520円。

家族全員がその味に満足し、わが家では石田家の栗まんともに、このガトーマスダのアップルパイを「おつかいもの」として利用することを決定した。

しかし、惜しむらくはガトーマスダのロケーション。都営三田線新高島平駅から徒歩1分という駅に近いカフェ併設のこのお店。周りはパチンコ屋などが多く、周囲の環境がおしゃれな外観とは少々ミスマッチ。

地方発送もしているらしいので、ご興味のある方はどうぞ。(TEL: 03-3939-2992)