(この記事はOCN Blogzineのブログ人投票箱Vol. 289 「今週のお題:資格を取得するとき、どのように勉強しますか?」へのトラックバックです。)
と書かれても困る。一応、「学校などに通う」にトラックバックをしておくが、「ものにより使い分ける」がわたしのやり方だ。
その1 純粋に知識を競うもの and/or 学ぶための基礎と教材がそろっているものは、独学で取る
このうち英語系とMSオフィス系の資格については、土台がないところから始めたわけではなく、「普段から仕事において、かなり深いレベルで使っていた」という前提がある。いくら職務経歴書や英文の履歴書に「上級レベルで使用」などと書いてもただの「自称」と解釈されてしまう可能性があるので、証拠として資格をとったもの。傾向と対策がありテキスト類も結構しっかりしているので、基礎知識があれば独学に向く。
上記で特筆すべきは宅建。不動産会社に勤めていた頃とったもので、会社側がきちんと講座を開いてくれたのに、若かったわたしは、逆らって独学でとった。この資格は正確な知識をきちんと覚えておくことが求められる。土壇場の人間の集中力とは恐るべきもので、信じられない短期間で分厚いテキストのすべてのページをほぼ映像記憶のように覚えてしまった。
で、社内講座に出なかったがゆえに、その年の上司からの評価は「協調性なし」で、試験に落ちた人間よりも悪かった。
その2 通わなければとれない資格もある
大学院に入るときには学位が「資格」だなどとは意識しなかった。が、大学で教える場合、ほとんどの大学で少なくとも修士の学位(博士が望ましい)+過去の講師経験が必要となるので、こういう世界では必須資格になるのだろう。実際にわたしも修士であったから非常勤講師の仕事が来た。なお経験については、社会人向けにインストラクターや、セミナー講師、語学講師をしていたことが、「講師経験」とみなされた。
ちなみに大学院での研究は、他人の研究をあれこれと批評しまくり、かつ、自分の研究について十字砲火を浴びても闘志がメラメラと燃える人間に向いている。大丈夫だよ。いくら自分の持論をバッサバッサと切られても、命までとられるわけじゃない。死にたい気分にはなるかもしれないけれど。
その3 資格は必要ないが、通わないと身につかなそうなもの and/or 実情がわかりにくいもの は、とりあえず通ってみる
通訳については「独学でも大丈夫」という人もいる。が、実際に通訳学校へ行くと、どういう場合にどう訳すかのほかに、通訳としてどういう態度を取るべきか、こういうトラブルがあったらどうするか、など、具体的なことが学べる。
また、こちらのほうがスクーリングのメリットだと思うのだが、いろいろな人とともに学ぶことを通じて、自分の語学力や通訳力とは別に、通訳としての身体能力や性格上の適性があるかどうかが、他人との比較でよくわかるようになる。
契約書の翻訳・作成については、英文契約書のノウハウ本もあり、こうした本のほとんどを私は持っている。が、実際に翻訳書を扱っている人はご存じのとおり、そんなものではとても足りない。
国際法律事務所や総合商社のしかるべき部署に配属されてコツコツ10年も20年もやっていれば、先輩方からの指導もあっ
て、英文契約書を扱うために必要な暗黙知の蓄積もできるかもしれない。が、そうではなくて中小の外資系企業でいきなり一人で英文契約書の作成の仕事をふられる立場の人間は、そうはいかない。
結局、数年間契約書にかかわる仕事をやった後で、その手に学校へ行った。わたしがいつも悩んでいる箇所は、英文契約書にかかわる日本人の皆が等しく悩んでいる箇所だということが分かった。そして、そのような悩みにどのように対処しているのかについて、いろいろな解決方法を聞くのは、非常にためになった。
今回は資格に関するお題です。仕事のため、向学のため、何かと資格を取る人は多いかと思いますが、皆さんはどのように勉強をしているのでしょうか。「通信教育や独学」「学校などに通う」の二択から選んでください。
と書かれても困る。一応、「学校などに通う」にトラックバックをしておくが、「ものにより使い分ける」がわたしのやり方だ。
その1 純粋に知識を競うもの and/or 学ぶための基礎と教材がそろっているものは、独学で取る
- TOEIC 990
- 英検1級
- 宅地建物取引主任
- マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(まだ、MOUSと呼ばれていた頃の古いやつ)
- 日本語文書処理技能検定(今は存在していない資格)
このうち英語系とMSオフィス系の資格については、土台がないところから始めたわけではなく、「普段から仕事において、かなり深いレベルで使っていた」という前提がある。いくら職務経歴書や英文の履歴書に「上級レベルで使用」などと書いてもただの「自称」と解釈されてしまう可能性があるので、証拠として資格をとったもの。傾向と対策がありテキスト類も結構しっかりしているので、基礎知識があれば独学に向く。
上記で特筆すべきは宅建。不動産会社に勤めていた頃とったもので、会社側がきちんと講座を開いてくれたのに、若かったわたしは、逆らって独学でとった。この資格は正確な知識をきちんと覚えておくことが求められる。土壇場の人間の集中力とは恐るべきもので、信じられない短期間で分厚いテキストのすべてのページをほぼ映像記憶のように覚えてしまった。
で、社内講座に出なかったがゆえに、その年の上司からの評価は「協調性なし」で、試験に落ちた人間よりも悪かった。
その2 通わなければとれない資格もある
- 学位
大学院に入るときには学位が「資格」だなどとは意識しなかった。が、大学で教える場合、ほとんどの大学で少なくとも修士の学位(博士が望ましい)+過去の講師経験が必要となるので、こういう世界では必須資格になるのだろう。実際にわたしも修士であったから非常勤講師の仕事が来た。なお経験については、社会人向けにインストラクターや、セミナー講師、語学講師をしていたことが、「講師経験」とみなされた。
ちなみに大学院での研究は、他人の研究をあれこれと批評しまくり、かつ、自分の研究について十字砲火を浴びても闘志がメラメラと燃える人間に向いている。大丈夫だよ。いくら自分の持論をバッサバッサと切られても、命までとられるわけじゃない。死にたい気分にはなるかもしれないけれど。
その3 資格は必要ないが、通わないと身につかなそうなもの and/or 実情がわかりにくいもの は、とりあえず通ってみる
- 通訳技術
- 英文契約書の翻訳・作成・読み方
通訳については「独学でも大丈夫」という人もいる。が、実際に通訳学校へ行くと、どういう場合にどう訳すかのほかに、通訳としてどういう態度を取るべきか、こういうトラブルがあったらどうするか、など、具体的なことが学べる。
また、こちらのほうがスクーリングのメリットだと思うのだが、いろいろな人とともに学ぶことを通じて、自分の語学力や通訳力とは別に、通訳としての身体能力や性格上の適性があるかどうかが、他人との比較でよくわかるようになる。
契約書の翻訳・作成については、英文契約書のノウハウ本もあり、こうした本のほとんどを私は持っている。が、実際に翻訳書を扱っている人はご存じのとおり、そんなものではとても足りない。
国際法律事務所や総合商社のしかるべき部署に配属されてコツコツ10年も20年もやっていれば、先輩方からの指導もあっ
て、英文契約書を扱うために必要な暗黙知の蓄積もできるかもしれない。が、そうではなくて中小の外資系企業でいきなり一人で英文契約書の作成の仕事をふられる立場の人間は、そうはいかない。
結局、数年間契約書にかかわる仕事をやった後で、その手に学校へ行った。わたしがいつも悩んでいる箇所は、英文契約書にかかわる日本人の皆が等しく悩んでいる箇所だということが分かった。そして、そのような悩みにどのように対処しているのかについて、いろいろな解決方法を聞くのは、非常にためになった。