巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

わたしは「見た」・「見なくなった」

2011-11-16 23:07:09 | ノラネコ
■ 見た

午後8時半ごろ帰宅したら、1匹のタヌキがわたしの家の庭から道へ出てきたところ見てしまった。タヌキはわたしの存在など見えていないかのように、わたしの横を軽快に抜けて行った。子ダヌキとはいえないが、かなり若いタヌキのようだ。


以前は、少なくともわたしの知っている限り(つまり1960年代前半以降)、このあたりにタヌキはいなかった。「この辺りにはどうやらタヌキが住んでいるらしい」という話になったのは、ここ10年かそこらの話だと思う。


5年前(2006年)、近所に環八が開通してからしばらくして、近所の人から「タヌキが環八で轢かれた」という話を聞いた。そしてどうやら環八がタヌキ用のケモノ道を寸断したらしく、それからしばらくはタヌキを見ていなかった。


が、このところまたタヌキが出没しているらしい。近所のお宅の竹藪の中では、タヌキが一家で住んでいるという話だ。




■ 見なくなった


ノラネコのほとんどを見なくなった。わたしが直接見たわけではないが、聞いた話によると、誰かが処分したらしい。おそらく
餌に何かを混ぜて。


夏に「かっちゃん」が4匹、「さっちゃん」が2匹の子供を産み、それが全部大きくなりつつあったので、どれからどのように去勢と避妊をしていこうかと、考えている矢先のことだった。困ったことに、全てのネコが懐くわけではなく、繁殖力の高そうなネコに限って、どんなになだめすかしても近づいてこない。普段は触れるネコであっても、邪念をもって(=猫医者につれていこうとして)近づくと、何かを察するらしく、さっさと逃げるのである。


そんなことをしているうちに、6匹の子ネコがある日一斉にいなくなった。そして、その6匹のうち4匹の子ネコを産んで見事に育てていた、小さな体に大きな緑の目の「かっちゃん」も死んだ。公園に住む猫好きの男性が、かっちゃんの最後を看取ったらしい。この男性「ねこおじさん」は、よほどネコたちの信頼が厚いとみえて、死の間際にノラネコが出てきて目の前で息を引き取るということが、これまでに数回あったとのこと。


目下のサバイバーは、オスの「ハチワレ」と、甘噛み男「あっちゃん」と、2匹の子を失った「さっちゃん」。周囲に子ネコがいなくなったために、大人ネコ3匹はまるで自分たちが子ネコに戻ったかのような行動をとりはじめている。


そして少し離れた場所に「シロサバ」がひとりで住んでいる。「ハナグロ」は久しく見ていない。