巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

ゴキリョウの株、乱高下する

2006-06-29 22:42:05 | ノラネコ
ノラネコのゴキリョウは、わが家の玄関の外や、家の周囲で寝ていても良いことになっている。おかげで最近の彼女の態度のでかさは、写真のとおりである。(玄関ドアの前の様子だ。)

Gokiryo

庭にゴキリョウの存在を許したのは、苦肉の策だ。家の前には公園があり、公園にはノラネコが住み着き、住み着いたノラネコにエサをあげに来る人が複数いる。公園のネコたちは、しばしばフェンスの下をくぐりぬけて、わが家の庭にやってくる。ぶらぶらとやってくるときもあるが、緊急避難してくるときもある。公園に犬を連れてくる人の中には、公園内のノラネコを見るや、リードを離して自分の飼い犬をけしかける人もいたりする。こんなとき、わが家の庭の描口密度は一時的に高くなる。こういうネコたちと目をあわすなかれ。目があったら、必ずエサをねだられるから。

これまでの経験から、どのような工夫をしてもネコの侵入を防ぐことは無理だ。こちらにできることは、せめて家の周囲にフンをさせないようにすること。すなわち、犬走り等、庭のうち人間の生活空間に近い部分をネコのテリトリーにしてしまうことだ。

少なくともいまのところ、この試みは成功しているようだ。ゴキリョウは玄関、外壁、とい、自転車置き場といった場所に、盛んに自分の顔をこすりつけている。そのおかげで別のネコがふらりと入ってきても、決してその場所はトイレにはされない。しかし、庭のうち、家屋から離れた部分がネコの公衆トイレになってしまっているため、わたしはたまに犬の散歩用のクリーンバッグをもって、片付けにフン走するのである。

さて、先月の話だが、わが家の庭の外溝を工事することになった。門扉やフェンスはよいのだが、家の犬走りと玄関から門扉までのアプローチに、かなりの広範囲にわたってコンクリートを打つため、ここでネコの存在が問題になった。

コンクリートは打設時に発熱する。この熱につられて、ネコが乾かぬコンクリートの上に、梅の跡をつけてしまうことが、結構ある。しかもゴキリョウは、自分のテリトリーのいかなる異変も、見逃すことができない。物だろうが人だろうが、これまでとは異なったものの存在があると見るや否や、かならず自らの足で現場へ行き確かめるのだ。

犬走りや玄関のアプローチの配筋も終わり、いよいよコンクリートを打つという日の朝、いつものように、ゴキリョウが工事人さんたちの前に姿をあらわした。ここで年配の工事人さんがゴキリョウに向かってとつとつと説得を始めた。「おい、コンクリートが乾くまで、上に乗っちゃあダメだぞ。いいか、乾くまでは…」ゴキリョウは、不思議な顔をして職人さんの方を見ていた。

「そんな説得が効くわけがない」と、誰もが思った。が、その日に限って、ゴキリョウは完全にコンクリートが乾くまで、庭に入ってこなかった。これにはわたしもびっくりしたが、外溝業者はいたく感動したらしい。

この件以来、「ヒトの言葉がわかるネコ」として、ゴキリョウの株はいやがうえにも高まり、ゴキリョウが玄関前で昼寝をしていようが、わたしの自転車のサドルの上に鎮座していようが、大目に見てもらえるようになった。

しかし、やはり、ネコは暖かいものが好きであり、このことがトラブルを招くことがあることがわかった。

ある日、エコキュートのヒートポンプ配管の表面にミイラのように巻いてある保護テープがボロボロになっているのを、母が発見した。どう見ても、ネコがここで爪とぎをしたあとだ。

Garigari

とりあえず業者さんにテープを巻きなおしてもらい、猫よけネットを配管の回りに巻いてもらった。業者さんの話によると、お湯が通るためヒートポンプ配管は温かく、この暖かさがネコのお気に入りとなり、しばしばこのようなトラブルが起こるのだそうだ。

そんな話をしているうちに、ゴキリョウが業者さんの前に現れた。「このネコが犯人かもしれませんよ。」業者さんがゴキリョウを指さした。

おそらく、彼女が犯人だ。というのはゴキリョウはエコキュートの貯湯ユニットの下が大好きで、一晩中そこにいることがしばしばだったからだ。おかげでエコキュートの周辺は砂利にもかかわらず、ネコにフンをされることはなかったのだが。

あ~あ、せっかく上がったゴキリョウの株が… 一応、口頭で彼女に注意をしてはおいたが。


わが家はネピネピ禁止

2006-06-29 19:38:22 | 日記・エッセイ・コラム
「安かったから」と母が、ティッシュを買ってきた。5箱228円。
ネピアのつもりで買ったつもりらしいが、いつものネピアとちょっと違う。ネピネピ(nepi nepi)と、書かれている。「ネピアの妹分」というふれこみらしい。

どこが妹分かというと、紙の質はともかくとして、内容量が少ないのだ。以前、「ティッシュ1箱、トイレットペーパー1ロールのスタンダード」にも書いたとおり、通常のティッシュは1箱400枚(200組)、そしてトイレットペーパーはシングルの場合は60m。ダブルの場合は30mが標準。

しかしこのネピネピはそれぞれ340枚(170組)、50m。(しかしなぜかダブルは30mで、こちらは1枚1枚が薄そうだ。)量が少ないのだから、安いのは当たり前である。どうやら原油価格高騰によるティッシュの値上げを目立たせないための、苦肉の策と見た。箱の大きさは400枚のネピアとほぼ同じ。わたしはこういうのが一番嫌い。ごまかされているような気がして。

で、問題の紙質。ティッシュで顔のクレンジングクリームをふきとっている母は、このネピネピにはお怒りだ。「ゴワゴワで使えない」と。その勢いで、今まで「高いから」と、手を出したことのなかったスコッティカシミア220 (440枚=220組入り)を買ってしまった。

わが家の女どもは、以後ネピネピ禁止で意見が一致した。


携帯用の電池式虫よけ器は効く!

2006-06-16 19:26:42 | ガジェット/モノ
このところ、フマキラーの「どこでもベープNo. 1」、アース製薬の「蚊に効くおそとでノーマット」、キンチョーの「おでかけカトリス」等、携帯用の電池式虫よけ器が各社から出ていて売れているようだ。

Katoriそんな中で、「おでかけカトリス スリムタイプ」を買ったのだが、これは効く。すごいですぞ。まったく蚊に刺されない。たまたま買ったのがカトリスだから、カトリスを使用した感想を書いているのだが、おそらく「どこでもベープ」でも「蚊に効くおそとでノーマット」でも、同様に効くと思う。

屋外での虫よけグッズといえば、その代表格は虫よけスプレーで、この主成分は大体がディートだ。ディートの濃度が高いものほど効果も高くなるのだが、独特の臭いが強くなる。でも、ディートの濃度の低いものは、わたしに寄ってくる蚊の皆さんには全然効果がない。というわけで、以前「虫よけにはムシペールなのだ!」で書いたように、わたしが使えるのは医薬品扱いのディートの濃度の高いものだけだ。

昨今ではディートの毒性についてあれこれ言われているようだが、わたしのように蚊に刺されやすい体質の人間は、虫の嫌いなにおいを使ったハーブの虫よけなんてものは、置くタイプであれ、塗るタイプであれ、あるいはリストバンドタイプであれ、まったく効果がない。このハーブタイプ、国産物も輸入物もいろいろ試してみたのだが、まったくだめだった。蚊が鼻をつまんで、わたしに突進してくるらしい。とにかく蚊に刺されて、アトピー性皮膚炎を悪化させるよりは、リスキーな選択であれハーブよりディートをとる。

で、話をもとにもどすと、この高濃度のディートのにおいがよろしくない。虫除けは顔にも塗らなければいけないのだが、「いかにも虫よけ」のこのにおい。いい加減にしてくれないか。塗ればさながら「人間虫よけ」。で、半信半疑で、そしてなかば自暴自棄で、おでかけカトリスを使用してみて、その効果に感激したわけだ。

ところでこういう電子・電池式の虫よけ器の有効成分といえば、ピレスロイド。スイッチをいれるとそこはかとなく、以前使用した畳用防虫シートのにおいがするが、そういえばあの防虫シートもピレスロイド系だったっけ。このピレスロイドについても毒性が云々いわれているが、ディートの場合と同様に、蚊にさされるよりはピレスロイドを使用するリスクをとる。

ともあれ、これで今年の夏の屋外は、去年よりは少しはマシに過ごせそうだ。

ところで、俗に「蚊に刺されやすい血液型」というものがあり、それはO型だという話なのだが、わたしはB型だ。しかし、O型の人間に取り囲まれていても、なぜかわたしだけ蚊に刺されまくることが多い。なんでだ… 日本語には「虫が好かない奴」という表現があるが、虫に好かれてもよいことはないのだが。

とまれ、携帯用の電池式虫よけ器は、蚊に刺されやすい各々方にお薦め。ただし、自然・天然にこだわる人には、お薦めできない。


猫じゃ猫じゃと

2006-06-14 23:24:42 | ガジェット/モノ
3月の半ばに家の引渡しがあり、3月下旬に引越しをした。
が、一連の引越し作業が一応の終わりを見のは、実は先週末だった。長かった。

Nekoja_nekojaやっと一息つくことができたので、昨年の10月にjoshさんから「新しい家にも飾ってもよいし…」といただいた、京都土産の日本手ぬぐいを飾ることにした。永楽屋の町屋手拭の「ねこダンス」である。

額縁に入れて飾ろうかとも思ったのだけれど、新築の家の壁に穴を開けたくないので、天井回り縁にはがせるフックを貼って、日本手ぬぐい用の木製のタペストリー棒を使って飾ることにする。

この手ぬぐいにアイロンをかけてたところ、母がやってきて手ぬぐいのの文字を読み始めた。「わかった。最初のは『ねこじゃ ねこじゃと』だよ。」と言い、続けて「そういえば…」と、こんな話を始めた。

亡き祖母がボケ始めたころ、ぼける前に歌わなかったような面白い歌をいろいろと歌っていたそうだ。介護をする世代には聞いたことがない歌ばかりだったが、そのなかに「猫じゃ猫じゃ」というのがあった。

祖母が知っており、かつ手ぬぐいにも書かれているぐらいだから、かなり広く知られた歌だったり違いない。

というわけで、調べたところ、ありました。D-scoreによれば江戸時代末期あたりからある由緒ある端唄らしい。

猫じゃ猫じゃとおっしゃいますが
猫が、猫が下駄はいて
絞り浴衣で来るものか
オッチョコチョイノチョイ


「そうそう、『オッチョコチョイノチョイ』って、歌ってたのよ」と母が言う。

お妾さんが間男を引き入れる。が、そこへ運悪く旦那がやってくる。お妾さんはあわてて間男を隠して、旦那に「来たのは猫だ」と言い訳するも… (浴衣脱いじゃったあとなのね。)

わたしの知っている祖母は、詩吟など唸っていて、こんな端唄を歌うような人には見えなかったのだが、ボケると若いころやったことが出てきてしまうものなんだなぁ。

わたしも将来ボケたら、ビートルズとか、カーペンターズとか、歌うのかしらん? いや、もしかしてもっとさかのぼって、文部省唱歌かも…

で、くだんの手ぬぐいはわたしの部屋に飾った。joshさん、ありがとう。



「ネコ」ポリス その72

2006-06-02 19:12:59 | ノラネコ
わが家のエアコンの室外機の前。

Cats_72

手前より、「ネコ」ポリス その71にて触れた、生後2ヶ月あまりの子ネコ。その子ネコの母親の「偉大なるネコのお母さん」。一番後ろは、子ネコにとっては姉か叔母だろう。血縁関係のメスネコたちは共同で保育をするのだと、昔なにかの本で読んだことがある。

この写真でおわかりだろうか? 子ネコは、右目がつぶれている。母が「まぁ、この子ネコ、"めっ○ち"だわ」(差別用語につき、一部伏字とする)と叫んだ。しかし、今のところは子ネコらしくピョウピョンととびはね、元気いっぱいの様子だ。